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スチュワートSF3 ハーバートがスチュワートグランプリに優勝をもたらしたマシン【ミニカー#62】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はスチュワートグランプリが1999年のF1に参戦するために開発した、スチュワートSF3を取り上げていきたいと思います。

マシンデータと戦績

まずはスチュワートSF3の主要諸元をチェック。

年式1999年
カテゴリーF1
チームスチュワートグランプリ
マシン名SF3
デザイナーアラン・ジェンキンス
エグバル・ハミディ
ゲイリー・アンダーソン
エンジンフォード コスワース
CR-1

つづいてスチュワートSF3の戦績を見てみる。

コンストラクターバリチェロハーバート
シーズン順位4位7位8位
シーズンポイント36P21P15P
優勝1回0回1回
ポールポジション1回1回0回
ファステストラップ0回0回0回

スチュワートグランプリ唯一の優勝マシン

スチュワートグランプリは1999年に3年目のシーズンを迎え、マシンは3代目となるSF3。

このマシンはアラン・ジェンキンスが中心となり開発されたが、1998年のシーズン終了後にチームを離れ、その後はジョーダンから移籍したゲイリー・アンダーソンが開発の指揮を担った。

エンジンは前年のフォードゼテックRから、最新鋭のCR-1に変わる。

1年目のSF1、2年目のSF2と、マシンの素性もさることながら、信頼性不足で感想もままならないシーズンが続いたが、3年目のSF3はマシン性能と信頼性ともに上々で、特にエースのルーベンス・バリチェロは開幕戦から5位に入賞し、翌第2戦ではトップを快走する速さを見せ、第3戦のサンマリノグランプリでチーム初の表彰台を獲得する。

その後も第7戦のフランスグランプリで、またしてもバリチェロが3位表彰台に上がり、迎えたニュルブルクリンクの第14戦ヨーロッパグランプリ。

雨に翻弄されたこのレースで、ジョニ・ハーバートが駆るスチュワートSF3のタイヤ交換の読みが冴え、チーム創設3年目のスチュワートグランプリはF1で初優勝を遂げることになる。

同時にバリチェロが3位に入り、ダブル表彰台という快挙を達成したのであった。

スチュワートSF3のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のスチュワートSF3を撮影していこうと思う。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』。

スチュワートのカーナンバー17はジョニー・ハーバートのマシン。

当時は前年のコンストラクターズ順位によりカーナンバーを割り当てていたため、17という大きなカーナンバーを付けていることからもわかるとおり、前年までのチームの低迷ぶりがうかがえる。

この色合いを見て、ホンダのアースカラー2年目のRA108を思い出してしまったのは私だけではないだろう。

こちらがホンダRA108(ホンモノ)だが・・・似てないか、私の思い違いでした。

エンジンカバーに大きく『Ford』のロゴが入り、フォードの絶大なバックアップがあったことがわかる。

スターティンググリッドに移動し、ポールポジションの位置にマシンを止める。

この年のフランスグランプリで、ルーベンス・バリチェロがチーム唯一のポールポジションを記録している。

写真左に写る黄色いマシンはジョーダン199。

ジョーダンもスチュワート同様に、国際F3000のトップチームから1990年代にデビューしたチームで、1999年にチーム創設以来最高のシーズンを送りコンストラクターズ選手権でフェラーリ、マクラーレンに次ぐ3位を獲得。

スチュワートはそのジョーダンに次いで4位に入った。

マシンの全体に入るタータンチェックが、いかにもイギリスチームらしい、そしてチーム共同創設者で3度のF1チャンピオンのジャッキー・スチュワートらしい。

以上、1/43のスチュワートSF3を実車のように撮影してみた。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介する。

【ixo製】スチュワートSF3

デアゴスティーニF1マシンコレクションの55号で、イタリアのixoが製造。

【マテル製】フェラーリF399

アメリカのマテルの通常ラインナップで、2000年に購入し、その後自らの手でMarlboroのデカールを貼った。

【ixo製】マクラーレンMP4-14

デアゴスティーニF1マシンコレクションの14号で、イタリアのixoが製造。

【ixo製】ジョーダン199

デアゴスティーニF1マシンコレクションの27号で、イタリアのixoが製造。

最後に

スチュワートグランプリは、参戦から3年という短い期間で初優勝をあげ、近年に参戦を開始したF1チームの中では成功を遂げる。

しかしこのシーズンを最後に、参戦以来バックアップをしてもらっていたフォードにチームを売却し、スチュワートグランプリは短いながらも大きな爪痕を残してF1活動を終えた。

フォードは当時所有していたジャガーブランドで2000年からF1に参戦するも、自動車系メーカー系ワークスチームであるにもかかわらず、スチュワートほどの成績を上げることなく、成果がないまま2004年を最後にF1を撤退し、チームは飲料メーカーの手に。

そう、現在スチュワートは、レッドブルと名前を変えてF1に参戦する。

以上、今回は1/43のスチュワートSF3を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみた。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。