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【観戦記】2024年KYOJO CUP第5戦 女子高生レーサー佐藤こころ選手の戦いを激写!

10月6日は富士チャンピオンレースシリーズが行われる富士スピードウェイに行ってきました。

国内トップレーシングドライバーが参戦するインタープロトシリーズがメインですが、私が注目するのは、年々人気が高まっている女性だけのシリーズKYOJO CUP。

実はこのシリーズに知り合いのオーエス自販スハラさんが所有するマシンが今年から参戦しており、第2-4戦に引き続き、今回もその応援に来ました。

マシンを駆るのはシリーズ最年少、若干16歳の佐藤こころ選手。

16歳でKYOJO CUP(4輪レース)に出場できるのって?

実は数年前から全日本カート選手権でシリーズ6位以内に入るなど一定の成績を残すと限定Aライセンスを獲得でき、4輪レースへの参戦が可能になったのです。

佐藤こころ選手も昨年の全日本カート選手権で男性ドライバーがひしめく中で見事シリーズ5位に入り、限定Aライセンスを獲得したのでした。

今回はオーエス自販スハラさんからこの上ないプレゼントが・・・なんとスタート前のダミーグリッドに入場させていただけることに! レースファンにとって最高の体験です。

ということで、今回は将来有望な佐藤こころ選手の緊張のスタート前の様子から、レースの勇姿まで思いっきり撮影しましたので、興味のある方はお付き合いください!

佐藤こころ選手いきなり現る!?

午前11時に富士スピードウェイに到着。

ピットガレージに行きオーエス自販スハラさんの巣原社長を探すも見当たらず、パドックに展示されていた往年の名車を見物。

このマシンは、いつもとなりの富士モータースポーツミュージアムの1階に展示されているトヨペットレーサー。

屋外で拝見するとミュージアムとは違った輝きを放って見えます。

こちらはトヨタ2000GTのスピードトライアル仕様。このマシンも昨年富士モータースポーツミュージアムでじっくり見させていただきました。

これは・・・Z32型フェアレディZのIMSA仕様??

わかる方、コメント欄で教えてください。

そしてプロトタイプマシンのようなこの市販車も?? どこかで見たことあるような・・・。
※Xで聞いてみたところ、イケヤフォーミュラさんが製作したIF-02RDSという車両らしいです

写真を撮っていると、へっ? となりに・・・佐藤こころ選手!?

どうやら知り合い(お父さん?)と一緒に展示されているマシンを楽しそうに見ている最中でした。

声を掛けたい・・・。

職業柄多くの方と話をしてきましたが、モータースポーツファンにとってレーシングドライバーに声を掛けるのはかなりビビる。

一見16歳のフツーの女子高生の佐藤選手でもそれは同じです。

とはいえ、以前巣原社長の紹介で話をしたことがあるのでワンチャン覚えているかもと思い、ちょっとだけ世間話をさせていただきました。

いきなり五十路のおじさんに話かけられても臆することなく対応する16歳。やっぱりレーシングドライバーって肝が据わっているかも。

話をするとさらに応援したくなる純粋な50歳。チョロいおっさんです。

ダミーグリッドに!

順番が逆になってしまいましたが、再びガレージ裏を訪れオーエス自販スハラさんの巣原社長にご挨拶を。

ちなみにガレージはこんな感じで、4チームが1つのピットをシェア。こんな状態なのでマシンを整備する際はかなり窮屈でしょうね。

巣原社長はすぐに私に気付いてくれて、ガレージ裏で話を聴きました。

朝に行われた予選は完全ウエットだったらしく、佐藤選手は苦手な雨を物ともせず自己最高位の16位をマーク。この後ドライになる決勝でもベストフィニッシュを狙います。

時刻は12時を過ぎ間もなくコースイン。許可をもらいピットガレージに入れていただきました。

そして出発。ピットも次第に気合が入ります。

ここで巣原社長からありがたい一言。

「グリッド一緒に行く?」

こんなチャンス滅多にない。ということでスタッフの皆さんとともにダミーグリッドに向かいます。

うわっ!斎藤愛未選手だ!

坪井翔選手の奥様でポイントリーダーが真横を通過し大興奮!

いやー、ただのファンがこんなとこに居ていいの??

そしてインストレーションチェックを終えた佐藤選手がダミーグリッドに着きます。

到着するや否や前田チーム代表が佐藤選手に近づき話を始めると、佐藤選手の表情は豹変。真剣な表情で頷きます。

F1中継で何度も見てきたそれと同じで、マジカッコいい! もう16歳には見えない!

その後はこんな感じで私たちファンに向けてポーズも忘れません。

やっぱりスポンサーやファンあってのモータースポーツ。そんなところは16歳でもしっかりと心得ています。

そしてスタッフやファンとグータッチをして、フォーメーションスタートを待ちます。

気合いと緊張が入り混じるスタート前のこのひと時をともにすると、チームへの、そして佐藤選手への期待も最高潮に。

なるほど、F1などトップカテゴリーでも大口スポンサーやセレブたちをダミーグリッドに招待しますが、ここにはそんな魔力があるのですね。

巣原社長を始めELEVレーシングドリームのスタッフの皆さん、こんな貴重な機会を与えていただき本当にありがとうございました。

縁石を削ぎ取る佐藤こころ選手の切れ味鋭い走りをGRスープラコーナーで撮る!

ダミーグリッドを離れまだまだ興奮冷めやらぬ中ですが、今度はマシンを撮りたいという衝動に駆られ、名残おしくも足早にパドックを後にしてGRスープラコーナーに向かいます。

そしてギリギリでフォーメーションラップに間に合いました。

直前までグリッドの目の前にいた佐藤選手が今コース上に。いやーテンション上がります!

ガンバレ、佐藤選手!

数分の後、遠くでエンジン音が高まり・・・スタート!

しばらくしてトップ集団がGRスープラコーナーにやってきました。トップは色々な意味で話題の坂下選手のようです。

ただ私の興味はその後ろ、佐藤選手は?

スタートポジションと同じ16位か?

前戦第4戦は1コーナーでクラッシュし、私の待つここGRスープラコーナーに来ることなくリタイヤしてしまいましたが、今回は無事来てくれました。まずは一安心。

では、佐藤選手の勇姿をじっくりとご覧ください。

ボラードを跳ね飛ばすような勢いでコーナーにアプローチし、縁石を削ぎ取る切れ味鋭い走り!

普通免許なし、マニュアル車を運転したのは昨年の12月が初という16歳ですが、カート時代から含めるとレース経験は10年以上あり、熾烈な全日本カートで優勝も経験した佐藤選手。すでにVITAを手足のように操る術を備えているようです。

チャンピオンシップホワイトと濃紺のマシンに、ミハエル・シューマッハ選手を思わせる真っ赤なヘルメットが映えています。いやー、カッコいい!

超スローシャッターで佐藤こころ選手を撮る!

バンカーである程度いい写真が撮れたので、今度は大好きなスローシャッターで速さを演出してみます。

まず手始めにシャッタースピード1/100から、

1/50に。だいぶ背景も流れてきました。

そして1/30。十分にスピード感が出ています。

トップカテゴリーならばこの辺りまでですが、マイルドな加速のVITAならばもっと行ける。

シャッタースピード1/10。まだ行けるかも。

最後は背景が思いっきり流れるシャッタースピード1/8。多少マシンはブレましたが、スピード感溢れるいい写真・・・でしょ??

優勝は翁長選手 佐藤こころ選手は自己最高位の17位!

集中して撮影していたら12周のレースは瞬く間にチェッカー。レースは下野璃央選手がKYOJO CUP悲願の初勝利。2位は大躍進の坂上真海選手だったのですが・・・へっ!? 両者失格??

ということで翁長実希選手が繰り上げで優勝となりました。

そして注目の佐藤選手はKYOJO CUP自己最高の17位フィニッシュ。

レース毎に進化する伸び代だらけの16歳。今回も楽しませてくれてありがとー!!

ウイニングラップでは誰よりも大きく手を振る佐藤選手が印象的でした。

あれ!? 私に手を振った??

最後まで勘違い甚だしい能天気な大福でした〜!

最後に

今回はKYOJO CUPのグリッドに入れていただき、少しだけチームに近い場所で過ごさせていただきましたが、ここに居るとチームとともに戦っている気持ちが(勝手に)芽生え、佐藤選手への期待がさらに高まります。

そんな中、佐藤選手は自己最高位の17位。いやー、嬉しかったです。

一ファンにこのような素晴らしい体験をさせてくれて、巣原社長とチームには感謝しかありません。

巣原社長とELEVレーシングドリームは若い芽を育て、上のカテゴリーに送り出すことを活動の主としているとのこと。

佐藤こころ選手はもちろんのこと、このチームに所属し巣立って行ったドライバーの成長を楽しみに見守りたいと感じた週末でした。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。