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写真で振り返る2012年WEC富士 ル・マンのマシンが日本にやってきた!

当ブログのメインコンテンツは2017年から書いているモータースポーツ現地観戦記。

でも、それよりも前からレース写真を撮っていて、私のLightroomにはそのストックがたくさんあります。

そこで今回は2012年のWEC富士の写真を振り返ってみたいと思いますので、興味のある方はお付き合いください。

ドライバートークショーに佐藤琢磨・フィジケラ・井原慶子が登場!

2012年10月13日レース前日の予選日。イベント広場のメインステージにて注目ドライバーを招いてドライバートークショーが開催されました。

こちらは佐藤琢磨選手。

現在同様当時もアメリカのインディカーシリーズで活躍していた琢磨選手ですが、この時点ではすでにシリーズが終了しており、新生WEC初の日本開催にスポット参戦(この第7戦と最終戦に出場)しました。

12年も前ですが当時も今も変わらぬ琢磨選手です。

ただ、この時限りのガルフのウェアがちょっと違和感ですね。

フェラーリF1にも所属したジャンカルロ・フィジケラ選手も登場。

F1引退後はAFコルセからWECのLMGT PROクラスに参戦して、トップ争いを繰り広げていました。

こちらは元レースクイーンでありながら、LMP2クラスでプロトタイプマシンを走らせていた井原慶子選手です。

引退後は女性レーシングドライバーの振興に尽力なさっていますね。

【LMP1】トヨタレーシング(トヨタTS030 HYBRID)

過去にもWECという通称で開催されたプロトタイプカーによるカテゴリーですが、このWECという名称が復活したのが2012年でした。

トヨタは初年度の第3戦ル・マン24時間から参戦し、プロトタイプマシンを長年製造してきたアウディに対して善戦。富士の2レース前となるインテルラゴスで初優勝を記録しています。

そして迎えた初の凱旋レースとなるWEC富士でも優勝を目指します。

こちらがトヨタTS030 HYBRID。

現在トヨタの世界選手権のマシンはブラック・レッド・ホワイトのGAZOOカラーですが、当時はトヨタの代名詞であるハイブリッドをイメージしたブルー基調のカラーリングでした。

ちなみに当時のチーム名はトヨタレーシングです。

いやー、このカラーいいですよね!

またやや市販車のイメージがある近年のル・マンハイパーカー(LMH)に比べると、完全なプロトタイプマシンだった当時の方が個人的には大好き。

この全高が極端に低いプロポーションが最高に素敵です!

その後ヘッドライトの前面が極端に立った通称デコッパチスタイルになるのですが、この年はまだ流れるようなヘッドライトの形状がいいですね。

そんなトヨタTS030 HYBRIDは中嶋一貴選手が予選でポールポジションを獲得し、決勝レースでもトップを快走して優勝。

グランドスタンドが歓喜に沸いたことを今でも覚えています。

【LMP1】アウディスポーツチームヨースト(アウディR18)

そんなトヨタのライバルがアウディR18。

初年度のトヨタは1台エントリーでしたが、アウディは1号車と2号車の2台体制で富士に挑みました。

フォーミュラカーのような外観のトヨタTS030 HYBRIDに対し、こちらアウディR18は直線基調でどことなく市販車のアウディに通じる形状。そしてLEDのヘッドライトを採用し、近未来的にも見えますね。

まあそんな外観より、この頃のアウディといえばガソリンではなく、軽油を燃料としたディーゼルエンジンを採用していたことが大きな特徴でした。

そのため、マシンが通り過ぎる時の爆音がしない。いや、わずかに「キーンッ」という音がするのですが、聞き慣れたあの爆音がしないのには本当に驚きました。

そんな王者アウディは地元トヨタには届かず、総合2-3位で初の富士でのレースを終えています。

【LMP1】レベリオンレーシング(ローラB12/60)

こちらのマシンはロータス・・・いや、レベリオンレーシングのローラB12/60です。

2020年までLMP1を中心に活躍したスイスのレベリオンレーシングが、レーシングカーコンストラクターのローラカーズのマシンで参戦していました。

当時のタイトルスポンサーはロータスカーズ。そのため当時F1に参戦していたロータスF1チームと似たカラーリングなんですね。

ちなみにコーリン・チャップマンのロータスとは元は同じ会社でしたが、その後分社化しています。

詳しく知りたい方はこちら↓をどうぞ。

そんなロータスカラーのレベリオンレーシングはこのレースをワークス勢に次ぐ総合4位に入っています。

【LMP2】ロータス(ローラB12/80)

ロータスカラーのマシンはレベリオンレーシングの他にも2台参戦。

こちらはLMP2で、後のヴァイコレス→ヴァンウォールレーシングがロータスとしてエントリーしています。

【LMP2】ガルフレーシングミドルイースト(ローラB12/80)

こちらはロータス同様にローラカーズのマシンを使用する、アラブ首長国連邦国籍のガルフレーシングミドルイースト。

ややクラシックな古き良きモータースポーツのイメージがあるガルフカラーは個人的には大好きなカラー。

F1でもマクラーレンがいつぞやのモナコグランプリで、1戦限りのガルフカラーをお披露目しましたが、あれも最高でした。

【LMP2】オークレーシング(モーガンLMP2)

同じくガルフカラーのこちらのマシンはオークレーシング。

マシンはイギリスのスポーツカーメーカー、モーガンの名を冠していますが、設計製造はフランスのペスカロロです。

当時はオープンボディのプロトタイプマシンが主流でしたね。

【LMP2】グリーヴスモータースポーツ(ザイテックZ11SN)

イギリスのレーシングコンストラクターであるザイテックも、オープンボディのプロトタイプマシンを製造し、この年グリーヴスモータースポーツがエントリーしていました。

当時はオレカ07しか生き残っていないLMP2クラスですが、当時は多くのレーシングコンストラクターが参戦するいい時代でした。

【LMP2】シグナテック(オレカ03)

カーナンバー23にサイドポッドとリヤウイングには大きな『NISSAN』のロゴ・・・日産がLMP2クラスに参戦していたの??

いや、こちらはWECでお馴染みの強豪チームシグナテックのオレカ03です。

前述した通り2024年現在LMP2のマシンはすべてクローズドボディのオレカ07ですが、当時はオレカもオープンでした。

ちなみにエンジンは当時大人気の日産のVK型を搭載しています。

【LMP1】オークレーシング(ペスカロロ01)

最後に紹介するのはこちら。

先ほど紹介したオークレーシングはLMP1にもエントリーしていましたが、注目したいのがドライバー。

F1ファンならばこのヘルメットを見ればわかるでしょう。そう、冒頭でも紹介した佐藤琢磨選手です。

インディシリーズ終了後にこの富士と翌上海の終盤2レースにエントリーしました。

最後に

今回は2012年WEC富士で撮影した写真で当時を振り返ってみました。

ブルーとホワイトのトヨタのマシンは今でも素晴らしく、また現在のハイパーカーマシンと比べると、やっぱり当時のプロトタイプマシンの方が個人的には好みです。

そんなトヨタが王者アウディと真っ向勝負して優勝したこのレースは今でも鮮明に覚えています。

そのアウディは2016年限りで撤退。また、その後参戦するポルシェも2017年で活動を停止するわけですが、トヨタは今でも元気に参戦しています。

日本のメーカー系チームは親会社の業績が少しでも悪くなるとすぐに撤退するため、レース文化が育たないと言われてきましたが、長く続くトヨタのWEC活動は日本人として実に誇らしく思います。

今後もトヨタの活躍を応援したいですね。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。