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2023年スーパーフォーミュラ第3戦は宮田莉朋が初優勝!スーパーGTチームメイト対決が熱かった!

スーパーフォーミュラって面白い!

いや、実は山本尚貴選手とニック・キャシディ選手が激戦を繰り広げた2020年までのシーズン以来、まともにスーパーフォーミュラを観てきませんでした。

しかし今シーズンはリアム・ローソン選手の開幕戦での優勝で彼に注目し、第2戦では3年ぶりに現地で観覧。あらためてドライバー同士の真剣勝負が面白い。やっぱ、フォーミュラって最高ですね。

先週末に鈴鹿サーキットで行われた第3戦も非常に熱いレースを観せてくれました。

今回はポールポジションからスタートした大湯都史樹選手が前半の主役でしたが、彼にとっては非常に残念な結末を迎えてしまいました。

ホールショットを決めた大湯都史樹選手は順調にトップを快走。そして規定の10周を消化すると後続がタイヤ交換をする中大湯選手はピットストップを敢えて送らせて、残り10周でタイヤ交換。裏の3位で復帰して、新品タイヤで裏1位の坪井翔選手と裏2位のリアム・ローソン選手を追い上げようと試みるのですが、S字で裏4位の野尻智紀選手が追突し両者ともにリタイヤ・・・。

無線での大湯都史樹選手の悲痛な叫びで言葉を失いました・・・。

ピットアウト後の大湯選手とタイヤに熱が入っている野尻選手のマシンの速度はペースが違いすぎるのですが、鈴鹿のS字は速度差があっても抜けないのです。

ライバルローソン選手に放されて野尻選手は焦っていたのでしょう。完全に無理をしてしまいました。

リタイヤ後、野尻選手は謝る素振りを見せていましたが、大湯選手は項垂れて対応もままなりません。

考えてみると大湯都史樹選手と野尻智紀選手はスーパーGTではチームメイト。悔しさを相手に対して爆発させることもできず、本当に苦しかったことが窺い知れます。

3年ぶり2度目の優勝は叶わなかった大湯選手ですが、レーシングドライバーはこういう経験を糧にさらに強くなります。今後の彼のレースに注目です。

うーん、でも、ゴールデンウィークのスーパーGTがちょっと心配・・・。

もうひとつ注目したい対決が宮田莉朋選手と坪井翔選手。彼らもスーパーGTのトムス36号車に所属するチームメイト同士。

こちらは素晴らしいバトルを繰り広げてくれました。

宮田選手は予選トラックリミットでタイムを抹消され12番手スタートとなりますが、レースペースは良く、順調に順位を上げます。

そして先の大湯選手と野尻選手の事故でセーフティカーが導入され、宮田選手は絶妙なタイミングでピットストップ。一気に3番手に浮上します。

残り7周でリスタートすると、残り5周に入ったホームストレートでローソン選手をパスし、2位に上がります。

その後も宮田選手は10周以上フレッシュなタイヤで前を行く坪井翔選手を追います。

そして残り2周のホームストレートで宮田選手僅かに残るOTSを使い坪井選手をアウトからパス。往年の中嶋悟選手を思い出すような大外刈りでトップに躍り出てそのまま優勝。

宮田選手は日本トップフォーミュラ22戦目にして初の栄冠を手にしました。

もちろん今回はセーフティカー導入という幸運があったのは事実。でもあれだけプレッシャーのかかる場面で、残り僅かのOTSを使い一発で仕留めた宮田選手の極限の中での集中力は完全に優勝に値するもの。

彼もまたこの勝利でさらに強いドライバーへと成長することでしょう。

おめでとう、宮田莉朋選手!

ということで2023年スーパーフォーミュラ第3戦の結果は以下のとおり。

順位ドライバーチーム
1宮田莉朋トムス
2坪井翔セルモインギング
3平川亮インパル
4L.ローソン無限
5山下健太KONDO
6阪口晴南セルモインギング
7小高一斗KONDO
8G.アレジトムス
9C.ブリュックバシェTGM
10福住仁嶺スリーボンド
11山本尚貴ナカジマ
12松下信治B-Max
13大嶋和也ルーキー
14小林可夢偉KCMG
15牧野任祐ダンディライアン
16国本雄資KCMG
17太田格之進ダンディライアン
18R.ハイマンB-Max
19関口雄飛インパル
20大湯都史樹TGM
21野尻智紀無限
佐藤蓮ナカジマ

そして第3戦を終えてのドライバーズランキングがこちら(トップ5)。

順位ドライバーチームポイント
1野尻智紀無限42
2宮田莉朋トムス38
3L.ローソン無限35
4坪井翔セルモインギング32
5平川亮インパル22

野尻選手のリタイヤと宮田選手の優勝で一気に差の詰まった2023年のスーパーフォーミュラ。

初優勝を飾った宮田莉朋選手とリタイヤをするまで素晴らしいレースを繰り広げた大湯都史樹選手。結果としては明暗が別れましたが、両者ともにこのレースでドライバーとしてさらに強くなったはず。

今シーズンはこの後のレースでも例年以上に面白い戦いが見られそうな予感がします。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。