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【モータースポーツ撮影初心者向け】レース撮影25年が教えるサーキットに持って行くカメラ機材

私は25年ほど富士スピードウェイを中心にレース撮影をしているアマチュアカメラマン。腕にまったく覚えはありませんが、経験だけはちょっと長いんです。

そんな私が思うこと・・・最近サーキットでレース撮影する方増えたなあ。

スーパーGTなどの主要レースでは、富士スピードウェイ撮影ポイントのGRスープラコーナーやダンロップコーナーが、アマチュアカメラマンで二重三重に。それも年を追うごとに増えています。

まだまだサーキットでレーシングマシンの撮影に挑戦したいと考えているモータースポーツファンや、腕試しをしたいアマチュアカメラマンがいるかも?

ただ、レース撮影ってちょっと特殊で敷居が高いんですよね。

ということで今回は腕は無くても経験と知識だけはある私が、レース撮影初心者に向けてサーキットに持って行くべきカメラ機材を紹介します。

カメラは一眼レフか大手メーカーの中級機以上のミラーレス

まず忘れてはいけないのがカメラ。

まあ、スマートフォンでも撮影できますが、レース撮影の醍醐味である流し撮りをする場合は、シャッタースピードやF値が設定できて望遠レンズを装着できる、レンズ交換式のカメラが必須です。

レンズ交換式カメラはやっぱり動き物に強い一眼レフ機が良いのか?

正直、近頃のミラーレス機はオートフォーカスも速く精度も高い。レリーズタイムラグも最小限でモデルによっては乗り物優先オートフォーカスも装備されているので、キヤノンやニコンが本格参入した2020年以降のモデルならばミラーレス機の方が性能高いかも。

ということで、一眼レフもしくは2020年以降のキヤノン、ニコン、ソニー、OMシステムなどの中級機以上ならば問題なく撮影できます。

私も2020年に一眼レフ機のキヤノンEOS 5D MarkⅣからミラーレス機のキヤノンEOS R5に機種変更しましたが、成功率が上がりました。

センサーサイズはフルサイズ機じゃなくても大丈夫。APS-Cやマイクロフォーサーズの方が望遠性能が高いので、コースまで遠い場所で撮影するアマチュアにとってはむしろ有利かもしれません。

初心者の方にオススメのカメラは・・・うーん、色々ありますが、あえて挙げるなら以下の機種です。

レンズは最低300mmの超望遠

さて、カメラに装着するレンズはどんなものを選べば良いのか。

日常撮影では重宝するキットレンズでおなじみの標準ズームレンズですが、一般的な標準ズームのテレ端70mm(35mm換算)ではサーキットで使うにはちょっと厳しいです。

サーキットやコーナーによりランオフエリア(観客席からコースまでの距離)に違いはありますが、最低でも300mm(35mm換算)は欲しいです。

ちなみに代表的な日本のサーキット別の観客席からコースまでの距離は、富士スピードウェイとモビリティリゾートもてぎが一番遠く、スポーツランドSUGOは近く、鈴鹿サーキットはその中間です。

オートポリスと岡山国際サーキットは行ったことがありませんが、オートポリスは鈴鹿と同じくらいで岡山はかなり近い感じかな。

ただ富士スピードウェイのTGRコーナーやGRスープラコーナー出口、鈴鹿サーキットのヘアピンコーナーなど、コーナーによっては200mm(35mm換算)でも撮影できます。

さてモデルは?

正直直近10年以内の大手メーカーのレンズならば、重要なモーター速度は問題ありません。

キヤノンとニコンの初心者オススメレンズは以下になります。

バッテリーは2-3個必要

サーキットでのマシン撮影では連写を多用するため、知らず知らずのうちにとんでもない回数シャッターを切っています。

私も1日で2000枚や3000枚撮影することもザラです。

ということで、バッテリーは1日2個から3個使いますので、特に燃費の悪いミラーレス機を使用する方は最低2個。まあ精神衛生上3個持っていけば安心です。

あっ、もちろん充電を忘れずに。

記録メディアは大容量タイプで高速タイプがベター

前の項で書いた通り、レース撮影は連写を多用して1日に数千枚も撮影しますので、SDカードやCFexpressカードなどの記録メディアは大容量タイプをチョイスしましょう。

また連写でバッファが原因でシャッターチャンスを逃さないためにも、読み書きが速いタイプを使ってください。

データを家に持ち帰ってパソコンに読み込ませる時のことを考えても速いタイプが良いですよね。

私は速くて信頼性の高い以下のサンディスク製SDカードを使用しています。

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一脚で流し撮り成功率UP 安価で十分

サーキットでのマシン撮影では流し撮りが基本。

カメラを左右に振りながら撮影しますが、200km/hや時には300km/h近いスピードのマシンがブレてしまうことも。

そんな時に強い味方が一脚で、上下のブレを抑えて成功率が格段にアップします。

ただ多少の慣れが必要で、最初はファインダーからマシンが上下に消えていくことも・・・。

まあ、1-2レースで慣れますので根気よく練習してみてください。

一脚は安いもので十分。カーボン製の数万円もするモデルもありますが、少々軽いだけで精度に大きな違いはありません。

ちなみにサーキットでは三脚は場所を取るので禁止されていますよん。

オススメ一脚は以下になります。

自由雲台は便利

一脚の上に付いていて角度を変えられるのが雲台。平坦なコースなのに撮った写真を見てみるとマシンが坂道を登っているみたい。そんな時は雲台で調整しましょう。

一脚に付属していることもありますが、無ければぜひ購入を。サーキット撮影では細かい調整を必要としないため3way雲台ではなく、素早く調整できる自由雲台がベストです。

晴れの日のスローシャッターは可変NDフィルターが必須

流し撮りの成功率が上がってくると、シャッタースピードをどんどん遅くしてマシンのスピード感を表現したくなります。

ただ、それに伴いF値が上がり、天気の良い日はF22なんてことにも・・・小絞りボケしちゃう!

そんな時に必要なのがレンズに付けるサングラスことNDフィルター。

ただNDフィルターはND4やND8など種類があり、シャッタースピードによってフィルターを変えるのは面倒です。

なので私はフィルターを回して濃度を調整できる可変NDフィルターを使っています。

ちなみに可変NDフィルターは安い物を購入すると変色してしまうので、ケンコーやマルミなど信頼のある大手メーカーの製品を購入しましょう。

脚立でフェンスも邪魔にならない

サーキットには至る所にフェンスがあります。

これが無ければもっとマシンをアップで撮ることができるのにって? いや、フェンスによって私たちの安全が保たれるので文句を言っちゃーなりません。

レンズをフェンスにピッタリ付けてF値を開放にすればかなり消すことができますが、フェンスの種類によってはほんのり違和感も。

なので富士スピードウェイのTGRコーナー内側など、脚立を持参してフェンスの上から撮影する方も多くいます。

脚立はレース観戦時にも腰掛けとして使用できるし便利かも。

でも、私は持って行きません。

だって荷物になるし安全も確保できないでしょ?

機材の持ち運びはカメラリュック

1周を2分に満たないタイムで周回するレーシングマシン。

テレビで観ていると移動は容易だと勘違いしそうですが、例えば富士スピードウェイ1番の撮影スポットのダンロップコーナーからグランドスタンドまで歩くと、20分以上坂道を登り続けることに。

そう、実はサーキットって広ーい場所。そんな距離を重いカメラ機材を持ちながら移動するのは大変なんです。

なのでカメラバッグなんぞじゃダメ。両手が自由なリュックタイプを使いましょう。

まとめ

今回はレース撮影初心者に向けて、サーキットへ持って行くカメラ機材を紹介しましたが、まとめると以下になります。

  • カメラ:一眼レフか大手メーカーの中級機以上のミラーレス
  • レンズ:最低でも300mm 理想は400-500mm
  • バッテリー:最低2個 できれば3個
  • 記録メディア:大容量高速読み書きタイプ
  • 一脚:安い物で十分 雲台もあるとベター
  • NDフィルター:可変NDフィルターが便利 大手メーカーを
  • 脚立:フェンスも邪魔にならない あると便利だが荷物になるので無くてもいい
  • カメラリュック:サーキットは広い移動を考えバッグではなくリュックタイプを

と、まあこれだけ揃えれば大丈夫です。

サーキットでのレーシングマシンの流し撮りは究極の動き物撮影と言われて、近年ではアマチュアカメラマンの腕試しの場と化しています。

もちろんモータースポーツファンじゃ無くても大丈夫。ぜひサーキットで至高の1枚を追い求めましょう。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。