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ライカMを初めて見たときのお話し

私の愛機、RX1R

私はカメラが好きで、ビジネスバッグの中にはいつもカメラを入れている。

普段持ち歩いているのはソニーのRX1Rというカメラだ。

発売からもう4年以上が経っているが、フルサイズのセンサーをコンパクトボディに詰め込んだソニーらしいコンセプトが気に入っている。

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街撮りスナップに一眼レフは似合わない

画質のことを考えると、私が愛用するキヤノンEOS5D Mark4を普段から持ち歩きたいが、あのズングリしたボディスタイルだけは正直言ってあまり好きではない。

無論、サーキットや撮影会など、いわゆるカメラマンが多くいる場所に行けばこのカメラを持っていることに優越感を感じる時もある。

しかし街撮りスナップなど撮影者があまりいない場所に行くと、この“でかいおむすび”は気恥ずかしさを感じる。

ライカMとの出会い

先日、見慣れぬカメラを持つ青年がいた。

青年はピントを丁寧に調整する。

青年のカメラは、金属が反射するその鈍い光が、只者でないことを、我々に教えてくれた。

私はたまらず声を掛けた。

「そのカメラ、もしかして… ライカですか?」

「はい」

「最新の…」

「そう、M、M10です」

雑誌では見たことはあったが、実物を拝見するのはこの時が初めてであった。

ライカM10は、他のカメラと全く違うオーラを持っていた。

もう私は、青年の持つライカM10と、その青年を追っていた。

世の中のカメラは二種類に分類される

昔、フェラーリ狂いの清水草一さんという方の本を頻繁に読んでいたが、彼の名言がある。

『世の中の自動車は二種類に分類される。フェラーリと、それ以外の全てのクルマだ。』

私はそのライカを見たとき、カメラにも二種類あると思った。

『ライカと、それ以外の全てのカメラ』

その日から、いつの日かライカをいやライカMを所有したいと思い、しがないカメラの腕を上げようと心に誓った。

 

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。