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ライカM11・ズミクロン35mm購入記 50歳を機に新たな世界に!そこは沼なのか天国なのか・・・

2024年10月26日土曜日。カメラ界の孤高の存在であるM型ライカを契約しました!

2002年に一眼レフ機を購入し、20年以上写真を撮ってきましたが、ついに孤高のライカを契約。

沼の序章なのか? カメラ沼に自ら飛び込んでしまったのかもしれません。

ということで今回はライカM11とズミクロンM f2/35mm ASPH.の購入記を書いていきます。ヤバい世界に迷い込む瞬間を見てやってください・・・。

M型ライカ購入の動機

出典:ライカホームページより引用

冒頭でも書いた通り、私は2002年ごろにキヤノンEOS 7を購入しました。

ただ、当時はまだ写真撮影に楽しさを感じることができず、たまにサーキットに持って行き何気なくマシンを撮影するだけでした。

その後2012年にデジタル機のキヤノンEOS 60Dを購入してから本格的に写真撮影の世界に没入。そしてキヤノンEOS 7D MarkⅡ → キヤノンEOS 5D MarkⅣ → ソニーα7R Ⅳ → キヤノンEOS R5とステップアップし、レーシングマシンを中心に撮影を楽しんできました。

2019年にリコーGRⅢを購入し街撮りスナップの楽しさにも目覚め、元祖コンパクトカメラのローライ35に手を出して、マニュアルでフォーカスやシャッター速度、被写界深度をじっくりと自分で合わる面白さを知りました。

近年のミラーレス機はカメラが被写体を検出し、フォーミュラマシンならばヘルメットを、箱車ならばヘッドライトに、ポートレートならば近い方の瞳にボタン一つでフォーカスを合わせてくれますが、なんかカメラに撮ってもらっているだけかも。自分で操作をしたいんだよなあ。

そんな時に目に止まったのがM型ライカ。

カメラ好きならばご存知の通り、M型ライカは現行機でもオートフォーカスはマニュアル。さらにレンジファインダーという二重像を手動で合わせる、独自のピント調整機能を搭載する唯一無二のカメラ。

また、以前少しだけ触らせてもらいましたが、使い慣れたキヤノン機とはまったく違う洗練されたデザインと触り心地で、ダイヤル類のトルク感もしっとりと重みがあり、オーラを感じました。

所有すれば国産カメラメーカーの製品では味わえない撮影体験ができるかもしれないと思い、購入を考えることにしました。

機構に慣れるためデジタル機を選択

M型ライカの購入を検討した私ですが、長い歴史を持つシリーズなので恐ろしく種類があります。大きく区分するとデジタルとフィルム。

1954年発売のM3から2002年発売のM7までがフィルムで、2006年発売のM8から現行機のM11までがデジタルになります。また派生機種で現在も新品で購入できるMP MA 復刻M6もフィルムです。

ローライ35を使い、フィルム機で撮影した懐かしい雰囲気の写真をあらためて好きになった私。露出計がないローライ35で勘に頼りながら撮影し、露出オーバーになった写真も味わい深いんですよね。

フィルム機かなあ。そして露出計を内蔵していない、M4以前の機種がいいのでは。そんな気持ちにもなりました。

しかしM型ライカの独自の機構や、何よりもレンジファインダーに慣れないうちは何度も失敗できるデジタルで経験を積んだ方が良いのでは、と思い、最初のM型ライカはM8以降のデジタル機で検討することにしました。

将来の高画素化に備えM11に

出典:ライカホームページより引用

デジタルライカも種類が豊富。まずはデジタルのM型ライカの歴史を超簡単におさらいしてみましょう。

デジタルカメラは2000年代前半より普及し、M型ライカも2006年のM8からデジタルに移行します。ただ当時のセンサーサイズはフル企画ではなくAPS-Hサイズのため、1.3倍にクロップされてしまうのがちょっと残念。

フルサイズセンサーを搭載したのが2009年のM9からで、2013年発売のTyp240では一般的なCMOSセンサーに移行(それまではCCDセンサー)します。

2017年にナンバーリングが復活しM10に。少しずつ大柄になっていったM型ライカですが、M10はフィルム時代のサイズを再現。2020年には派生機種のM10-Rが加わり4000万画素のセンサーを搭載。高画素時代に対応します。

そして2022年にM11が登場。センサーはついに6000万画素を突破します。M型ライカの特徴であるベースプレートがなくなり、トップカバーは同じく伝統の真鍮製からアルミニウム製(ブラックボディのみ)に変更しました。

機種発売センサー特徴
M82006年1010万画素
CCD
APS-H
M型唯一のAPS-H
M92009年1850万画素
CCD
CCDセンサーで独特の描写
Typ2402013年2400万画素
CMOS
動画撮影可能
M102017年2400万画素
(M10-R=4000万画素)
CMOS
フィルム時代のようなコンパクトなサイズ
M112022年6030万画素
CMOS
超高画素
デジタル最軽量の530kg(ブラック)

さてどの機種にしようか。

まずM8はAPS-Hセンサーなので、魅力的なMマウントレンズを焦点距離通り使えないのでやめておこう。

M9はCCDセンサーの描写が素晴らしいと聞きますが、センサー剥離の持病があるためライカ初心者は手を出さない方が賢明かも。

やっぱり故障の心配が低いM10かM11かな。

そうなると新品も? 現行M11-Pの金額は・・・1,518,000円!?

弱体化する円の影響が直撃して新品の購入は断念。中古のM10とM11で検討です。

昨今のデジタルカメラはさらに高画素化が進んでいます。

デジタルのM型ライカも同様で、M10の派生機種として4000万画素のM10-Dがのちにラインナップに加わり、M11では6000万画素を突破しました。

ライカのファインダーは広い画角から、レンズの焦点距離によって撮影範囲を枠で囲うように表すため、高画素で撮影してクロップすることも考えているため、積極的に高画素化しているのかもしれません。

ということで、将来の高画素化を見据えて長く使えるように私も高画素機を購入したいと思いM10-DとM11に絞りますが、M10-Dの出玉が少なく値段も大きく違わないため、M11を購入の第1候補と決めました。

M11はブラックペイントとシルバークロームの2色がラインナップされていて、ブラックペイントは重量の軽いアルミニウム素材でシルバークロームは従来からの真鍮素材になります。

個人的にはある程度重い方が高級感があって好きですし、伝統のある真鍮製も魅力なのですが、見た目は圧倒的にブラックペイントが好みです。

まあ、ブラックペイントといってもMPのような艶はなく、艶消しブラックなのが少々残念ですが、やっぱりブラックにしようと思います。

M型ライカど素人ですが、自分なりに色々妄想を膨らませながら考えるのが楽しいですね。

大金を抱えてマップカメラでM11を購入

10月26日土曜日。ライカM11を購入しに新宿に向かいます。

目的地はマップカメラ新宿本店。ネットで調べると中古ライカのラインナップが一番なのでこの店に決めました。

クレジットなど信用しない昭和生まれは、百数十万円という現ナマを抱えて新幹線に乗ります。

知名度に比べて思いの外小さな店舗(失礼!)に驚くも、地下のライカ専用フロアに入ると落ち着いた雰囲気の高級感、数百万円のライカが所狭しと並ぶ様、そして英語が飛び交う状況にちょっとビビる。

意を決して店員さんに、

「国産カメラしか使ったことのないライカど素人ですが興味がありまして。私に合ったM型ライカを買って帰りたいので、色々お話し聴かせてください」

と、お伝えします。店員さんの笑顔で緊張が少々解けました。

私に合ったライカと伝えましたが、1台目のライカはすでにM11と決めています。それを店員さんに伝えて案内してもらいます。

ショーケースには10台の中古M11が居並びます。これだけ揃っているのはマップカメラだけ。やっぱりこの店で間違いなかったです。

さて、そのM11の値札を見ると、120万円を超える個体から100万円ほどのものまで様々。ほとんど中古カメラを購入したことのない私にはその違いがわかりません。

値札の下には並品・良品・美品と表記がありますが、良品でも美品を越える価格のものも・・・なぜ??

聞くと、買取後に点検をして不安な箇所をライカショップで新品部品に交換したため、価格の逆転が起こることがあるらしい。なるほどね。

そんな値段の高い良品でも、シャッターボタンのツヤやシャッタースピードダイヤルの白い文字の黄ばみの具合など、交換されていない箇所は使用感がある。

ということで使用感がほぼ無い美品を選択(この時は1台のみ)。M型ライカは見た目も重要ですからね(個人の感想)。

いやー、100万円超えのカメラですが、意外にも簡単に決めてしまい我ながらびっくりです。

Mマウントレンズ最初の1本は現行ズミクロンM f2/35mm ASPH.

出典:ライカホームページより引用

M11を購入してもこれだけでは使えません。我が家にはRFマウントやEFマウントのレンズしかないので、Mマウント用のレンズを購入しなければなりません。

70年の歴史を誇るMマウントレンズ。同じ焦点距離のレンズでも明るさが異なったり代も様々・・・さて、最初の1本Mマウントレンズ最初の1本はどれにしよう。

まずは焦点距離から。

やっぱりM型ライカといえば50mmか35mm。

初代のM3のファインダーは50mmが基本で設定されていたため、往年のM型ライカ使いに聞けば最初の1本は50mmと言うでしょう。ただ近年は35mmの方が人気とも言われています。

焦点距離は何を撮るかで決まりますが、私は主に街撮りスナップ。今まで所有の換算28mmリコーGRⅢでスナップ撮影をしていましたが、この焦点距離が一番使い勝手がよく、同じく所有するローライ35の40mmではちょっと使いにくい。

ならば28mm? いや、M型ライカの1本目としては28mmはやや邪道かも(個人の感想です)。

やっぱり35mmにしよう。

ライカMマウントの35mmレンズといっても現行品で下記の4種類。

  • ズミルックスM f1.4/35mm
  • ズミルックスM f1.4/35mm ASPH.(ブラック/シルバー)
  • アポズミクロンM f2/35mm ASPH.
  • ズミクロンM f2/35mm ASPH.(ブラック/シルバー)

さらに旧型も含めると無数の種類があります。

非常に迷うのですが、6000万画素のM11の実力を発揮できるのは現行品でしょう。

ということで現行4本の中からですが、レンジファインダー初心者としては開放F1.4は使いこなせないのでF2で十分。

アポズミクロン? いやいや、M11-Pにも迫る高価なアポズミクロンなど買えるわけがないし、そもそも納期は2年とも3年とも言われているから待てない。

消去法でズミクロンM f2/35mm ASPH.の一択。色はブラックにします。

実は店員さんに、

「よかったらレンジファインダーを覗いてみてください」

と促され、装着してくれたのがズミクロンM f2/35mm ASPH.(中古品)でした。聞けばM型ライカ初心者に一番人気のレンズらしい。私の選択は間違っていないようです。

最後に

ということでライカM11とズミクロンM f2/35mm ASPH.の購入を店員さんに伝えます。

お値段は、ライカM11が1,058,800円、ズミクロンM f2/35mm ASPH.が399,800円で、締めて1,458,600円!

まあ、予想していましたが提示されるとぶっ飛びです。

では現金を、と思いバッグに手をやると、

「現在ネットでセール中なので、そちらから購入した方が8万ポイント(マップカメラで1ポイント1円換算で使える)多く付与してお得です。ただネットは別部署なので、こちらでの現金支払いはできず、さらに本日持ち帰ることはできないんです」

と。嬉しい提案ですが、目の前にあるライカをすぐに手に出来ないのは悲しい。

数日間待つか、それとも8万円を捨てて今日持ち帰るか・・・さすがに数日待ちます。

この記事を書いている時点ではまだありませんので、届きましたらこのブログで発表したいと思います。

50歳を機に新たな世界に新たな世界に入った私。さて、そこは沼なのか天国なのか・・・。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。