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【まるで本物?】ミニカーを実車のように撮る方法を徹底解説

大人の趣味のひとつとして、ミニカーを収集している方も多いだろう。

もちろんミニカーと言っても子供のおもちゃのことではなく、1台数千円から数万円の、10cmあまりの大きさながら実車を忠実に再現したリアルなものだ。

そんな、実車ではなかなか購入できないスーパーカーやレーシングマシンなどのミニカーを、実車よりも気軽に所有できるのも魅力だ。

そんな小さなミニカーを、実車のように撮影してみたい、と思う方もいるだろう。

ということで今回は、1/43のミニカーを実車のように撮影する方法を紹介してみたいと思う。

ミニカー選び

ミニカーといってもピッキリで、トミカのような安価だが、本物からかなりデフォルメされたモノから、BBRやタメオなど、完成品だと1台数万円から数十万円もする高級モデルまでさまざまだ。

そんな多くあるミニカーメーカーの中で、どのレベルのブランドなら実車のような写真になるのか?

もちろん高精細な高級ブランドを被写体にすることが一番良いのだが、最低でも5,000円以上のブランドをおすすめしたい。

実車のように撮影するために接写をすることが多いのだが、安価なモデルでアップにすると格段におもちゃ感が出てしまうため、ミニカーにある程度の完成度を求める。

具体的に主に私が被写体とするレーシングマシンのミニカーブランドを挙げると、海外ブランドではミニチャンプスやスパーク、国内ブランドだとエブロや京商などが価格の割に完成度が高くおすすめだ。

ミニカー周辺のストラクチャー

実物クルマは通常道路やガレージにいるし、実物のレーシングマシンはサーキットのコース上やピットガレージにいる。

そのためミニカーを実車のように撮影するためには、道路やガレージ、サーキットの雰囲気を表現したストラクチャーがあると、格段に本物感が増す。

そのため、レーシングマシンを撮影する私は、箱庭技研から発売されているピットガレージジオラマと背景ボードを、センチュリーから発売されていたスターティンググリッドのジオラマを購入し、そこにミニカーを設置して撮影している。

ミニカー用のジオラマは、あまり多くは発売されていないが、アマゾン等で入念に探すと出てくるだろう。

使用するカメラ・レンズと設定

ここではミニカーを実車のように撮影する際の、カメラ設定について解説する。

まず使用するカメラだが、正直高価なものは必要がない。

いや、どちらかというとフルサイズなどセンサーサイズの大きなカメラよりも、センサーサイズの小さなものの方が実車のように撮影するためには有利だとも言える。

というのも、実車のように撮影するまめには接写をすることが多いのだが、センサーサイズが大きいカメラで接写すると、ピントが合っていない部分が大きくボケてしまい、実車感が損なわれてしまう。

なので、接写してもあまりボケない、センサーサイズの小さなカメラが有効になるのだ。

ただ私はフルサイズしか持っていないため、カメラ設定でなんとかボケを抑えている。

そのボケを解消するカメラ設定はというと、とにかく絞りを抑えて、パンフォーカスに近くする。

こちらの写真は、絞り値F5.6で撮影したものだが、ご覧のとおり被写体の前面に盛大なボケが発生しており、ミニカーの以外の何物にも見えない。

そして左前のマシンは・・・存在すらも分からない・・・。

こちらはレンズ最大絞りのF22で撮影したもの。

接写ながらも被写体となるマシンにはピントがきており、左前のマシン形状もわかる。絞り値は極力最大絞りで撮るようにしよう。

ただ絞り値を抑えるとシャッタースピードが気になるため、三脚に据えての撮影が基本となる。

またミニカーを実車のように撮影するにはストロボも有効だ。

実車は屋外に置かれていることが多いため、それを再現するにはストロボを太陽のように使いたい。

そのためストロボはカメラ上に設置するのではなく、シチュエーションに合わせた太陽の位置から発酵させるようにしよう。

またストロボを使うことによりシャッタースピードも稼げるという副産物もある。

次に使用するレンズと焦点距離について書いてみよう。

まず、ミニカー撮影は接写する場合が多いため、最大撮影倍率の大きなものの方が有利で、ハーフマクロと言われる最大撮影倍率0.5倍以上のものが好ましい。

ただ、最大撮影倍率の大きなレンズを使用しなくても、画素数の大きなカメラを使用する場合は、ある程度の大きさで撮影した後にトリミングをするという方法もあることを付け加えておく。

焦点距離に関しては35mmから50mmほどの標準域を使用すると、ある程度立体感が出るため本物のように見える。

上の写真、左のフェラーリは中望遠の焦点距離105mmで、右のブラバムは標準やや広角の焦点距離35mmで撮影しているが、右のブラバムの方がマシンが伸びやかに見えて本物のように見えないだろうか。

また標準やや広角寄りの35mmでの撮影だと、後方に写るピットガレージや工具箱なども、より遠くに見えて立体感が出る。まあこの辺は好みだが・・・。

私のミニカー撮影機材を紹介しておくので、よかったら参考にしてもらいたい。

カメラキヤノンEOS R5
レンズキヤノンRF35mm F1.8 IS STM
スピードライトキヤノン430EX Ⅱ
三脚ベルボンEX-Macro
撮影機材

アングルと撮影場所

次にミニカーを本物のように撮るための、アングルと撮影場所について書いてみる。

私たちは通常、俯瞰で10cmあまりのミニカーを眺めるが、本物のクルマやレーシングマシンはどうだろう。

クルマの全高は高いものでも2m以下で、レーシングマシンともなると1mあまりの高さになる。

そのため私たちは本物のクルマやレーシングマシンを、自らの目の高さと同じか、わずかに見下ろして眺めるだろう。

そう、ミニカーも本物のように撮影するためには、俯瞰ではなくカメラの位置をかなり下げて撮影するようにすると、格段に本物然となるだろう。

クルマやレーシングマシンは屋外に置かれていることが多いため、ストロボを太陽のように使用すると前述したが、環境が許されるならば屋外で撮影すると格段にミニカーが本物のように見える。

ノーズが長いマシン比較・・・ではなく、左の日産GT-R LM NISMOが室内でストロボを使用しており、右のメルセデスベンツSLS AMGは屋外で撮影しているのだが、やはり太陽のチカラは絶大だ。

まとめ

とういことで今回はミニカーを本物のように撮影する方法を書いてみたが、まとめると以下のとおり。

  • ミニチャンプスやスパーク、エブロや京商などある程度完成度の高いブランドを選ぶ
  • ミニカーの周りには、ガレージやサーキットなど雰囲気の出るストラクチャーを設置する
  • センサーサイズの小さいカメラが望ましく最大絞りにし、極力ボケを抑えてパンフォーカスに近くする
  • レンズはハーフマクロ以上の最大撮影倍率の大きいものが望ましく、焦点距離は標準域付近がオススメ
  • アングルは俯瞰ではなく極力下げる
  • 撮影場所は屋外が望ましく、無理な場合はストロボを有効活用する

ミニカー撮影は意外にも奥が深いので、ミニカーファンの方はもちろんのこと、カメラ好きの方にもぜひ挑戦していただきたい。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。