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アルファロメオ177【ミニカーで振り返るレーシングマシン101】1951年以来のF1復帰マシン

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はアルファロメオが1979年のF1に参戦するために開発した、アルファロメオ177を取り上げていこうと思う。

マシンデータと戦績

まずはアルファロメオ177の主要諸元をチェック。

年式1979年
カテゴリーF1
コンストラクターアルファロメオ
マシン名177
デザイナーカルロ・キティ
ロベール・シュレ
エンジンアルファロメオ115-12
主要諸元表

1951年以来のF1復帰マシン

アルファロメオはF1がはじまった1950年から参戦し、その年にタイトルを獲得。翌1951年も連覇したF1黎明期のトップチームだった。

しかし1951年を最後に資金難から撤退し、1979年にそれ以来の復帰作として製造されたのが今回のアルファロメオ177である。

製造はアルファロメオのレーシング部門であるアウトデルタで行われ、1960年代のフェラーリマシンなどを手がけ、後にスバルコローニに搭載された駄作エンジン設計の中心的人物であったカルロ・キティにより設計された。

アルファロメオ177に搭載されるエンジンは、1976年からブラバムに搭載された水平対向12気筒の115-12で、これはスポーツカーのアルファロメオ33TT12および33SC12に使用されていた物だった。

アルファロメオ177はもっさりとした大柄な車体が特徴で、カラーリングはかつてのアルファロメオF1マシンを彷彿とさせる深みのあるレッドだった。

1979年シーズンは多くのチームがグランドエフェクト効果を狙ったウイングカー構造を採用していたが、アルファロメオ177は大柄で幅の広い水平対向エンジンを搭載していたためか、マシンの下面はフラットな形状で、ウイングカーとはしなかった。

アルファロメオ177のデビューは1979年第6戦のベルギーグランプリ。

マシンを駆るブルーノ・ジャコメリの予選タイムは、ポールポジションを獲得したジャック・ラフィットのリジェからわずか2秒遅れの14位と善戦したが、決勝では一時13位まで浮上するもエリオ・デ・アンジェリスと絡んでリタイヤに終わっている。

2週間後のモナコグランプリは欠場したがフランスグランプリで復帰したが、ペースが上がらずに17位。

この2レースの結果に失望したチームは、4レースを欠場し急ピッチで新型マシンを開発して、地元イタリアグランプリで投入。新型車のアルファロメオ179にジャコメリを、そして旧型マシンとなったアルファロメオ177にはヴィットリオ・ブランビラが起用され、12位でレースを終えている。

結局アルファロメオ177はこのレースで退役することになったため、グランプリ参戦は3レースのみとなった。

では、そのアルファロメオ177のミニカーを詳しく見ていこう。

アルファロメオ177のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のアルファロメオ177を撮影していこうと思う。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』。

F1らしくないずんぐりとしたフロントのノーズと、簡素なウイングのデザインが目を引く。

当時は今ほど空力を重要視していなかったのだが、名の知れた自動車メーカーが送り出すF1マシンなのに何とも・・・。

当時のF1マシンはアルミ素材でボディ形状が角ばったマシンが多かったが、アルファロメオ177は曲線的でボリューム感溢れるでデザインが特徴的だ。

ラジエターの配置が特徴的なサイドビュー。

そういえばフェラーリ312T3も同様の場所にラジエターが置かれていたが、これはイタリアンマシンの特徴?それとも同じ水平対向12気筒だから?

アルファロメオ177をスターティンググリッドに移動してみた。

奥に見えるのはこの年トップチームに躍進したウィリアムズのFW07。

アルファロメオ179(実車) 鈴鹿サウンドオブエンジン2019にて

深みのあるレッドで塗装されたマシンは、F1黎明期のアルファロメオマシンを彷彿とさせるが、スポンサーロゴが極端に少ないのが気になる。

しかし翌1980年からフィリップモリスのサポートを得て、マシン全体がマールボロカラーに変身。

その様は同じくマールボロのサポートを受けていたマクラーレンになぞられて、太ったマクラーレンと比喩する者もいた。

インボードマウントのコイルスプリングとダンパーユニットが採用されているため、フロントノーズの左右に出っ張りが目立つ。

ドライバーは前年までマクラーレンに所属していたブルーノ・ジャコメリ。

ジャコメリは1982年までアルファロメオに所属し、1983年のトールマンを最後にF1を離れたが、1990年にライフで1年のみ復帰(全戦予備予選不通過)している。

F1ブーム世代にとってジャコメリといえば、あのF1史上稀に見るダメ車ライフL190に乗っていたドライバーとして記憶に残っている方も多いだろうが、アルファロメオ在籍時には表彰台やポールポジションも経験しており、ある程度の評価を得ていた。

以上、1/43のアルファロメオ177を実車のように撮影してみた。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介する。

【ixo製】アルファロメオ177

デアゴスティーニのF1マシンコレクション59号で、製造はイタリアのixoが担当している。

【ixo製】ウィリアムズFW07

デアゴスティーニのF1マシンコレクション68号でixo製。

【ixo製】リジェJS11

デアゴスティーニのF1マシンコレクション26号でixo製。

【ixo製】アロウズA2

デアゴスティーニのF1マシンコレクション73号でixo製。

【ixo製】フェラーリ312T3(1979)

デアゴスティーニのF1マシンコレクション61号でixo製。

【ixo製】ロータス80

デアゴスティーニのF1マシンコレクション106号でixo製。

今回の撮影機材

今回ミニカーを撮影したカメラ機材を紹介する。

カメラキヤノンEOS R5
レンズキヤノンRF35mm F1.8 IS STM
スピードライトキヤノン430EX Ⅱ
三脚ベルボンEX-Macro
撮影機材

最後に

1900年代前半のモータースポーツ創世記に多くの伝説を生み出し、F1初年度から連覇したアルファロメオだが、瞬く間にF1を撤退し、28年の時を経て復帰したのが1979年。

しかし復帰したアルファロメオは、かつての常勝軍団だった頃の強さはまったく発揮できず、1度も優勝を記録することなく1985年シーズン終了後に撤退をした。

ふたたびF1にアルファロメオの名前が復活したのが2018年で、ザウバーのタイトルスポンサー『アルファロメオザウバーF1チーム』としての復帰だった。

さらに2019年からは単独名義『アルファロメオレーシング』として、さらにF1に深く関わることになり現在に至っている。

エントリー名コンスト順位※1優勝数
1950アルファロメオSpA6
1951アルファロメオSpA4
1979アウトデルタNC0
1980マールボロチームアルファロメオ11位0
1981マールボロチームアルファロメオ9位0
1982マールボロチームアルファロメオ10位0
1983マールボロチームアルファロメオ6位0
1984ベネトンチームアルファロメオ8位0
1985ベネトンチームアルファロメオNC0
2018アルファロメオザウバーF1チーム※28位0
2019アルファロメオレーシング38位0
2020アルファロメオレーシング38位0

※1.コンストラクターズチャンピオンシップは1958年から制定
※2.ザウバーとしての記録
※3.アルファロメオレーシングとしての記録

以上、今回は1/43のアルファロメオ177を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみた。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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奥が深いモータースポーツ撮影の世界
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モータースポーツ撮影歴18年。腕に覚えは全く無いが、知識だけは豊富なワタクシぴぴが、レース撮影について偉そうに解説します。




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ぴぴ
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。 一眼レフデビューは2001年頃、CANON EOS7(フィルム機)。腕に覚えは全くないが、年数だけはそこそこ長い。 【一眼レフ遍歴】 CANON EOS 7 → CANON EOS kiss N → CANON EOS 60D → CANON EOS 7D MarkⅡ → CANON EOS 5D MarkⅣ & SONY α7R Ⅲ 【所有カメラ】 CANON EOS 5D MarkⅣ SONY α7R Ⅲ SONYサイバーショット DSC-RX1R 【所有レンズ】 CANON EF100mm-400mm f/4.5-5.6L IS Ⅱ USM CANON EF70-200mm f/2.8L IS Ⅱ USM CANON EF24mm-70mm f/4L IS USM CANON EF50mm f/1.2L USM CANON EF85mm f/1.4L IS USM SONY FE24-105mm F4 G OSS