1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はフェラーリが1986年のF1に参戦するために開発したフェラーリF186を取り上げていきたいと思います。
ザックリ見出し
マシンデータ
まずはフェラーリF186の主要諸元をチェックしてみます。
年式 | 1986年 |
カテゴリー | F1 |
チーム | フェラーリ |
マシン名 | F186 |
デザイナー | ハーベイ・ポスルスウェイト ジャン=ジャック・イス |
エンジン | フェラーリ |
つづいてフェラーリF186の戦績を見てみましょう。
コンストラクター | アルボレート | ヨハンソン | |
---|---|---|---|
シリーズ順位 | 4位 | 9位 | 5位 |
シリーズポイント | 37P | 14P | 23P |
優勝 | 0回 | 0回 | 0回 |
ポールポジション | 0回 | 0回 | 0回 |
ファステストラップ | 0回 | 0回 | 0回 |
ロールバーの形状とデカいリヤウィングが特徴も成績は低迷
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現在F1マシン製作では当然のように使われているコンピュータによる設計(CAD/CAM)をフェラーリのF1マシンとして初めて使用したのが、1986年のF1マシンであるF186です。
フェラーリの外観上の一番のポイントはロールバーのデザインです。
ロールバーはマシンが横転した際にドライバーを保護する重要な部品ですが、このようなカタチで強度は問題ないのか疑問に感じますが、この形状のおかげで前年のフェラーリ156/85から全高が160mmも低く設計され、その後ろに位置するエンジンカウルを逆に高くすることにより、リヤウィングへの整流効果を狙いました。
そのリヤウィングも1986年F1マシンの特徴で、F1史上もっともパワーが出ていたこの年のターボエンジンは予選では1500馬力を記録していたと言われており、そのパワーの多くを箱みたいに大きなリヤウィングで受け止めてダウンフォースに変えていました。
しかし成績は前年より大きく低迷し、優勝は一度もなくミケーレ・アルボレートのオーストリアグランプリでの2位が最高でした。
フェラーリF186のミニカーを実車のように撮る!
それでは1/43のフェラーリF186を撮影していきます。
もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』です。
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ピットガレージに佇むフェラーリF186。
カーナンバー28は、前年から名門フェラーリに所属したステファン・ヨハンソンのマシンです。
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ターボエンジンにも関わらず、NAエンジンのような高いエンジンカウルがフェラーリF186の特徴です。
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フラットボトム規制で、前後輪の軸上内側はフラットな形状で、その後ろに位置するリヤディフューザーはシンプルなつくりですね。
ここがダウンフォースを稼ぐポイントなのに、と未来の私は思います。
ハイノーズの考え方も当時はまだありません。
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グリッドに移動。
1986年のフェラーリはポールポジションを記録することはありませんでした。
奥に見えるのは、同じ1986年のベネトンB186でゲルハルト・ベルガーのマシン。
ちなみにベルガーは翌年ヨハンソンに代わりフェラーリ入りし、カーナンバー28のマシンをドライブすることになります。
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![](https://i1.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/05/10dcb51e41bcd90ca4a56b05476758fc-scaled.jpg?fit=700%2C467&ssl=1)
箱みたいなデカいリヤウィングが1986年のF1マシンの特徴です。
それもそのはず、1986年はF1史上もっともパワーが出ていた時代で、予選では1500馬力を記録していたとも言われていました。
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フェラーリのマシンといえば、Agipのロゴに火を吹く6本脚の犬が描かれていないとね。
私は貝殻マークが嫌いです。
そしてサイドポンツーン上のエアスクープ(名前合ってます?)サイドにはイタリア国旗を描き、さりげないオシャレを演出。
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![](https://i2.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/05/71ce11ffd9465a82320f7ee6e0035e82-scaled.jpg?fit=700%2C467&ssl=1)
以上、1/43のフェラーリF186を実車のように撮影してみました。
今回登場したミニカー
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今回撮影に登場したミニカーを紹介します。
【マテル製】フェラーリF186
![](https://i1.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/05/786cc151070a75f3a564907b08b99ce0-1-scaled.jpg?fit=700%2C467&ssl=1)
アシェットのフェラーリF1コレクションvol.68で、2014年4月に発売されたモデルです。
【ミニチャンプス製】ベネトンB186
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ミニチャンプスの通常ラインナップで、現在は新品での購入が困難だと思います。
最後に
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文中にも書きましたが、当時のフェラーリといえばスポンサーロゴを大きく掲げずに、伝統の深紅のマシンには親会社であるFIATのロゴと、数社のサポート企業のロゴのみ。
その中にあり、フェラーリのエンブレムであるカバリーノランパンテとともに、イエローで描かれたAgipのロゴと6本脚の火を吹く犬の絵がとても印象的でした。
しかしAgipは1973年からフェラーリをサポートしていましたが、1996年を最後にフェラーリと契約を解除し味気のない貝殻マークのシェルに変更。
そして1997年からは、マールボロのサポート拡大とともにフェラーリ伝統の深紅のボディカラーを捨て去り蛍光レッドになってしまいました。
当然F1は日々絶え間なく凄いスピードで進化していく世界ですが、古きを知る者としてはフェラーリに限っては伝統も残しておいてもらいたい、と思ってしまいますが、これはファンの身勝手な心情でしょうか・・・。
以上、今回は1/43のフェラーリF186を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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