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【観戦記】2022年WEC富士② ル・マン制覇の実車が2台も展示!ファンゾーン編

今回も2022年WEC富士観戦記の続きです。

前回の観戦記をご覧になりたい方は下のバナーからどうぞ。

さて、今回はWECのファンゾーンの様子について書いてみたいと思います。

かつてはF1も開催したことのある富士スピードウェイですが、今年はWECが唯一の世界選手権開催。

もちろんF1に比べると華やかさに欠けますが、そこはやっぱり世界選手権のファンゾーン。私たちが見慣れたスーパーGTやスーパーフォーミュラの国内レースの雰囲気とはちょっと違うんです。

ではグランドスタンド裏のファンゾーンの各ブースを順番に見ていきましょう。

ダンロップコーナーにもブースやキッチンカーが出現!

グランドスタンド裏のファンゾーンの前に、ちょっとこちらをご覧ください。

ココどこだと思います?

そう、ダンロップコーナーの内側です。

スーパーGTやスーパーフォーミュラ開催時はこの場所にトラックヘッドやトランスポーターが居並んでいますが、今回は海外から空路でマシンや機材が運ばれて来るので、もちろんトラックがいません。

まあ厳密にはD’ステーションレーシングだけはトラックで来ますが、このチームだけは例外。

そんなことでこのダンロップコーナー内側の敷地がファンゾーンに変身していました。

テントやソファーが設置され、視線の先には大型モニター。

そしてキッチンカー(ピザ屋さん)も出現。

この場所は富士スピードウェイで一番標高の低い場所で、食料を調達するのには標高の一番高いグランドスタンド裏まで2kmほど上り坂を上がらないといけません。

なのでこのピザ屋さんの出店は大正解ですね。

ちなみにこの写真を撮ったのは土曜日の朝なのでご覧のとおり観客はまばらでしたが、日曜の決勝日はこのエリア盛況でしたよ。

WECのグランドスタンド裏は国内レースとは違う

それではダンロップコーナーからグランドスタンド裏に移動して、WECのファンゾーンを順番に見ていきましょう。

こちらがグランドスタンド裏の様子。

WEC富士は耐久レースということで日曜の決勝では6時間もマシンが走行します。

その反面予選順位は重要ではなくタイムアタックの時間が10分しか設けられていません。

なのでご覧のとおり予選日の土曜は来場者が少ない。人気がないわけではありませんよ。

ということでファンゾーンの撮影には最適なのです。

まず目についたのがコレ。

WEC富士に参戦する全チーム全ドライバーが写真付きで紹介されています。

WECでは毎レースこれが設置さてるのか、それとも富士スピードウェイが特別に作成したものなのでしょうか?

これも国内レースでは見られない演出で、ちょっといい感じです。

まずはグッドイヤーブースでトートバッグを貰います。

東京オートサロンでもよく配っているこのトートバックは、かなり容量がありいつも重宝します。

ただトートバッグを貰うだけでは申し訳ないので、ブース内を確認。

なるほど、グッドイヤーは現在LMP2マシンにワンメイク供給しているのですね。

F1ブーム世代の私にとってグッドイヤーのロゴは馴染み深いので、世界選手権で見られるのはちょっと嬉しいです。

次はプジョーブース。

WEC富士の前戦、モンツァ戦でデビューした羽根なしマシンが大きな話題になっているプジョーですが、ご覧のとおりブースは508 SX8が1台だけ展示した小規模なものでした。

これから羽根なし9X8がWECで活躍すれば、ブースの規模も大きくなっていくことでしょう。

ル・マン優勝マシン(実車)が2台も展示された超豪華トヨタブース

さて、今度は本命のトヨタGAZOOレーシングのブースへ。

地元ということで毎回思考を凝らしてくれるトヨタブースですが、今回はいつにも増して豪華です。

展示マシンは3台あり、まず1台目がトヨタGR010ハイブリッド。

まさに今日富士スピードウェイを走っているあの現行型マシンです。

しかもマシンを見るとこの汚れ。今年5月に行われたル・マン24時間で優勝をした実車?

説明書きを見てみるとやっぱり・・・よくぞ持ってきてくれました!トヨタさんありがとー!

個人的にはこのモノコックとフロントフェンダーを分ける隙間が超セクシーだと思っています。

プロトタイプカーからさらに分離されたこの隙間。これが近年のル・マンマシンの魅力?だと勝手に思っていますが、共感いただける方いますか??

リヤウイングセンターの支柱は、スーパーGTマシンのようなスワンネック型(後ほどプロトタイプカーの支柱の写真があるので見比べてください)になっています。

そしてエンジンカウルは24時間を走り抜いたマシンとは思えないほどキレイ。おそらく途中でピットインしてカウル交換をしたのかな?

コクピット周りはご覧のとおり。

F1マシンのようなステアリングのスイッチやつまみに加え、センターにも・・・これをすべて覚えるには分厚い取扱説明書を暗記しなければならないと、以前小林可夢偉選手が語っていました。

WECドライバーはバカには務まらないようです。

いやー、このマシンを間近で見れただけでも来た甲斐がありました。満足っ!

トヨタブースの展示マシン2台目は2019年のル・マン24時間優勝マシン、トヨタTS050ハイブリッドで、なんとこちらも優勝した実車!

3年ぶりのWEC富士ということで、いつにも増して気合が入っているトヨタブースです。

こうして比べてみると、やっぱりプロトタイプカーのTS050ハイブリッドとハイパーカーのGR010ハイブリッドは大きく違いますね。

リヤの角張った形状やリヤウイングの取り付け方法など、やっぱり2台は別物ですね。

トヨタブースの展示車3台目は1992年のル・マン24時間で2位に入ったトヨタTS010です。

ル・マンで2位表彰台を獲得したとはいえトップのプジョーにはまったく歯が立たず、6周ものギャップを広げられてのゴールでしたが、あれから30年、今度はトヨタがプジョーを迎え撃つカタチとなりました。

さて、マシンを見ると先ほどのGR010ハイブリッドと比べると同じル・マン最上位クラスのマシンなのにまったく違うエクステリア。技術の進化は凄まじいと痛感します。

リヤウイングもGR010ハイブリッドと比べるとシンプルなことに驚きます。

そして特に違うのがこのコクピット。

先ほどのGR010ハイブリッドには無数のスイッチやつまみ類があったのに、このTS010のシンプルなことに驚きます。

この時代のドライバーは気合と根性で24時間を走り抜いたのでしょう。ドライバーの資質も時代とともに変わったのですね。

ル・マン制覇のためにトヨタが孤軍奮闘していた時代のマシンも堪能でき、最高のトヨタブースでした。

ルノー・アルピーヌブースにはいにしえのクルマが・・・

ルノー・アルピーヌブースにはちょっと気になるクラシックカーが展示されています。

このクルマご存知の方いますか?

私は知りませんでしたが、横に説明書きがありました。ルノー8・・・知らん。

調べてみるとルノーが1962年から1971年まで製造していた車両で、この展示車は1970年製らしい。

・・・ことは半世紀以上前のクルマ!?

キッチリとレストアするとむっちゃカッコいいです!

ただしこのクルマ中古車で売られているらしく、そのお値段は358万円!

なるほど、手を掛ければ掛けるほどレストア車両は見栄えが爆上がりします。

私のスズキツインも手を掛けまくりこのルノー8のように・・・いや、時代の重みが違いすぎるか・・・。

もちろんアルピーヌの最新車両、A110(先日F1解説でお馴染みの森脇基恭さんが購入されていましたね)も展示されていました。

F1、そして来年からはこのWECでも本物のハイパーカーが登場するアルピーヌブランド。今後ますます発展することでしょう。

元F1ドライバーが登壇!超豪華ドライバートークショー

WECは世界選手権ということでドライバーラインナップも豪華で、元F1ドライバーも多く参戦します。

ということで今季参戦する元F1は以下のとおり。

  • 小林可夢偉(トヨタ)
  • セバスチャン・ブエミ(トヨタ)
  • ブレンドン・ハートレイ(トヨタ)
  • ポール・ディ・レスタ(プジョー)
  • ジャン=エリック・ベルニュ(プジョー)
  • ロバート・クビサ(プレマ)
  • セバスチャン・ブルデー(ベクター)
  • エスティバン・グティエレス(インターユーロポルコンペティション)
  • ジャンカルロ・フィジケラ(アイロンリンクス)

グランプリで優勝経験のあるドライバーも!凄いラインナップですね。

そんなF1優勝経験者のひとり、ロバート・クビサ選手も今季からWECに参戦を開始しました。そのクビサ選手がメインステージに登壇しました。

そういえばクビサ選手、富士スピードウェイで行われた2008年のF1開催で、BMWザウバーのマシンを駆り2位表彰台を獲得しましたね。懐かしい!

そんなクビサ選手(右から2番目)と元F1ドライバーのセバスチャン・ブエミ選手(左から3番目)を従えて(?)中央に君臨するのが今季からトヨタガズーレーシングの一員となりルマン24時間を制した平川亮選手。

トークショーではクビサ選手やブエミ選手と談笑していた平川選手が、また一段と大きく見えました。

トークショーを堪能した後、インフォメーションセンターの横を通るとこの名ポスターが!

コロナ禍で中止されていたニスモフェスティバルですが、今季は3年ぶりに復活するんですね。

しかも23回目の開催!?何か特別なマシンが走りそうな予感・・・必ず行こう!

富士スピードウェイのフードストアのレベルが爆上がり中!

さて、ファンゾーンを堪能した後は腹ごしらえ。

例年WECではキッチンカーで世界各国の味を堪能できますが、まだコロナ禍ということなのか今年は出店を見合わせているようです。

なので既存の店舗からどこにしようか・・・ダントツで並んでいるこの店にしよう。

ハニーハウス。

地元ならではの富士宮やきそば(静岡県民なので食べ慣れていますが)にニンニクで炒められたホルモンを乗せたホルモンやきそばと、それを引き立たせるビールを注文。

どうです?この感じ!美味そうでしょ?はい、もちろん美味いっす!

1990年代から富士スピードウェイに通う私ですが、当初多くの店舗は大味でただ腹を満たすためのものでしかありませんでした。

が、ここ10年ほどで味が爆上がり!

特に今回のハニーハウスら良かったので、ぜひお試しあれ!

美味しい食事とスーパードライで完全にテンションの上がり、いよいよ土曜日のメインイベント、WEC予選が始まりますが・・・その模様は次回です。

興味のある方は下記バナーから続きをご覧ください。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。