F1のカーナンバーはどのように決められているか知ってますか?
まあ、F1ファンの方ならばご存知だと思いますが、F1ドライバー自身が【2】から【99】までの数字の中から2年間使用されていない空き番号を選択するいわゆる希望制で、ドライバー固有カーナンバー制と呼ばれています。
この制度は2014年シーズンから始まり2025年シーズンで12年目になり、例えば【44】といえばルイス・ハミルトン選手だったり、【16】がシャルル・ルクレール選手だったりと、F1ファンの間ではカーナンバーを見ただけで当該ドライバーが浮かぶほどに浸透しました。
そして12年が経過して小林可夢偉選手の【10】がピエール・ガスリー選手に、ジェンソン・バトン選手の【22】が角田裕毅選手へと引き継がれたり、中には1度も使われていない番号も・・・。
そこで今回は、2014年以降に【1】から【99】までのカーナンバーをどのドライバーが使用したのか、カーナンバー順に見ていくことにします。
ドライバー固有カーナンバー制のルール
まずは2014年に導入された、ドライバー固有カーナンバー制についておさらいしてみましょう。
2013年までのルールは、カーナンバー【1】を前年のドライバーズタイトル獲得ドライバーに、カーナンバー【2】をそのチームメイトに与えられ、カーナンバー【3】以降はコンストラクターズ順位によって与えられていましたが、2014年はドライバーの希望する番号をFIAに提出し、番号が与えられるように変更されました。
※競合した場合は前年のドライバーズ選手権の上位者に優先権があった
2015年以降に参戦したドライバーは空いている番号が選択できますが、以前に他のドライバーによって使用されていた番号は2年間の空白期間がないと使用できません。
また途中で番号を変えたい場合は、新規参戦ドライバーと同じルールで変更も許されています。
カーナンバー【1】については、前年にドライバーズチャンピオンを獲得した者に装着する権利がありますが、自身の番号を継続して使用することもできます。
カーナンバー【1】を選択した場合、それまで付けていた番号は他のドライバーが使用することはできません。
今回の表では上記のルールに則って、以下のように色分けしてみました。
- 赤ラベル・・・2025年現在使用中
- 緑ラベル・・・2024年まで使用 当該ドライバーが復帰しない場合2027年から使用可能
- 青ラベル・・・2023年まで使用 当該ドライバーが復帰しない場合2026年から使用可能
- グレーラベル・・・永久欠番
- 黒文字・・・2025年現在使用可能
では、カーナンバー順に見ていきましょう。
カーナンバー【1】-【9】を付けたドライバー
No. | ドライバー | 使用期間 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | S.ベッテル M.フェルスタッペン | 2014 2022- | 5に変更 33から変更 |
2 | S.バンドーン L.サージェント | 2017-2018 2023-2024 | |
3 | D.リカルド | 2014-2024 | |
4 | M.チルトン L.ノリス | 2014 2019- | |
5 | S.ベッテル G.ボルトレト | 2015-2022 2025- | 1から変更 . |
6 | N.ロズベルグ N.ラティフィ I.ハジャー | 2014-2016 2020-2022 2025- | |
7 | K.ライコネン J.ドゥーハン | 2014-2021 2025- | . 61から変更 |
8 | R.グロージャン | 2014-2020 | |
9 | M.エリクソン N.マゼピン | 2014-2018 2021 |
一桁のカーナンバーは一番人気が高く、2014年以来すべての番号が使われており、セバスチャン・ベッテル選手やニコ・ロズベルグ選手、キミ・ライコネン選手などのトップドライバーがこぞって使用してきました。
注目すべきはカーナンバー【1】で、この番号は前年のチャンピオンが唯一つけることが許されている番号ですが、2021年までは使用されませんでした。
それは、チャンピオン獲得者は自身固有の番号を使うこともできるためで、2014年から2020年までに6回チャンピオンを獲得したルイス・ハミルトン選手は【44】を継続して使用し、2016年チャンピオンのニコ・ロズベルグ選手は引退し翌年のグランプリには出場しておらず、2013年のセバスチャン・ベッテル選手が2014年に付けて以来、空き番号になっていました。
しかし2022年から前年チャンピオンのマックス・フェルスタッペン選手が【1】を選択し、8年ぶりにこのカーナンバーがF1に戻ってきました。そして2025年現在4年連続で使用しています。
カーナンバー【2】はローガン・サージェント選手、【3】はダニエル・リカルド選手が付けていましたが、2024年を最後にF1を離れたため、両者が復帰しなければ、2027年から選択が可能です。
4度のチャンピオン、セバスチャン・ベッテル選手が付けていたカーナンバー【5】は、2025年から選択可能になり、この年デビューするガブリエル・ボルトレト選手が獲得。
また、元チャンピオンのニコ・ロズベルグ選手も付けたカーナンバー【6】は、2025年からアイザック・ハジャー選手が選択しています。
同じく元チャンピオンのキミ・ライコネン選手が付けていた【7】は2025年からジャック・ドゥーハン選手が付けることになりました。
一桁台のカーナンバーで空き番号は、2025年現在で一桁台の空き番号は【8】と【9】だけになりました。
カーナンバー【10】-【19】を付けたドライバー
No. | ドライバー | 使用期間 | 備考 |
---|---|---|---|
10 | 小林可夢偉 P.ガスリー | 2014 2017- | |
11 | S.ペレス | 2014-2024 | |
12 | F.ナスル A.キミ・アントネッリ | 2015-2016 2025- | |
13 | P.マルドナド | 2014-2015 | |
14 | F.アロンソ | 2014-2018,2021- | |
15 | 未使用 | ||
16 | C.ルクレール | 2018- | |
17 | J.ビアンキ | 2014 | 永久欠番 |
18 | L.ストロール | 2017- | |
19 | F.マッサ | 2014-2017 |
ドライバー固有カーナンバー制は2014年に導入されており、レギュレーション上で前に付けていた番号を他のドライバーが引き継げるのは2年間使用しなかった場合のため、2017年以降にはじめて訪れることになりましたが、そのはじめてケースは【10】でした。2014年シーズンを最後にF1を離れた小林可夢偉選手の番号をピエール・ガスリー選手が受け継いでいます。
【12】は2025年デビューのアントネッリ選手が選択し、2016年以来グランプリに帰ってきます。
西洋では不吉な番号とされている【13】は、パストール・マルドナド選手が2014年に選択しました。これは1976年にディビナ・ガリカ選手が付けて以来38年ぶりでした。その後マルドナド選手がF1を離れてからこの番号を選択するドライバーはいません。
【15】は、日本のファンにとってはレイトンハウスのエース番号として思い入れがありますが、2021年現在までドライバー固有ナンバー制では使用された実績はありません。
【17】は、2014年日本グランプリで事故を起こし、その後亡くなられたジュール・ビアンキ選手のカーナンバーとして、永久欠番になっています。
カーナンバー【20】-【29】を付けたドライバー
No. | ドライバー | 使用期間 | 備考 |
---|---|---|---|
20 | K.マグヌッセン | 2014-2020,2022-2024 | |
21 | E.グティエレス N.デ・フリーズ | 2014,2016 2023 | |
22 | J.バトン 角田裕毅 | 2014-2017 2021- | |
23 | A.アルボン | 2019-2020,2022- | |
24 | 周冠宇 | 2022-2024 | |
25 | J=E.ベルニュ | 2014 | |
26 | D.クビアト | 2014-2017,2019-2020 | |
27 | N.ヒュルケンベルグ | 2014-2020,2022- | |
28 | W.スティーブンス B.ハートレイ | 2015 2017-2018 | 46から変更 39から変更 |
29 | 未使用 |
2022年にF1デビューした角田裕毅選手は、カーナンバー【22】を選択しましたが、この番号は2008年にルイス・ハミルトン選手が、そして翌年にはジェンソン・バトン選手がこのカーナンバーで2009年にチャンピオンを獲得した幸運の番号です。
日本期待の角田裕毅選手には、このカーナンバーをさらに大きな番号にしてもらいたいですね。
ジル・ヴィルヌーヴ選手やフェラーリのエースが付けたカーナンバーとして、F1の歴史上もっとも偉大な番号である【27】は、ニコ・ヒュルケンベルグが使用中。
私としては、フェラーリのエースドライバーがこの番号に変更してくれたら、と願っているのですが・・・【27】はまだ当分ヒュルケンベルグ選手のものです。
20番台の空き番号は往年のリジェを思い出す【25】【26】、そして【28】【29】。
また2023年でF1を離れたニック・デ・フリーズ選手の【21】が2026年から、2024年で離れたケビン・マグヌッセン選手の【20】と周冠宇選手の【24】は2027年から使用可能です。
次のページでは、カーナンバー【30】から【99】を使用したすべてのドライバーを紹介します。
最後に記載のあるゾロ目はサインツ(55)もですね
ぞぞぞさん、ありがとうございます。
訂正させていただきました!