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富士モータースポーツミュージアムに行ってきた!② モータースポーツ最盛期のマシン編

今回も富士スピードウェイに隣接する新たなモータースポーツ博物館、『富士モータースポーツミュージアム』観覧の様子を書いていきます。

最初からご覧になりたい方は下記のリンクからどうぞ。

前回は富士モータースポーツミュージアム1階フロアに展示されているモータースポーツ黎明期のマシンたちを観て来ました。前回の様子はこちら↓

そして今回は2階に上がり、1960年代から私たちにとって馴染み深い近年のマシンを中心に紹介していこうと思います。

ポルシェ博物館から借用した特別なポルシェ904カレラGTS

2階に上がりエレベーターを降りた一番目立つ場所に鎮座していたのがポルシェ904カレラGTS。

レース専用として製作されたポルシェ904カレラGTSは、ホモロゲーションを取得するために100台以上製造されましたが、こちらはF1用から派生した水平対向8気筒エンジンを搭載した特別なマシンです。

この個体は通常ポルシェ博物館で展示されていますが、2023年7月2日まで富士モータースポーツミュージアムで特別に展示されていました。

スピードトライアルに使用されたトヨタ2000GT

日本初の本格的GTカーとして登場したトヨタ2000GT。その伝説のスポーツカーで1966年にスピードトライアル世界記録を樹立したマシンがこちらです。

グリーンとイエローの特徴的なカラーリングを施した2000GTの長いボンネットには3つの大きな穴が開けられていて、このマシンがただものではない雰囲気を醸し出しています。

JTCに参戦した70型トヨタスープラ

こちらは1980年代から1990年代に人気を博した全日本ツーリングカー選手権(JTC)に参戦した70型スープラ。40代の私にとっては馴染み深いマシンの登場です。

当時のスポーツカーの定番であるリトラクタブルヘッドライトを備えていて、低く構えたフロントセクションがカッコいい!

1998年のJGTCを制したニスモのR33 GT-R

今回の展示車両の中で唯一の全日本GT選手権マシンが1998年のチャンピオンマシン、ニスモGT-R。こちらは日産からの借用車両です。

現在はスーパーGTのニスモのマシンといえば真っ赤なカラーリングですが、1998年、1999年、2001年はイエローのペンズオイルカラーで参戦し、3年で2度のドライバーズタイトルを獲得した最強の時代でした。

R33スカイラインGT-Rも当時の他のGT500マシンと同様に、左側の通常ヘッドライトがある部分はエアインテークに。

リヤコンビネーションランプはGT-Rのアイデンティティーである丸型がカッコいい。

アメリカンモータースポーツのマシンたち

トヨタ最大の市場といえばアメリカ。そのためトヨタはアメリカンモータースポーツにも積極的に参戦をしています。

富士モータースポーツミュージアムでは今回3台のアメリカンモータースポーツのマシンが展示されていましたが、その中で個人的に一番印象的だったのがこちらのIMSA参戦のプロトタイプマシン。

高いサイドポッドに低いキャビンのこのマシンは、1993年のIMSAに於いて10戦10勝を記録した当時の最強マシンでした。

まあ、成績もさることながら、このマシンのオーラは凄かった!

トヨタは2000年からアメリカでもっとも人気のあるNASCARにデビュー。以来日本の自動車メーカーとして唯一参戦を続けています。

こちらは2008年のカムリのNASCARマシン。

こちらは当時のアメリカンオープンホイール(フォーミュラ)最高峰であったCARTのマシン。

この個体は2002年にドライバーズとマニュファクチャラーズのダブルタイトルを獲得した実車。マシンに書かれたドライバー名を見ると、クリスチアーノ・ダ・マッタ選手です。ダ・マッタ選手は翌年からトヨタF1のドライバーとして参戦しますが、F1では成功を収めることができませんでしたね。

サファリラリーやWRCに参戦した日本のラリーマシンたち

富士モータースポーツミュージアムにはラリーマシンも展示されていました。個人的には疎いジャンルですが紹介していきます。

この1974年製三菱ランサー1600GSRはサファリラリー優勝マシンで、のちにWRCで成功する三菱の初参戦初優勝マシンです。

1981年の日産バイオレット。こちらはサファリラリー3連覇を記録したマシンで、翌年もこの過酷なラリーで優勝し、史上初の4連覇を達成します。

トヨタGT-FOUR RCは、1993年に日本車初のメーカーとドライバーのダブルタイトルを獲得したマシンです。

このマシンは1995年のWRCに参戦した三菱ランサーエボリューションⅢ。

こちらは1996年のWRCに参戦したスバルインプレッサ。いまだにスバルインプレッサといえばイエローで描かれたタバコメーカーの555にブルーのカラーが印象に残っていますね。

今回は富士モータースポーツミュージアムの2階に展示されている1960年代以降のレースマシンやラリーマシンを観覧してみました。

1階にはホンダコレクションホールから借り受けたホンダRA272の展示に目を奪われましたが、2階にもポルシェ博物館や日産からの借用車両などがあり、トヨタのマシンだけではなく今後も各メーカーの貴重な車両の展示が期待されますね。

また日本ではあまりお目にかかれないアメリカのIMSAやNASCARの展示もあり、トヨタ自動車が母体の富士モータースポーツミュージアムならではです。

今回は以上。次のページではル・マン24時間参戦車両を中心に紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。