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トヨタTF104B トヨタF1挑戦3年目のマシン【ミニカー#32】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はトヨタが2004年のF1参戦用に開発したTF104Bを取り上げ、トヨタのF1活動についても振り返ってみたいと思います。

マシンデータ

まずはトヨタTF104Bの主要諸元をチェックしてみます。

年式2004年
カテゴリーF1
チームトヨタ
マシン名TF104B
デザイナーグスタフ・ブルナー
マイク・ガスコイン(改良)
エンジントヨタ

F1参戦3年目もイイところ無く・・・

2002年の初参戦からトヨタのF1マシンを設計したグスタフ・ブルナーが、最後にトヨタF1をデザインしたのが2004年型トヨタTF104でした。

しかしこのTF104は低調に終わった2003年型TF103の発展型で、予算はF1界随一なのにも関わらず「なんて消極的だ」との声も上がりました。

結局走らなかったTF103の発展型のためTF104の前半戦はそれ以上に深刻で、シーズン途中にグスタフ・ブルナーは更迭されます。

そして、前年12月にルノーからトヨタに移籍したマイク・ガスコインの手により設計されたTF104の改良版として、TF104Bがドイツグランプリでデビューします。

変更点は、インダクションボックス下の小型ウイング、フロントウイングとサイドポンツーン形状、チムニーダクトの追加などでしたが、Bバージョンを投入した以降は大きな変更をせず、2005年マシンの開発にシフトしました。

トヨタTF104Bを実車のように撮る!

それでは1/43のトヨタTF104Bを撮影していきます。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』です。

ピットガレージで出番を待つトヨタTF104B。

ドライバーは終盤2戦に乗ったヤルノ・トゥルーリ選手。

エンジンボックス上の小型ウイングからBバージョンだということがわかります。

そしてチムニーダクトもドイツグランプリからのBバージョンで追加されました。

トヨタのF1活動では一貫してパナソニックとデンソーがスポンサーを務め、赤と白のカラーリングも8年間で大きく変更されることがなかったため、視覚的にも毎年代わり映えがしないマシンでした。

スターティンググリッドに移動。

あれ?

トヨタF1の初ポールポジションは、翌年のTF105までなかったはずですが・・・。

当時のマシンはレース中の給油があったため、燃料タンクが小さくホイールベースが短い!

ちなみに下のリンクは2019年型のF1マシンですが、ホイールベース長すぎだよ・・・。

この頃から徐々にマシンに細かいフィンが付きはじめますね。

タイヤはミシュランが撤退する2006年までずっと同社のタイヤを使いつづけましたが、一説にはミシュランのF1復帰はトヨタの参戦に合わせたものだと言われました。

以上、1/43のトヨタTF104Bを実車のように撮影してみました。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介します。

【ixo製】トヨタTF104B

デアゴスティーニのF1マシンコレクション86号で、ixo製です。

【ixo製】ウィリアムズFW26

デアゴスティーニのF1マシンコレクション62号で、ixo製です。

最後に

2009年日本GPトヨタブースでの様子 中央で話をするのはこのレースでフリー走行デビューをした若き日の小林可夢偉

2002年からF1に参戦したトヨタは、リーマンショックによる本社トヨタ自動車の業績不振を理由に2009年末に撤退を決断しました。

撤退の記者会見でトヨタF1の山科代表は、

「一緒に苦労してきた仲間のことが頭をよぎるんです・・・」

と語り、顔をくしゃくしゃにして泣いたことが印象に残っており、山科代表の無縁さが相当なものだったと容易に推測できました。

そして、

「チームのみんなは今日の今日まで、2010年シーズンがあると思っていた」

と話しをしたとおり、無念にもトヨタTF110と呼ばれる予定だった2010年型マシンは、既に完成していたのです。

トヨタは2002年から2009年までの8年間で、優勝無し、表彰台13回、ポールポジション3回、ファステストラップ3回という結果を残しF1を去りました・・・。

以上、今回は1/43のトヨタTF104Bを実車のように撮影し、トヨタのF1活動を振り返ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。