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サーキットF1開催数ランキング【30位→11位】

F1は1950年に始まって以来、今年で70周年を迎えた。

その間に73ものサーキットでレースが開催されてきた※が、F1黎明期から長く開催されているサーキットや、反対に1度の開催で終わってしまったサーキットなどさまざまである。

※モータースポーツフォトグラフィー調べ

そこで今回はサーキットのF1開催数をランキング形式で見ていくことにしたいと思う。

今回は30位から11位を紹介、73位から31位は以下↓からご覧ください。

2020年終了時点(予定含)とし、開催数が同数の場合、開催年度の早いサーキットを上位とする

【第30位】ランス・グー

開催数開催年レース名
111950-1951 1953-1954 1956 1958-1961 1963 1966フランスGP

フランスのランス郊外の市街地サーキット。

F1が始まった1950年シーズンにフランスグランプリの舞台として開催し、1966年までに11回行われた。

1970年にサーキットは閉鎖され公道に戻ったが、サーキットとして復活させようとする動きもある。

【第29位】ヤス・マリーナ・サーキット

開催数開催年レース名
122009-2020アブダビGP

アラブ首長国連邦の首長国、アブダビのヤス島にあるサーキット。

ヘルマン・ティルケの設計で2009年にオープンしたヤス・マリーナは、全長5,554mでホームストレートが1,200mでコーナーが21あり、テーマパーク『フェラーリワールド』が隣接する。

F1は2009年から行われ、夕刻スタートでレースが進行するにつれて夜になるトワイライトレースとして開催される。

【第28位】シンガポール市街地コース

開催数開催年レース名
122008-2019シンガポールGP

シンガポールの中心部を利用して開催される市街地コース。

F1は2008年に初のナイトレースとして開催され、2019年に至るまで日中の開催は行われたことがない。

市街地コースの例に漏れず平均速度が遅く、2時間ルールを適用することが多い。

【第27位】エストリル・サーキット

開催数開催年レース名
131984-1996ポルトガルGP

ポルトガルのエストリルにあるサーキットで、1984年から1996年まで13回ポルトガルグランプリが行われた。

中速の最終コーナーからつづくホームストレートが1,000m近くスピードが出るがコース幅が非常に狭く、全体的にランオフエリアも狭く、F1開催時には大きな事故が多数発生した。

そのため1996年を最後に、エストリルサーキットでのポルトガルグランプリは消滅した。

2000年にコースを一部改修し、現在はMotoGPが開催されている。

【第26位】ブランズ・ハッチ

開催数開催年レース名
141964 1966 1968 1970 1972 1974 1976 1978 1980 1982 1984 1986

1983 1985
イギリスGP

ヨーロッパGP

イギリスのケント州にあるサーキットで、F1は1964年から1986年までシルバーストンと隔年でイギリスグランプリが開催され、1983年と1985年にはヨーロッパグランプリとして開催された。

平坦なシルバーストンと対照的に高低差の非常に大きなサーキットで、ホームストレートがピット側に大きく傾いているのも特徴。

【第25位】上海インターナショナル・サーキット

開催数開催年レース名
162004-2019中国GP

中国の上海市にあるサーキットで、ヘルマン・ティルケが設計し2004年6月にオープンした。

漢字の『上』の字の形をしたサーキットは、全長5,451mで16のコーナーを有し、1,200mのバックストレートエンドが最大のパッシングポイント。

【第24位】ポール・リカール・サーキット

開催数開催年レース名
161971 1973 1975-1976 1978 1980 1982-1983 1985-1990 2018-2019フランスGP

フランスの南部、マルセイユ近郊にあるサーキットで、1970年4月にオープンし直後の1971年からF1フランスグランプリを開催した。

1990年にはレイトンハウスのイヴァン・カペリが優勝目前の快走をしたことが私的には非常に印象に残っているが、その年を最後にフランスグランプリはマニクールへ移った。

その後はテストコースとして観客席が撤去されたが、2018年からふたたびフランスグランプリの舞台となった。

サーキットは現在、バーニー・エクレストンの関連会社が所有する。

【第23位】バーレーン・インターナショナル・サーキット

開催数開催年レース名
172004-2010 2012-2020

2020
バーレーンGP

サヒールGP

バーレーンの南部サヒールにあるサーキットで、2004年に中東初のF1として開催されて現在に至る。

ヘルマン・ティルケが設計したサーキットは、さまざまなコースレイアウトを使用でき、2009年までは5,411mのコースが使用され、2010年には6,299mのコースが使われたが不評だったため、2011年から従来のコースに戻されている。

2020年は新型コロナウイルスの影響からシリーズカレンダーが再編され、バーレーンで2週連続で開催されるが、1戦目は通常の5,411mのコースで、2週目は3,543mの高速レイアウトを使用する。

【第22位】マニクール・サーキット

開催数開催年レース名
181991-2008フランスGP

フランス中部のヌヴェール近郊のマニクール村にあるサーキット。

マニクールは村は、F1に参戦していたリジェのチーム創始者であるギ・リジェの出身地で、近くにリジェのファクトリーがあったことから、ギ・リジェの旧知の仲であったミッテラン大統領に働きかけて開催が実現したと言われている。

コースはオーバーテイクが難しく単調なレースになることが多く、周囲は田舎で宿泊施設が少なくアクセスも悪かったため不評で、そのようなこともあり2008年を最後に開催を中止し、翌年からフランスグランプリ自体もシリーズから消滅した。

【第21位】セパン・インターナショナル・サーキット

開催数開催年レース名
191999-2017マレーシアGP

マレーシアの首都クアラルンプールの郊外にあるサーキットで、フェルマン・ティルケの設計により1999年にオープンし、初年度の1999年からF1マレーシアグランプリが開催された。

全長5,543mのセパンは、近年オープンのサーキットらしくコース幅が非常に広く、15のコーナーを有しバックストレートからヘアピンを挟みホームストレートへとつづくレイアウトが特徴。

開催19回目の2017年を最後にF1開催を終了した。

【第20位】インディアナポリス・モーター・スピードウェイ

開催数開催年レース名
191950-1960

2000-2007
インディ500

アメリカGP

アメリカインディアナ州インディアナポリス市郊外にあ理、世界3大レースのひとつとして数えられるインディ500の舞台として、世界的に絶大な知名度を誇るサーキット。

約4,000mのオーバルトラックで行われるインディ500は、F1黎明期の1950年から1960年にかけてF1カレンダーの1戦だった。

その後2000年にインフィールドセクションを新たに設け、その年にフェニックス市街地コースから9年ぶりにアメリカグランプリを開催した。

印象に残るのは2005年の開催で、予選からミシュランタイヤを履くチームが相次いでタイヤバーストを起こしたため、決勝レースではミシュランタイヤ勢がすべてフォーメーションラップ後にピットインをしてそのままリタイヤをする。

レースはフェラーリ、ジョーダン、ミナルディの3チーム6台のみが参加し、観客席のアメリカ人ファンから物がコースに投げ込まれたり、大きなブーイングを浴びせられた。

インディアナポリスでのアメリカグランプリは、その後2007年まで開催された。

【第19位】キャラミ・グランプリ・サーキット

開催数開催年レース名
201967-1980 1982-1985 1992-1993南アフリカGP

南アフリカのハウテン州ヨハネスブルグ市にあるサーキット。

南アフリカグランプリは当初イーストロンドンサーキットで行われていたが、1967年に会場間もないこのキャラミに移り、1985年(1981年は非選手権)まで行われたが、アパルトヘイト問題により行われなくなった。

その後アパルトヘイト問題が落ち着いたため、コースを大幅に改修した上で1992年に復活をするが、財政問題などの理由で1993年までわずか2回で終了した。

【第18位】エルマノス・ロドリゲス・サーキット

開催数開催年レース名
201963-1970 1986-1992 2015-2019メキシコGP

メキシコの首都メキシコシティにあるサーキットで、標高が2,300mの高地にある。

当初1963年から1970年までF1メキシコグランプリが開催され、1986年に復活し1992年まで行い、2015年から三度復活し現在に至る。

私的には、1992年までF1で使われていた、大きなバンクがついたペラルターダと呼ばれた高速の最終コーナーを駆け抜けるF1マシンの姿が非常に好きだったが、安全上の理由から2015年の復活の際にレイアウト変更を行い使われなくなった。

1965年にホンダF1が初優勝をしたサーキットとしても知られている。

【第17位】ワトキンス・グレン・インターナショナル

開催数開催年レース名
201961-1975

1976-1980
アメリカGP

アメリカ東GP

アメリカニューヨーク州ワトキンスグレンにあるサーキット。

F1は1961年からアメリカグランプリ(1976年以降はアメリカ東グランプリ)の舞台として開催し、1980年まで20回行われた。

【第16位】オスカル・ガルベス・サーキット(ブエノスアイレス)

開催数開催年レース名
201953-1958 1960 1972-1975 1977-1981 1995-1998アルゼンチンGP

アルゼンチンのブエノスアイレス近郊にあるサーキットで、F1ではオスカルガルベスサーキットよりも、ブエノスアイレスという名前の方が浸透している。

1953年のF1初開催以来1960年代、1970年代、1980年代、1990年代と、途中途絶えながらも、コースレイアウトを変えながら長きにわたり開催されてきたが、1999年以降は行われていない。

【第15位】アルバート・パーク・サーキット(メルボルン)

開催数開催年レース名
241996-2019オーストラリアGP

オーストラリアビクトリア州メルボルンにある市街地コースで、1996年以降アデレード市街地コースに替わりオーストラリアグランプリの舞台として開催されている。

アルバートパークという公園の周遊道路と駐車場を利用してつくられたコースは、全長5,303mコーナー数16の比較的高速なレイアウト。

2020年もF1の開幕として予定されていたが、開催日当日(金曜日)に中止が決定し、連続開催は24回で止まった。

【第14位】エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ・サーキット(イモラ・サーキット)

開催数開催年レース名
281980

1981-2006

2020
イタリアGP

サンマリノGP

エミリア・ロマーニャGP

イタリアのイモラ市にあるサーキットで、エンツォ・エ・ディノ・フェラーリ・サーキットという名称よりも、通称のイモラサーキットの方が圧倒的に有名。

イタリアグランプリは1950年からモンツァサーキットで行われてきたが、1980年にイタリアグランプリとして初開催し、その後はサンマリノグランプリとして開催された。

このコースで一番有名なコーナーといえばタンブレロで、1987年のネルソン・ピケ、1989年のゲルハルト・ベルガー、1992年のリカルド・パトレーゼの大きなクラッシュがあり、そして1994年、アイルトン・セナの痛ましい事故があった場所で、現在は大きくコース改修をしている。

2006年を最後にF1開催を終了したが、2020年に新型コロナウイルスの影響からのカレンダー再編で14年ぶりに復活開催をする。

【第13位】カタロニア・サーキット(バルセロナ)

開催数開催年レース名
301991-2020スペインGP

スペインのカタロニア州バルセロナの北部に位置するサーキットで、1991年のオープン以来、現在まで30回F1を開催している。

高速から中低速までさまざまなコーナーがあり、気候も温暖なため、数多くのテストを行うサーキットのため、F1ドライバーがもっとも多く周回するコースとして知られている。

【第12位】ザントフォールト・サーキット

開催数開催年レース名
301952-1953 1955 1958-1971 1973-1985オランダGP

オランダの北ホラント州ザントフォールトにあるサーキットで、F1黎明期の1952年から途中数回の中断を挟みながらも1985年まで、30回にわたり開催された。

近年、オランダ出身のマックス・フェルスタッペンの人気から、2020年よりコースを改修して復活する予定だったが、新型コロナウイルスの影響から1年延期になり、2021年に復活開催する予定。

【第11位】鈴鹿サーキット

2018年F1日本GPでは至る所に『30th ANNIVERSARY』のロゴを掲げていた
開催数開催年レース名
311987-2006 2009-2019日本GP

我が国日本を代表するサーキットである鈴鹿サーキットは三重県鈴鹿市に位置する。

F1日本グランプリは富士スピードウェイで開催されたが、1977年で終了した後、10年の空白期間を経て1987年に鈴鹿サーキットで開催され、日本人フルタイムドライバー中嶋悟の登場やアイルトン・セナの人気で、F1は日本で空前のブームとなり、1990年代前半の日本グランプリのチケットは応募に対し40数倍とも言われていた。

その後、2006年まで20年連続して開催されたが、2007年と2008年は富士スピードウェイで日本グランプリを行い、2009年から富士スピードウェイと鈴鹿サーキットの隔年での開催が決定するも、2009年7月に富士スピードウェイがリーマンショックによる影響から開催を中止し、2009年以降は鈴鹿サーキットで毎年行われることになり、2019年まで31回開催された。

2020年も当初発表されたカレンダーには掲載されていたが、新型コロナウイルス蔓延のため開催を断念した。

モータースポーツはヨーロッパで発祥しヨーロッパを中心に発展してきた歴史があるが、その最高峰であるF1がアジアの片隅日本の鈴鹿サーキットで、多くの歴史あるヨーロッパや世界のサーキットを押しのけて31回も開催してきた。

それは、多くのF1ドライバーがもっとも好きなサーキットとして名前をあげるように、世界中の多くのドライバーやファン、そしてF1関係者から愛されてきたからだと思う。

そんな世界に愛された鈴鹿サーキットを、日本のF1ファンのひとりとして誇りに思う。

以上、今回はサーキットF1開催数をランキング形式で30位から11位まで紹介してみました。

次のページでは、トップ10のサーキットを紹介しますので、ぜひご覧ください。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。