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サーキットF1開催数ランキング【10位→1位】

F1は1950年に始まって以来、今年で70周年を迎えた。

その間に73ものサーキットでレースが開催されてきた※が、F1黎明期から長く開催されているサーキットや、反対に1度の開催で終わってしまったサーキットなどさまざまである。

※モータースポーツフォトグラフィー調べ

そこで今回はサーキットのF1開催数をランキング形式で見ていくことにしたいと思う。

今回は10位から1位を紹介、73位から11位は以下↓からご覧ください。

【第10位】レッドブルリンク(旧エステルライヒリンク・A1リンク)

開催数開催年レース名
331970-1987 1997-2003 2014-2020

2020
オーストリアGP

シュタイアーマルクGP

サーキットのF1開催数ランキング第10位は、オーストリアのシュタイアーマルク州にあるレッドブルリンク。

1969年にエステルライヒリンクとしてオープンし、翌1970年からオーストリアグランプリの舞台として毎年開催をした。

1987年のスタートで多重クラッシュが2回も発生し、その年を最後に開催を中止した。

その後サーキットは荒れ果てていたが、ヘルマン・ティルケによる改修を受けて、名前もA1リンクと変えて1997年ふたたびF1を開催したが、騒音問題をめぐり地元団体から抗議が寄せられたこともあり2003年で終了した。

2004年にはレッドブルが買収をするが、前述の地元団体からの抗議によりF1撤退後は廃墟となっていたが、その後2010年にレッドブルリンクと名称をあらためて、2014年に三度F1を開催し現在に至る。

2020年は、新型コロナウイルスによるF1シリーズカレンダー再編で、レッドブルリンクは開幕戦と第2戦を開催し、F1史上初めて同じサーキットでの1年2開催を行なった。

【第9位】ハンガロリンク

開催数開催年レース名
351986-2020ハンガリーGP

ハンガリーの首都ブタペストにあるサーキットで、冷戦時代の1986年に東ヨーロッパで初めてF1を開催したサーキットとして知られている。

1986年の初開催以来、現在に至るまで毎年欠かさず開催されているが、コースは改修されており、1989年に4コーナーのシケインを廃止、2003年にホームストレートを200m以上延長し1コーナーを鋭角なヘアピンにし、コース後半部分のレイアウトを大改修し短いストレートを設置した。

当初はモナコに次ぐ低速サーキットとして『ガードレールのないモナコ』と比喩されていたが、最近ではそのコース改修とマシン性能の向上、他のサーキットがマシン速度を抑えるために改修したため、ハンガロリンクが低速サーキットと言われることは少なくなった。

【第8位】カルロス・パーチェ・サーキット(インテルラゴス・サーキット)

開催数開催年レース名
371973-1977 1979-1980 1990-2019ブラジルGP

ブラジルの南部サンパウロ市にあるサーキットで、カルロスパーチェサーキットよりも地域の名前からインテルラゴスサーキットと呼ばれることの方が圧倒的に多い。

歴史は古くオープンは1936年で、F1は1973年からブラジルグランプリを開催しており、1980年代はジャカレパグア(ネルソンピケサーキット)に開催権が移ったが、1990年以降は毎年開催されている。

地元ドライバーが成績を残せないサーキットとして有名で、サンパウロ出身のアイルトン・セナは1991年に初めて勝利した時、喜びで大声で泣き叫ぶ無線音声が中継に流れたのが印象的だった。

実家がサーキットのすぐそばというルーベンス・バリチェロも、このサーキットで成績を残せなかったひとりで、17年連続して出場したがリタイヤが実に11回という有様だった。

しかし同じサンパウロ出身のフェリペ・マッサは、通算11勝のうち2勝を地元グランプリであげ、ジンクスを払拭した。

【第7位】ホッケンハイムリンク

開催数開催年レース名
371970 1977-1984 1986-2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018-2019ドイツGP

ドイツの南西部、バーデン=ヴュルテンベルク州にあるサーキットでオープンは1932年。

F1ドイツグランプリは1951年からニュルブルクリンクで開催されてきた(1959年のみアブス、1955年・1960年は開催されず)が、1970年に初めてホッケンハイムで開催され、1977年から1984年まで毎年行われ、1985年のみニュルブルクリンクに開催されるが、その翌年から2006年までホッケンハイムで行われる。

2007年はドイツグランプリは開催されず、2008年から2014年はホッケンハイムリンクとニュルブルクリンクが隔年で開催され、その後は2016年、2018年、2019年と行われた。

2020年も当初のカレンダーには掲載されていたが、新型コロナウイルスの影響で開催を中止した。

コースは当初森の中を走る超高速レイアウトだったが、2001年のドイツグランプリ終了後にヘルマン・ティルケの設計による大改修が行われ、2002年からは中高速レイアウトに様変わりした。

【第6位】ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット(モントリオール)

開催数開催年レース名
401978-1986 1988-2008 2010-2019カナダGP

カナダのケベック州モントリールのノートルダム島にあるサーキットで、1976年のモントリオールオリンピックの会場だった人工島の公園で、その周遊道路を利用して、1978年からカナダグランプリが行われている。

サーキットの当初の名前はサーキットイルノートルダムだったが、1982年にカナダの伝説的F1ドライバーであったジル・ヴィルヌーヴが亡くなったため、現在の名前になったが、モントリオールと呼ばれることが多い。

1978年の開催以来1987年と2009年を除いてほぼ毎年行われており、開催回数は40回になる。

【第5位】ニュルブルクリンク

開催数開催年レース名
411951-1954 1956-1958 1961-1969 1971-1976 1985 2009 2011 2013

1984 1995-1996 1999-2007

1997-1998

2020
ドイツGP

ヨーロッパGP

ルクセンブルクGP

アイフェルGP

ドイツのニュルブルクにあるサーキット。

サーキットはふたつの性格の違うサーキットがあり、1927年にオープンしたコースを北コース(ノルトシュライフェ)、1984年に新設されたコースをGPコースと呼び、片方のみや両方をつなげて使用する場合がある。

F1は1951年からドイツグランプリとして行われ、1960年にアブス、1970年にホッケンハイムで1年のみ開催されたものの、1976年までほぼ毎年開催される。

しかし1976年にニキ・ラウダの大クラッシュが起きたため翌1977年からドイツグランプリはホッケンハイムに移る。

しかしF1を開催したいニュルブルクリンクはGPコースを建設し、1984年にヨーロッパグランプリとしてF1が戻り、翌年はドイツグランプリとして開催した。

その後は1995年から1996年、1999年から2007年はヨーロッパグランプリとして、1997年と1998年はルクセンブルクグランプリとしてF1を行い、2009年から2013年はホッケンハイムリンクと隔年でドイツグランプリを開催し、2020年は新型コロナウイルスの影響によるF1カレンダーの再編で、アイフェルグランプリとして2013年以来7年ぶりにF1を開催する。

F1は一国一開催が原則だが、同じドイツにライバルホッケンハイムが存在する中、ドイツグランプリ、ヨーロッパグランプリ、ルクセンブルクグランプリ、アイフェルグランプリとさまざまに名前を変えながらもF1開催にこだわっていることがうかがえる。

【第4位】スパ・フランコルシャン

開催数開催年レース名
531950-1956 1958 1960-1968 1970 1983 1985-2002 2004-2005 2007-2020ベルギーGP

ベルギーのワロン地域リエージュ州にあるサーキットで、スパとフランコルシャンにまたがっていることからこの名前がつけられた。

F1初年度の1950年から開催され、途中中断を挟みながらも1970年までベルギーグランプリの舞台として行われる。

1970年代は1963年に完成したゾルダーサーキットや、1971年完成のにヴェル・ボレールの新設サーキットにベルギーグランプリが移ったが、1985年以降はスパ・フランコルシャンのみでベルギーグランプリが行われる。

日本の鈴鹿サーキットと並び、F1ドライバーがもっとも好きなサーキットとして挙げることが多く、特にオールージュからラディオンにつづくレイアウトは人気がある。

【第3位】シルバーストン・サーキット

開催数開催年レース名
551950-1954 1956 1958 1960 1963 1965 1967 1969 1971 1973 1975 1977 1979 1981 1983 1985 1987-2020

2020
イギリスGP

70周年記念GP

イギリスのノーサンプトンシャー州とバッキンガムシャー州をまたいだ場所に位置するサーキット。

F1が始まった1950年シーズンの開幕戦を行なったサーキットで、以降イギリスグランプリは会陰トリーやブランズハッチで行われたこともあったが、1987年以降は毎年開催しており、2020年はイギリスグランプリと70周年記念グランプリの2週連続開催を行ない、F1開催数は55回にもなる。

第二次世界大戦中のイギリス空軍の爆撃機の飛行場だった場所で、その経緯からコースは非常に平坦。

当初はその飛行場の外周路を使った超高速コースだったが、その後何度もコースが改修された。

1975年にウッドコートシケインを追加し、1987年にシケインの形状を変更、1991年にマゴッツ、ベケッツ、チャペル、ベールなどを新設し中高速テクニカルコースに大変革、1994年にアビーコーナーをシケインに変更し、2000年にルフィールドコーナーを変更、2010年にはアリーナセクションを新設し、2011年にはコントロールラインを変更した。

【第2位】モンテカルロ市街地コース

開催数開催年レース名
661950 1955-2019モナコGP

モナコ公国にある市街地コース。

F1でもっとも有名なコースで、F1に詳しくない人でもその存在は知られており、世界3大レースのひとつとして数えられている。

F1が始まった1950年の第2戦として開催し、1951年から1954年の4年間は行われなかったが、その後1955年から2019年まで毎年開催され、開催数は実に66回を数えている。

2020年は当初のカレンダーには掲載されていたが、新型コロナウイルスの影響で、1954年以来開催されない。

コース全長は3,340mと現在F1が開催されているコースの中でもっとも短く、平均速度も160km/hともっとも低い。

また2車線道路を使用しているため、コース幅も狭く長いストレートも無いため、追い抜きは極めて難しく、ポールポジションが圧倒的に有利。

そのため予選でめっぽう速かったアイルトン・セナが得意としていたサーキットとしても知られており、1989年から1993年の5連勝を含む6勝をあげており、特に私的には1992年のセナvs.マンセルの残り3周のバトルが強烈に印象に残っている。

【第1位】モンツァ・サーキット

開催数開催年レース名
701950-1979 1981-2020イタリアGP

サーキットF1開催数第1位はイタリアの北部の都市モンツァにあるモンツァサーキット。

1922年に世界で3番目※にオープンしたクラシックサーキットで、F1が始まった1950年から2020年まで1回を除いて毎年開催している。

※1位ブルックランズサーキット・2位インディアナポリスモータースピードウェイ

その1回とは1980年のイタリアグランプリで、この年のみイモラサーキットで開催されている。

1955年・1956年・1960年・1961年には、ロードコースとオーバルコースを組み合わせたコースを使用したこともあったが、その年以外は現在のコースと大きな違いはない。

フェラーリの地元で開催されることから、熱狂的なフェラーリファン(ティフォシ)が集結するサーキットで、スタンドが赤く染まり大きなフェラーリフラッグが掲げられる光景は圧巻で、レース後はそのティフォシが一斉にコースになだれ込む。

現在のカレンダーではヨーロッパラウンドの最終戦として開催されており、ドライバーのチーム移籍やエンジン供給の変更など、大きな発表が行われるレースとしても知られている。

今回はサーキットF1開催ランキングトップ10を紹介してみましたが、73位から11位までは下記の記事からご確認ください。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。