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【観戦記】2022年F1日本GP⑧マックスが鈴鹿初優勝で2年連続王者に!雨の決勝編

今回は2022年F1日本グランプリ現地観戦記の第8弾、決勝レース編です。

ちなみに第1弾からご覧になりたい方は下記のバナーをクリックしてみてください。

岸田総理大臣が挨拶

ドライバーズパレードが行われている頃からポツポツと雨が降り出し、スタートセレモニーがはじまるとその勢いは増し本降りになってきました。

スタートセレモニーの主役は岸田総理大臣のあいさつ。

海外では国家を上げてグランプリ開催をする国もあったり、ヨーロッパではそもそもモータースポーツの地位が高いため、国家元首や貴族が会場に足を運び表彰台のプレゼンターとして登壇することもあります。

記憶にあるところでは若き頃のイギリスウィリアムズ王子やヘンリー王子、ダイアナ妃などもグラインプリを見物したし、ロシアグランプリ初開催の時には今話題の大統領がプレゼンターを務めたこともありましたね。

またモナコグランプリでは古くからロイヤルファミリーがグランプリを見守ります。

しかし日本グランプリで国家の主要人物が会場に訪れたことは・・・無かったと思います。

今回岸田総理が来られたのは翌日からはじまる全国旅行支援の宣伝のためだと思いますが、モータースポーツを愛す人間としてはモータースポーツ地位向上の観点からも嬉しいこと。

おそらく元F1ドライバーの山本左近議員の力添えも大きいと思います。

ぜひ、日本のモータースポーツの明るい未来のために政治家のみなさんよろしくお願いします!

レコノサンスラップ開始

大粒の雨が降る中ですがスタート進行は時間どおり進みます。

そしてピットガレージからマシンが飛び出してきました。レコノサンスラップの開始です。

マシンの後方から大量の水を巻き上げて走行。

そのため通常では1-2周しか行わないレコノサンスラップを何周にも渡り繰り返す各マシン。

もちろん13番手グリッドからスタトーする角田裕毅選手も入念に路面状態をチェックして、決勝での入賞を狙います。

そんな角田裕毅選手が通過するたびにB2-3席スタンドの観客も大きな声援を送っていました。

そしてピット出口が閉鎖されると各マシンがダミーグリッドに並びます。

ご覧のとおり、雨のためグリッドにはテントが設置されています。

ホンダジェットウェルカムフライト

すると伊勢湾の方角から飛行機の姿が見えてきました。ホンダジェットです。

スタート前セレモニーといえば、イタリアグランプリやフランスグランプリなど、各国の空軍が展示飛行を行う場面も多く見ます。

日本でも過去にはブルーインパルスが展示飛行を行ったこともありましたが、今回はホンダがタイトルスポンサーを務めていることもありホンダジェットがその役を務めました。

そんなホンダジェット、今回は2019年以来の2度目のフライト。

ただ、あの時はサーキット上空を普通に飛行しただけでしたが、今回は機体を大きく傾けたパフォーマンスに驚きました。

プライベートジェットってこんなに小回り効くの?

私はただただ墜落しないかドキドキしていました・・・。

国歌斉唱は水樹奈々

続いては国歌斉唱。今回は歌手の水樹奈々さんが君が代を歌い上げました。

透き通る歌声にハミルトン選手やルクレール選手もうっとり?

岸田総理大臣ももちろん出席。

さあ、時刻はまもなく午後2時。

ダミーグリッドのテントも片付けられ、フォーメーションラップがはじまります。

決勝レーススタート!

雨が降り頻る中ですが、時間どおりフェルスタッペン選手を先頭にフォーメーションラップが開始されました。

フォーメーションラップを終えたマシンがグリッドに整列し、後方ではグリーンフラッグが振られます。

そしてエンジン音が高鳴りレッドシグナルがブラックアウトすると、矢が放たれたようにマシンが一気に1コーナーに向けてスタートを切りました。

2番手スタートのルクレール選手が素晴らしい反応で、ポールポジションスタートのフェルスタッペン選手と並びながら1コーナーへ。

しかし1コーナー侵入で、今度はフェルスタッペン選手が差し替えします。

2コーナー手前で勝負あり。フェルスタッペン選手が大外刈りを決めました。

そして後方はこの有様。

真っ白でまったく見えない状況の中、点滅する前マシンのテールランプだけを頼りに接近戦を演じるF1ドライバーの勇気に驚きます。

と思ったら、写真右側に弾かれてコースアウトするグリーンのマシン。

ベッテル選手です。

そしてその脇をピットレーンスタートのガスリー選手がオーバーテイク。

ベッテル選手は雨で濡れるサンドトラップを惰性でバックして、無事コース復帰していきました。

レースは2周目に入り、フェルスタッペン選手が後続を引き離し今年何度も見た展開に。

そして角田裕毅選手もしっかりと走行してくれています。

それにしてもこの雨の量で、タイヤは角田裕毅選手を含め多くのマシンがインターミディエイトで走っており、相当危険な状況です。

何かが起こるかも・・・と思った矢先、この周回ヘアピンを過ぎたあたりで多重クラッシュが発生し、レースは赤旗中断。

まあこの状況ならば仕方がないですね・・・。

2時間に及ぶ中断・・・

レースは決勝スタートから3周後の14時10分ごろに赤旗中断なり、それから雨は一向に降り止む気配はありません。

それでもファンの多くは雨に降られながらスタンドで待機。

そんな状況の中、私たちの気持ちを盛り上げてくれたのは、今回場内DJを任されたピストン西沢さんの気持ちが明るくなる日本の有名な楽曲。

あらためて『上を向いて歩こう』っていい曲だなあと、思いました・・・。

そして場内実況を務めたピエール北川さんと場内解説の佐藤琢磨選手も、私たちファンを盛り上げるためにずっとしゃべり続けてくれました。

角田裕毅選手やマクラーレンのリカルド選手ノリス選手もグランドスタンドに向かって手を振ってくれ、温かい気持ちにさせてくれました。

彼らにはホントに感謝です。

そしてコースチェックのために出動するメディカルカーに向かって、大きく手を振り再開を望む観客。

その願いが届いたのか、中断から2時間ほど経った16時過ぎにピエール北川さんから再開のアナウンスが入り、会場は一気に盛り上がります。

決勝レース再開!

16時15分、トップのフェルスタッペン選手を先頭にマシンがコースインし、B2-3席スタンドでも大きな拍手で迎えます。

角田選手もコースイン。

そして数周のセーフティカーがピットインしてレース再開!

スタート時は全マシンウエットタイヤを装着していましたが、後方に沈んでいたベッテル選手とラティフィ選手がインターミディエイトタイヤに変更をすると、それを見て上位勢もタイヤ交換を敢行。

その後はフェルスタッペン選手が独走状態になり、レーススタートから3時間を経過した27周目を終えてチェッカーフラッグを受けました。

2位は終盤に3位のペレス選手から猛追を受けていたルクレール選手が入りました。

しかし最終周のシケインでコースを飛び出してアドバンテージを得たため、5秒ペナルティを受けて2位がペレス選手、3位がルクレール選手に改められました。

ルクレール選手が3位になったことで、フェルスタッペン選手の2022年F1ワールドチャンピオンを獲得。

ただ・・・じつは、ピエール北川さんの場内実況では今回のレースでフルポイントが与えられないと言っていた(フジテレビNEXTやDAZNでも同様)のですが、FIAインタビューの際にインタビュアーのジョニー・ハーバートさんがチャンピオンが決したと発表し、それと同時に場内から歓声と拍手が送られました。

これでフェルスタッペン選手は鈴鹿でチャンピオンを決めた8人目(セナ3回・シューマッハ2回・ピケ プロスト ヒル ハッキネン ベッテルがそれぞれ1回)のドライバーになりました。

マックス・フェルスタッペン選手、おめでとう!

再開後は40分あまりの短いレースでしたが、ルクレール選手vs.ペレス選手の他にも、

アルピーヌのアロンソ選手とメルセデスのラッセル選手の攻防や、

ハースのマグヌッセン選手とアルファロメオのボッタス選手の攻防など随所にバトルがあり、濃密なスプリントレースでした。

初の母国グランプリで注目された角田裕毅選手は、再開後一時9位に上がる場面もありましたが、タイヤ交換のタイミングが遅れたこともあり、スタート順位と同じ13位でフィニッシュし、残念ながらポイントを獲得することができませんでした。

しかし最後まで走り切ってくれたことに感謝。ぜひ来年こそは入賞をしてもらいたいと思います。

レース結果

2022年日本グランプリの結果は以下のとおり。

順位ドライバーコンストラクター
1M.フェルスタッペンレッドブル
2S.ペレスレッドブル
3C.ルクレールフェラーリ
4E.オコンアルピーヌ
5L.ハミルトンメルセデス
6S.ベッテルアストンマーティン
7F.アロンソアルピーヌ
8G.ラッセルメルセデス
9N.ラティフィウィリアムズ
10L.ノリスマクラーレン
11D.リカルドマクラーレン
12L.ストロールアストンマーティン
13角田裕毅アルファタウリ
14K.マグヌッセンハース
15V.ボッタスアルファロメオ
16周冠宇アルファロメオ
17P.ガスリーアルファタウリ
18M.シューマッハハース
NCC.サインツフェラーリ
NCA.アルボンウィリアムズ

レース後は、3年ぶりのF1観戦の余韻を楽しみながらGPスクエアに向かい、

メインステージで行われているフジテレビNEXTのステージでレース展開をあらためておさらい。

そして最後にホンダブースにもう一度立ち寄り、スマホの壁紙用に『ありがとうホンダ』と角田裕毅選手のデビューマシンを撮影しました。

最後に

2019年以来、3年ぶりのF1現地観戦、本当に楽しかったなあ・・・。

スーパーGTやスーパーフォーミュラなど国内レースも多く観戦する私ですが、セッションがはじまるたび、F1マシンが通過するたびに拍手を送るあの雰囲気は、F1ならではです。

おそらく他の国のブランプリでも見られない、日本独自のF1の文化なのだと思います。

現地に行かなかったF1ファンの方からは、

「雨に降られて大変だったね」

などとも言われましたが、私にとっては雨に降られて中断になった時間も最高のF1ファンとともにその時を共有できた素晴らしい思い出となります。

今回も最高のショーをありがとう!

鈴鹿、来年も必ず来るからね!

ということで8回に渡り2022年F1日本グランプリの観戦記を書いてみましたが、今回が最終回となります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。