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キヤノンEOS R3はモータースポーツ撮影で使えるカメラか?気になる機能をチェック!

開発が発表され、いよいよデビュー間近のキヤノンEOS R3。

フィルム時代以来のEOS3シリーズに胸熱の私だが、果たしてこの待望のミラーレスカメラは究極の動き物撮影のであるレーシングマシンの撮影に向いているのか?

ということで、まだまだ開発発表ということで少ない情報ではあるが、私の所有するEOS R5と比べながら、気になる性能について見ていきたいと思う。

画質

機能EOS R3EOS R5
センサーフルサイズ裏面照射積層CMOSフルサイズCMOS
有効画素数約4500万画素
映像エンジンDIGIC XDIGIC X

センサーは、キヤノン初となる裏面照射型で積層型のフルサイズCMOSを搭載する。

裏面照射型のメリットは、効率よく光を取り込めるため感度の低下を抑えつつ多画素化が可能。

積層型のメリットは、画素領域と回路領域を独立したチップで形成できるため、画素領域は高画素化に、回路領域は高機能化に特化できる。

その高画素化に有利な裏面照射型積層CMOSセンサーを搭載したEOS R3の有効画素数は・・・残念ながらまだ発表されていない。

トリミングも多用する私的には3500万画素以上は欲しいところだ。

そして映像エンジンは、EOS 1D MarkⅢやEOS R5と同様のDIGIC X。

AF追従性能

機能EOS R3EOS R5
AF追従被写体人物の頭部・瞳(向上)・動物
モータースポーツ(車・バイク)
人物の頭部・瞳・動物

今回のEOS R3でもっとも気になるのが、オートフォーカス追従の被写体に、クルマやバイクが検出されること。

今までにオートフォーカス追尾でモータースポーツが検出できたのは、私の記憶だとオリンパスの最上位機種である、OM-D EM1 mark Xだったと思う。

この機種を使ったことはないのだが、このYouTube動画で見る限りモータースポーツ撮影でしっかりレーシングマシンを追従していた。

しかも、GTカーではヘッドライトに、そしてフォーミュラカーではドライバーのヘルメットに合わせていたのが驚きだった。

EOS R3でもGTカーとフォーミュラを検出してもらえれば嬉しい限りだ。

もちろん流し撮りではピント位置よりもいかに被写体ブレを抑えるかが肝だが、シャッタースピードを上げての撮影ではビシッとピントを合わせることが求められるため、非常に有効な装備だと思う。

余談だが、GTカーとフォーミュラカーを検出してくれるとして、その中間であるプロトタイプカーやフォーミュラEカーではどうなのか、ぜひ試してみたいものだ。

ちなみに、各モータースポーツカテゴリーのピント位置について、詳しくは下記の記事で解説しているので、よかったら下記のリンクから確認されたし。

また瞳オートフォーカスの精度もEOS R5より向上しているとの発表があり、ピットウォークでのレースクイーンのきれいなお姉さんの撮影でも威力を発揮してくれそうだ。

連写性能

機能EOS R3EOS R5
電子シャッター最高約30コマ/秒(歪みを大幅低減)最高約20コマ/秒
メカシャッター最高約12コマ/秒

EOS R3の連写性能はどうか?

私的には基本的に連写は多用しないが、レースのスタートや追い抜き、トラブルの瞬間など、決定的瞬間に一時的に使用するため、連写は速いに越したことはない。

ミラーレス機では従来のメカシャッターに加え、電子シャッターも選ぶことができるが、電子シャッターは歪みが怖く、今までメカシャッターしか使ってこなかった。

そのメカシャッターの秒間枚数は、まだ発表されていない。

希望としては秒間12コマほど欲しいのだが、はたして何枚で来るのか興味深いところだ。

気になるところとしては、電子シャッターの歪みを大幅に低減と謳われているが・・・まあ使うことはないだろう。

手ぶれ補正

機能EOS R3EOS R5
手ぶれ補正最高約8.0段最高約8.0段

ピットウォークでレースクイーンのきれいなお姉さんを撮影する時に威力を発揮する手ぶれ補正は、最大約8.0段分と申し分ない。

所有のEOS R5でも同様に最大約8.0段分あり、まったくもって不満がないどころか、ブレの不安がないため、撮影がいい加減になるという贅沢な悩みまで出てくる!?

スマートコントローラー

機能EOS R3EOS R5
スマートコントローラー×
右上のAF-ONにスマートコントローラーが割り当てられる

スマートコントローラーは、EOS 1DX MarkⅢではじめて登場したが、私が所有するEOS R5では搭載を見送られ、非常に残念だと思っていた機能だ。

モータースポーツ撮影では、一般的なシャッターボタン半押しのオートフォーカススタートではなく、『AF-ON』ボタンにオートフォーカススタートを割り当てて親指て押す、いわゆる親指オートフォカスを使っているユーザーが多く、私もそのひとりだ。

スマートコントローラーは、そのAF-ONボタンにマルチコントローラーの機能も持たせて、フォーカス位置の移動も持たせてしまおうというもの。

実際撮影時は常に親指がこの位置にあるため、ピント位置を変更する際にマルチコントローラーに移動しなくてもよいというメリットがある。

「被写体追従にモータースポーツが加わったから、ピント位置もカメラ任せでいいのでは?」と、思う方もいるかもしれない。

しかし、スローシャッターで流し撮りする際には、ピント位置を定めてそこを基準にカメラを振りたいため、AF-Onボタンに割り当ててもらえると親の移動がなくメリットになるだろう。

しかもボタンを物理的に倒すのではなく、光学で反応するため、名前の如くスマートなのもいい。

視線入力

機能EOS R3EOS R5
視線入力×

スマートコントローラーにつづき、こちらもピント位置を移動する機能で、これはファインダーを除く瞳の視線を読み取り、それによってピント位置を移動するもの。

フィルム時代のEOS3ではじめて搭載された機能で、私が2000年に購入したEOS7にもこの機能があったのだが、うまく移動してくれなくほとんど使わなかった。

20年以上の歳月を経てふたたび登場した視点入力は、最新の技術で使えるものになるのか?

縦位置グリップ

機能EOS R3EOS R5
縦位置グリップ×

これまでキヤノンのフラッグシップであるEOS 1D系にしか採用しなかった縦位置グリップだが、この度EOS R3に採用してきたことから、このカメラの本気度が伺える。

ただしレーシングマシンの撮影ではほとんどが横位置構図のため、私的にはあまりメリットは感じられず、それよりも大きくて重いというデメリットの方が気になってしまう。

ピットウォークでのきれいなお姉さんの撮影時でのメリットだけかな。

まとめ

今回はEOS R3がモータースポーツ撮影で使えるのか?ということで、気になる機能をチェックしてみたが、まとめると以下のとおり。

機能EOS R3EOS R5
センサーフルサイズ裏面照射積層CMOSフルサイズCMOS
有効画素数約4500万画素
映像エンジンDIGIC XDIGIC X
AF追従被写体人物の頭部・瞳(向上)・動物
モータースポーツ(車・バイク)
人物の頭部・瞳・動物
電子シャッター最高約30コマ/秒(歪みを大幅低減)最高約20コマ/秒
メカシャッター最高約12コマ/秒
手ぶれ補正最高約8.0段最高約8.0段
スマートコントローラー×
視線入力×

私的には、スマートコントローラーの採用や、AF追従被写体にモータースポーツが含まれたことが興味深い。

東京オリンピック2020の直前のこの時期に開発を発表(→発売?)やこの機能を見る限り、やはりEOS R3は動き物撮影に重点を置いたカメラだということがわかった。

あとは気になる値段だが、一部には6,000ドルとの噂もあり、それを踏まえると日本では70万円前後での価格設定となるのかもしれない。

モータースポーツや鉄道など、動き物撮影に特化した私の撮影スタイルにはドンピシャなカメラだが・・・うーん、お財布と十分に相談してみることにしよう・・・。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。