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JGTC童夢無限NSX(1997)avexがタイトルスポンサーだった人気マシン【ミニカー#67】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はレーシングエンジンサプライヤーの無限とレーシングカーコンストラクターの童夢がタッグを組み、1997年の全日本GT選手権に参戦するために開発した、童夢無限NSXを取り上げていきたいと思います。

マシンデータと戦績

まずは童夢無限NSX(1997)の主要諸元をチェック。

年式1997年
カテゴリー全日本GT選手権
チーム無限×童夢プロジェクト
マシン名童夢無限NSX
エンジンホンダC32B

つづいて童夢無限NSX(1997)の戦績を見てみる。

黒澤琢弥
山本勝巳
チーム
シーズン順位16位10位
シーズンポイント11P11P
優勝0回0回
ポールポジション1回1回
ファステストラップ0回0回

国内レースのビッグネームがジョイントしたチーム

1997年第2戦富士スピードウェイ戦からレーシングエンジンサプライヤーの無限と、レーシングコンストラクターの童夢という、国内レースのビッグネーム2社がジョイントし参戦した。

ちなみにチーム名は無限×童夢プロジェクトで、マシン名はavex童夢無限NSXと表記が逆になる。

全日本GT選手権で数々の栄冠を獲得したNSXだが、この1997年が本格参戦初年度(1996年のチームクニミツのNSXはGT2仕様)となる。

新開発のマシンで当初は完走することもできなかったが、第5戦のMINEサーキット戦で初のポールポジションを獲得すると、決勝ではじめて完走をして8位に入り、初のポイントを獲得すると、最終戦でも5位に入賞して翌年に繋がる走りを見せた。

この年は、当時社会現象を起こすほど人気のあった音楽事業のavexがメインスポンサーについており、そのカラーリングが斬新でとても印象に残っている。

また当時私はラジコンにハマっており、タミヤのこのマシンがモデルのラジコンを所有していたこともあり印象深い。

童夢無限NSX(1997)のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43の童夢無限NSX(1997)を撮影していこうと思う。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』。

ピットガレージで出番を待つavexカラーの童夢無限NSXが、今回の主役。

このテールのコンビネーションランプが市販車からの流用なのかは定かでないが、まだ市販車をベースに改造していた頃のGTカーだということがうかがえるリヤまわり。

無限がむかしから使用するカーナンバーは16、童夢の伝統的カーナンバーは18。

このマシンはカーナンバー18ということは、このプロジェクト、童夢が主導なのか・・・。

個人的にはこのマシン、当時タミヤから発売されたTA03Rシャシーのラジコンを思い出すのだが、共感いただける方がどれだけいるのだろう。

avexの斬新なカラーリングは、時代を超えて今見ても素晴らしいセンスを感じる。

願わくばこの1年だけでなく、長きにわたりavexが無限と童夢のプロジェクトを支えてもらいたかったのだが、2台体制になった翌年から無限はカストロールカラーになり、童夢はTAKATAカラーになるのであった。

ダミーグリッドにマシンを移動。

奥に見えるのは1998年仕様のインパルGT-R(R33)。

現在はF1、スーパーGTなど、多くのカテゴリーのカーナンバー表記は小さくなったが、この主張の強いカーナンバー18が時代を感じる。

初期型NSXは、前述のとおり前年の1996年から全日本GT選手権にGT2マシンとして初登場し、この1997年は新たに全日本GT選手権用のマシンとして本格参戦を開始することになり、その後シリーズ名がスーパーGTと名称を変えた後も2005年まで走り続ける。

そのNSXの名称がふたたびシリーズに登場するのが2014年※で、その後も現在に至るまで2代目NSXが参戦する。

※2014年から2016年はNSX CONCEPT GT

以上、1/43の童夢無限NSX(1997)を実車のように撮影してみた。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介する。

【エブロ製】1997年童夢無限NSX

2020年に静岡市葵区にあるエブロの直営店エブロギャラリーで、セール価格の3,000円で購入した。

【エブロ製】1998年インパルGT-R

こちらも2020年に静岡市葵区にあるエブロの直営店エブロギャラリーで、セール価格の3,000円で購入した。

【エブロ製】2002年トムススープラ37号車

同じくエブロギャラリーでセール品を2,000円で購入した。

最後に

最後は無限×童夢プロジェクトについて。

無限と童夢によるプロジェクトは1997年から発足するのだが、これは無限と童夢がチーム名を同一にすることで、日産系ワークスチームのニスモやトヨタ系ワークスチームのトムスが2台体制でエントリーしチームシャンピオンシップを優位に戦うことへの対抗と見ることができる。

チーム名マシン名
1997無限×童夢プロジェクト#18 avex童夢無限NSX
1998#16 Castrol無限
#18 童夢レーシング
#16 Castrol無限NSX
#18 TAKATA童夢NSX
1999無限×童夢プロジェクト#16 Castrol無限NSX
#18 TAKATA童夢NSX
2000無限×童夢プロジェクト#16 Castrol無限NSX
#18 TAKATA童夢NSX
2001無限×童夢プロジェクト#1 ロックタイト無限NSX
#18 TAKATA童夢NSX
2002無限×童夢プロジェクト#16 無限NSX
#18 TAKATA童夢NSX
2003#16 無限→童夢レーシング
#18 童夢レーシング
#16 G’ZOX無限NSX→G’ZOXNSX
#18 TAKATA童夢NSX

プロジェクトは1997年に1台体制ではじまり1998年に別のチームとしてエントリーするのだが、1999年から2002年まで同一エントリーのチームとして選手権を戦うことになる。

このプロジェクトは、2000年にドライバーズおよびチームズのダブルチャンピオンを獲得することで成功を収めるのだが、2003年に株式会社無限の株式会社M-TECへの業務譲渡によりプロジェクトは終了することとなる。

同様のプロジェクトとして、2005年から童夢とARTAが合同チームとしてエントリーしたTeam Honda Racingがあげられるが、こちらも2006年の2年間で解散し、以降は単独チームとして参戦することとなる。

チーム名マシン名
2005Team Honda Racing#8 ARTA NSX
#18 TAKATA童夢NSX
2006Team Honda Racing#8 ARTA NSX
#18 TAKATA童夢NSX

以上、今回は1/43の童夢無限NSX(1997)を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみた。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。