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フェラーリ156/85 アルボレートが最も輝いたマシン【ミニカー#34】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はフェラーリが1985年のF1に参戦するために開発したフェラーリ156/85を取り上げていきたいと思います。

マシンデータ

まずはフェラーリ156/85の主要諸元をチェックしてみます。

年式1985年
カテゴリーF1
チームフェラーリ
マシン名156/85
デザイナーハーベイ・ポスルスウェイト
エンジンフェラーリ

『走るロマンスグレー』アルボレートがもっとも輝いた年

フェラーリは1983年の第9戦に登場させた126C3からアルミハニカムモノコックに変えカーボンモノコックを採用し、翌1984年の126C4では126C3の発展型でした。

そして今回取り上げるフェラーリ156/85は、名前からも分かるとおりマシンコンセプトを刷新した完全に新設計したシャシーで、若きミケーレ・アルボレートがカーボン技術で先を行くアラン・プロストのマクラーレンと対等に戦ったマシンでした。

F1ブーム世代の私にとってアルボレートといえば、古舘伊知郎さんから『走るロマンスグレー』や『F1若年寄』と言われたように、中堅チームで堅実な走りをするいぶし銀ドライバーという印象でした。

しかしフェラーリ156/85で活躍した1985年のアルボレートは、マクラーレンのプロストとチャンピオン争いを繰り広げ、往年の名イタリア人ドライバーであるアルベルト・アスカリの再来と言われ、ティフォシの人気者になりました。

結果この年は優勝2回2位4回という成績でドライバー選手権で2位に入り、アルボレートはキャリアハイの年になりました。

フェラーリ156/85のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のフェラーリ156/85を撮影していきます。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』です。

ガレージで出番を待つ、アルボレートのフェラーリ156/85。

現在の細長いF1マシンを見慣れているせいか、車幅が広くホイールベースが短い当時のマシンを見ると時代を感じさせてくれます。

ターボパワーをメカニカルグリップではなく、箱のようなデカいリヤウイングで抑え込んでいたことがわかります。

リヤディフューザーはいたってシンプルの作り。

ポールポジションは開幕戦ブラジルグランプリで1度獲得しました。

後ろに見えるのは、この年初のチャンピオンを獲得した、プロストのマクラーレンMP4/2B。

当時のフェラーリはコクピット前のウインドシールドをブルーで着色していましたね。

真紅のフェラーリと言われた、深い赤色が特徴の当時のフェラーリのカラーリング。

マーロボロ(フィリップモリス)がメインスポンサーになってからの蛍光レッドや、現代のつや消しレッドは好きになれません。

ロールオーバーバーは、その色から金属であったことが伺えます。

強度と重量からカーボン素材が適していると思うのですが、まだそのカーボンを理解していなかった時代でした。

ちなみにカーボンをいち早く導入したマクラーレンは、色と形状からロールオーバーバーもカーボンを採用していると思われます。

この3年前にカーナンバー27を付けたジル・ビルヌーブが他界し、27はフェラーリの伝統のナンバーとして神格化するのでした。

以上、1/43のフェラーリ156/85を実車のように撮影してみました。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介します。

【マテル製】フェラーリ156/85

2012年頃購入したマテルの通常ラインナップより上級のバージョンですが、現在は廃盤になっています。

【IXO製】ロータス97T

デアゴスティーニF1マシンコレクション13号、IXO製です。

【IXO製】マクラーレンMP4/2B

デアゴスティーニF1マシンコレクション37号、IXO製です。

最後に

1985年当時のF1マシンは、1981年にマクラーレンがカーボン製モノコックをF1に持ち込みそれが定着し始めた時代で、前述のとおりフェラーリも1983年に導入しました。

それまでのアルミモノコックは角張ったデザインでしたが、カーボンを採用することにより曲線が随所に使われていますが、まだ現代の技術とは程遠いずんぐりむっくりなたたずまいで、空力の鬼才エイドリアン・ニューウェイ氏がF1に本格参戦する前夜であり、空力よりもターボパワーに頼るマシンコンセプトでした。

リアルタイムで観てはいない世代ですが、そんな古きを残す当時のF1マシンが私は好きです。

以上、今回は1/43のフェラーリ156/85を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。