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2019 WEC富士 観戦記 vol.2 富士最後のLMP1ハイブリッド

今回も前回にひきつづき、富士スピードウェイで行われたWEC富士6時間の観戦記を書いていきます。

前回のvol.1はこちら

スタートはグランドスタンド

WECは世界選手権だけあり、国内レースに比べるとスタート前のセレモニーが華やかなため、例年私はその様子を存分に楽しめるグランドスタンドで観覧する。

ル・マン式スタートを模したダミーグリッドの様子を見ると、これぞWECだと感じる。

国歌斉唱は昨年と同じこのお方。

見た目も歌声も超ド級!

その他書道パフォーマンスや、昨年の富士から始まったドラム太鼓などが披露されたが、2012年から観覧する私には例年ほどの華やかさは感じられなかった。

そういえば、昨年は空から人が飛んできたなー。

まあ今年はハイパーカーとの過渡期のため、華やかなイベントよりも最後のLMP1ハイブリッドの鬼加速を存分に楽しむことにしよう。

1周のフォーメーションラップの後、スタート!

なんだろう、この鳥肌は・・・。

スタートはどのレースでも見どころのひとつだが、スーパーGTなどの国内レースよりも、台数が減っても、ライバルが撤退しても、私的にはこのWECに軍配が上がる。

トヨタ8号車が逃げ、サクセスハンデキャップを科せられたトヨタ7号車の前には、レベリオンがいる。

コーナーや加速では圧倒的に有利なトヨタ7号車だが、ハンデのためトップスピードが頭打ちになり、レベリオンをなかなか抜けない。

そんな攻防が私の目の前で起こるもんだから、なかなか楽しめた。

最近の私のお気に入り!1・2コーナー内側へ

グランドスタンドでレースの流れを把握した後、最近の私のお気に入り撮影スポットである、1・2コーナー内側へ移動する。

まずは1コーナー内側からの撮影。

この場所は比較的コースまで近いので、超望遠レンズでなくてもアップでマシンを撮影できるし、コサイン収差が生まれにくいので、引いて超スローシャッターで撮影してもマシン全体にピントが合いやすい。

そしてこちらが2コーナーの立ち上がり。

ここはマシン斜め前の少し低い位置という絶妙な角度に加え、バックの山や大きな看板がすごくバエる!

デッカいGR看板をバックにGRのフラッグシップが走る!

最後は土手の上から。

ここからは俯瞰気味に超スローシャッターで流すのがいい。

午後はダンロップコーナーから

1・2コーナーで撮影した後、なぜダンロップコーナー?と、思う方はさすがです。

そう、1・2コーナーとダンロップコーナーは富士スピードウェイの端と端で、歩くと30分ほどの距離になる。

ただ私は構内の移動を電動折りたたみチャリで行い、パドックパスを所持しているので、まずパドックまで駆け上がり、パドックを出てからはダンロップコーナー内側までずーっと下りになるので、ものの10分で到着する。

ダンロップコーナー入り口で、まずWECマシンのドーナツをチェック。

まずはLMP-GTE。

LM-GTEマシンはスチールブレーキと思われ、ブレーキディスクは残念ながら赤くならない。

次にLMP1・LMP2。

LMP1・LMP2マシンはカーボンブレーキが盛大に赤くなる。

最後はLMP1ハイブリッド。

トヨタのハイブリッドマシンは回生ブレーキだからなのか、赤くならない。

お次は定番のダンロップコーナー出口から、その先のシケインを走るマシンを撮影。

今回LMP1ハイブリッドマシン最終年なのであらためて書かせてもらうが、ダンロップコーナーを過ぎてからの登りセッション、トヨタTS050の加速が本当にすごい!

しかも他のマシンが野太いエグゾーストノートを発して、力強く登っていくのを尻目に、たいして音も立てずに登っていくものだから、あらためて感心させられる。

このLMP1ハイブリッドマシンの加速を、記憶に焼き付けておこう。

坂を登るトヨタTS050を撮影していたら、目の前にハイエースが通り過ぎ、偶然窓越しに撮影できた奇跡のショット!?

最後は定番GRスープラコーナー出口で流し撮り

最後は定番のGRスープラコーナーと、そのGRコーナーから最終コーナーへ向かう短い直線で、超スローシャッターでの流し撮りをする。

10月ともなると日が落ちるのがだいぶ早くなるので、その対策として今回はF値2.8の明るいレンズ、キヤノンEF70-200mm F2.8L IS Ⅱ USMを数年ぶりに投入。

上がいつものキヤノンEF100-400mm F3.5-5.6L IS Ⅱ USM、下が今回久々投入のキヤノンEF70-200mm F2.8L IS Ⅱ USMだが、違いはわかるだろうか?

私にはわかりません・・・ただAIサーボの食いつきは70-200mmの方が良かったような気がする。

最後に

今回はWEC富士6時間の観戦記を書いてみたが、いかがだっただろうか?

私としては、LMP1ハイブリッド最終年、トヨタTS050の素晴らしい加速力と安定した速さを見て、ただただ感心し、大いに楽しんだ1日だった。

しかし一方、2012年の新生WEC初開催から富士スピードウェイでのレースは欠かさず観戦してきた私が感じたことを正直に書くと、今年は少し盛り上がりに欠けたように思ってしまった。

それはメーカー系ワークスがトヨタのみで、本当の意味でのライバルが不在(レギュレーションでのノンハイブリッドと戦えるようにしてあるが、純粋な戦いではない)であったり、LMP-GTE PROクラスでのBMW、フォードの撤退が影響していると思われ、その余波で観客やイベントブースの出店も寂しく思えた。

しかしあくまで今年は来年へのつなぎの年で、来年の富士にはハイパーカーに変貌したトヨタガズーレーシングが登場し、ライバルにはアストンマーティンが名乗りをあげている。

今後のWEC存亡のためにも、是非ともこのハイパーカーによるレースを成功させてもらいたいと、耐久レースファンのひとりとして心から願っている。

そして、様々なメーカー系ワークスチームがこのWECに、そしてル・マンに帰ってきてもらいたいものだ。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。