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【深紅/蛍光/メタリック/つや消し】F1ファンが思う名門フェラーリの好きなカラーリングはどの時代?

フェラーリF1マシンの中で、もっとも人気のあるカラーリングはどの時代なのか?

「いやいや、フェラーリはどの時代も赤でしょ?」

と思うなかれ。フェラーリは長い歴史の中で、その赤色を変化させてきた。

そのカラーリングを大きく分けると、

  • 深紅(-1996)
  • 蛍光レッド(1997-2007スペインGP・2009-2018)
  • メタリックレッド(2007モナコGP-2008)
  • つや消しレッド(2019-)

の4つの時代に分類される

※黎明期は海老茶色や水色もあったが、ここでは割愛

ということで今回は、日本のF1ファンが思う、名門フェラーリの好きなカラーリングをランキング形式で発表していきたいと思う。

集計方法はTwitterのアンケート機能を使い、2,000人のフォロワーのほぼすべてがモータースポーツファンという私のアカウントで行った。

有効投票数 128票

【第4位】つや消しレッド(2019-)

2019年日本GPにて

投票数12票(128票中)

フェラーリのカラーリングでもっとも人気がないのは、現在のつや消しレッドだった。

このつや消し塗装は、マシン重量を数百グラム軽量化できるから、という理由で、2019年より採用している。

だがこのつや消しは、角度によりオレンジや朱色に見えるとして、2020年には前年よりも濃いめの赤に、そして2021年からはエンジンカウル後方からリヤウイングにかけて、海老茶色のようなさらに濃い赤で塗装されるようになり、年々変更が施されている。

余談だが、2020年のトスカーナグランプリでは、フェラーリF1参戦1000レースを記念して、1950年のカラーリングをオマージュした、つやありの海老茶色で出走した。

【第3位】メタリックレッド(2007モナコGP-2008)

投票数16票(128票中)

F1ファンによる人気のフェラーリF1のカラーリングさ第3位は、メタリックレッド塗装時代だった。

2007年のモナコグランプリから登場したメタリックレッド塗装は、2008年シーズンを最後に従来のソリッド塗装に戻されている。

この塗装が2年弱という短い期間しかされなかった背景には、当時のゼネラルマネージャーであるジャン・トッド(現FIA会長)が、

「以前からメタリックカラーを採用しているマクラーレンに倣っているようで好きではない」

と発言しており、フェラーリ内部でも賛否があったからだろう。

実際私も、このメタリックレッドは伝統のカラーリングが途絶えたようで、まったくもって好きにはなれなかった。

【第2位】蛍光レッド(1997-2007スペインGP・2009-2018)

2018年日本GPデモランにて

投票数45票(128票中)

フェラーリの人気カラーリング第2位は、蛍光レッドだった。

フェラーリは1984年からマールボロのロゴをマシンに入れると、次第にフィリップモリス(マールボロブランド所有の会社)のサポートが拡大され、1997年にチーム初のメインスポンサーに就任。

するとフェラーリのカラーリングは、マールボロブランドを連想させる蛍光レッドに変更された。

採用初期は、伝統の深紅が途絶えてしまったことに多くのファンが落胆した。

しかし、2000年からのフェラーリ最大の黄金期を連想させるカラーリングとして、現在ではかなり人気があるようだ。

【第1位】深紅(-1996)

2017年富士ワンダーランドフェスにて

投票数55票(128票中)

日本のF1ファンが選ぶ、もっとも好きなフェラーリのカラーリングは、1996年まで長くフェラーリの定番カラーとして使われた深紅の時代だった。

深紅のフェラーリの時代といえば、、大半は創始者のエンツォ・フェラーリが指揮を取ってた(1950-1988)。

その頃のフェラーリ、そしてエンツォは、あまりメディアを通しての発言はせず、その血液みたいなカラーリングとともに少し謎めいたチームといった印象で、それがフェラーリの魅力でもあった。

そして往年のF1ファンは、この色に、ニキ・ラウダやジル・ヴィルヌーヴ、ジャン・アレジが活躍していたあの時代を連想させる。

やはりこの深紅のフェラーリは、深い歴史から醸し出す一種独特の存在感がある、魅惑のカラーリングなのだ。

最後に

フェラーリのコーポレートカラーはイエローだが、ワークスマシンのカラーリングは赤色だ。

そもそも、なぜコーポレートカラーと違う赤なのか。

じつは、F1は1960年代まで、イングランドはブリディッシュグリーン、アイルランドはアイリッシュグリーン、フランスはブルー、ドイツがシルバーというように、(モータースポーツの)ナショナルカラーでの参戦が義務付けられていた。

そしてフェラーリのイタリアはレッド。

そう、F1黎明期から参戦するフェラーリは、いまだにナショナルカラーでの参戦を継続する唯一のチームだったのだ。

その中で、もともとアルファロメオのモータースポーツ部門の監督だったエンツォ・フェラーリ(フェラーリの創始者)は、自身のチームのマシンにアルファロメオの海老茶色と似た赤色をペイントして参戦したが、時代とともに紅色の混じった濃い赤色へと変化して深紅になった。

その後フィリップモリスの意向により、蛍光レッドやメタリックレッドへと変わるわけだが、フェラーリ独自の色としては深紅なのだ。

今回の結果、そのフェラーリ独自のカラーリングである深紅が、日本人F1ファンにとってももっとも好きなカラーリングとして愛されていることを嬉しく思った。

一方、蛍光レッドが意外にも深紅に肉薄したのが興味深い。

深紅の時代は1996年までと古く、世代の変化もあるのかもしれないが、フェラーリ史上最大の黄金期のカラーリングとして、多くのF1ファンの心に刻まれているからなのかもしれない。

やはり、F1マシンは速くないとカッコよく見えない。

今は不人気のつや消しレッドフェラーリだが、それは近年のチーム成績の低迷が起因しているのは明白なので、今後多くの栄冠を手にすればもっと人気が出るのであろう。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。