フェラーリ・F1-2000
- 出走時期・・・2000年
- デザイナー・・・ロス・ブラウン、ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo049
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
こちらが2000年のフェラーリF1-2000です。
さあ、この年からフェラーリ史上最大の黄金期を迎える最初の1台ですね。
フェラーリは前年F399の開発を途中で中止し、かなり早い段階でF399の正常進化型であるF1-2000の開発に着手します。
まあ違いはかなり少ないように見えますが、コクピットのすぐ前方、ノーズの付け根部分がかなり持ち上がっているのがミニカーからも確認でき、ノーズ先端も最大限まで持ち上げられています。
あとF399のサイドポッドは怒り肩のように外側に向けて高くなっていましたが、F1-2000では逆になで肩になったようですが、ミニカーでは・・・なんとなくわかるかな?
そしてこれ以降フェラーリのマシンのフロントウイングは、ホワイトで塗装されることになりました。
成績はマクラーレンに競り勝ち、ドライバーズとコンストラクターズのWタイトルを獲得。ドライバーズチャンピオンは1979年の312T4以来のことでした。
こちらは2000年のシーズンオフに購入したマテルの製品に、自分でマールボロデカールを添付したものです。
フェラーリ・F2001
- 出走時期・・・2001年
- デザイナー・・・ロス・ブラウン、ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo050
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
フェラーリの2001年モデルがフェラーリF2001です。
このマシンの最大の特徴は垂れ下がったノーズ形状。モノコックの前端まではF1-2000と同様に高い位置まで持ち上がっており、それに装着されるノーズコーンが一気に下降する独特のデザインでした。
またミニカーの写真ではわかりにくいのですが、フロントウイングの中央部分が下方向に湾曲し、F1-2000までの後方に傾斜角が付いた矢印型ではなくなっています。
このマシンで前年よりもさらに強くなったフェラーリは、独走で2年連続のWタイトルを決めました。
こちらは当時購入したマテル製の通常モデルにマールボロデカールを貼ったものです。
こちらのデアゴスティーニF1マシンコレクションの商品は2001年イタリアグランプリ仕様です。
グランプリ直前に9.11事件が発生し、フェラーリはすべてのスポンサーロゴを取り外し、ノーズコーンを喪章を意味するブラックに塗装してレースに挑みました。
フェラーリ・F2001B
- 出走時期・・・2001年-2002年
- デザイナー・・・ロス・ブラウン、ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo050D
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
フェラーリは2001年の最終戦(ミハエル・シューマッハ車のみ)から2002年の第3戦(ルーベンス・バリチェロ車のみ)までの短い間F2001Bを使用しましたが、こちらのモデルは所有しておりません。
フェラーリ・F2002
- 出走時期・・・2002年
- デザイナー・・・ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo051
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
2002年のマシンがフェラーリF2002です。
第3戦から最終戦まで使われたF2002ですが、全15戦中なんと14勝をあげていて、おそらくフェラーリの歴史上もっとも勝率の高いマシンだと思います。とにかく強かった。
前年F2001で急激にスラントしたノーズを採用したフェラーリでしたが、このマシンは緩やかに垂れ下がるノーズに変更。なおかつミニカーで見るとノーズ下側がかなり抉られていて、細くなったように感じます。
あと写真では分かりづらいのですが、サイドポッド後方上面にはチムニーダクト(煙突などと呼ばれていましたね)を装着し空力改善に貢献しています。
あと目新しいところだと、この年からボーダフォンが大口スポンサーになり、あの特徴的なロゴがマシンの各所に貼られました。
じつは私、ボーダフォンがJフォンを買収した際、すぐに乗り換えました。懐かしい。
こちらは当時購入したマテルのモデルにマールボロデカールを貼り付けたもの。
ただ、あまりのノーズ付け根のアンテナの数に、ノーズのマールボロマークは断念しました。
スペイングランプリ以降の仕様ならばアンテナが少なくなっているのに!
こちらは近年発売したデアゴスティーニF1マシンコレクションシリーズです。
そしてこちらは・・・うーん、どこのブランドでしょう??
フェラーリ・F2002B
- 出走時期・・・2003年
- デザイナー・・・ロス・ブラウン、ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo052
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
後述するフェラーリの2003年マシンF2003-GAの開発が遅れたため、この年もフェラーリは前年型マシンの改良版であるF2002Bでシーズン序盤4戦に参戦しています。
しかし残念ながらこのモデルは所有していません。
まあエンジンやウイング形状の変更のみなので、特に購入する予定はないです。
フェラーリ・F2003-GA
- 出走時期・・・2003年
- デザイナー・・・ロス・ブラウン、ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo052
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
フェラーリの2003年モデルがフェラーリF2003-GAです。
今宮純さんが『マルサンジーエー』と日本特有の和英ごちゃ混ぜで読んでいたマシンですね(そういえばロクヨンイチスラッシュツーも和英ごちゃ混ぜです)。
GAの意味は親会社だったフィアットのジャンニ・アニエリが同年の1月に亡くなったため、彼のイニシャルにちなみ命名しています。
前年型のF2002と比べて一番違うのがサイドポッドで、前端から下段が深く抉られ全体的にかなり丸みを帯び、また上面には排熱用のルーバーが刻まれていますね。
ちなみにこのルーバーは2022年マシンで復活を遂げています。
そんな全体的にかなりエアログリップに振ったF2003-GAでしたが、ハンドリングがかなりピーキーでレースでは苦戦を強いられます。
しかし最後には僅差でライバルに競り勝ち、4年連続でWタイトルを獲得しました。
こちらは2003年のシーズンオフに購入したマテル製モデルにマールボロデカールを装着したものです。
フェラーリF2003-GAについての詳しい記事を書いていますので、よかったらどうぞ。
フェラーリ・F2004
- 出走時期・・・2004年
- デザイナー・・・ロス・ブラウン、ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo053
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
2004年のモデルがフェラーリF2004です。
フェラーリは前年に苦戦を強いられますがF2004ではまた独走体制を築き、圧倒的な強さでなんとドライバーズチャンピオンシップ5連覇とコンストラクターズチャンピオンシップ6連覇を達成します。
いやー、この年も強かったですよね。
同様に好調だったBARホンダの佐藤琢磨選手が、このマシンのせいで表彰台1回のみだったのが非常に不満ですが・・・。
前年のF2003-GAくらいの戦闘力ならばもっと表彰台に上がれたのに・・・悔しい!
マシンの形状は前年型のF2003-GAの発展型ということで大きな変更は無いようですが、インダクションポッドの後ろにミッドウイングが装着されていますね。
バージボードは下端がギザギザにカットされていて、まるで近年のF1マシンのようです。
こちらはこの年のシーズンオフに購入したマテル製のもので、こちらもマールボロデカールを貼りました。
そしてこちらは近年発売したデアゴスティーニF1マシンコレクションの製品です。
フェラーリF2004については下記の記事で詳しく書いていますので、よかったらどうぞ。
フェラーリ・F2004M
- 出走時期・・・2005年
- デザイナー・・・ロス・ブラウン、ロリー・バーン
- エンジン・・・Tipo053
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
この頃の他のフェラーリマシンと同様に2005年の序盤(この年は1-2戦)は前年の改良型フェラーリF2004Mで参戦します。
ちなみにF2004MのMは改良されたという意味のModificatoから。
改良点はその後のF2005で装着されるフロントの子持ちウイング装着が一番目を引くところですね。
しかし残念ながらF2004Mのミニカーは持っていません。
フェラーリ・F2005
- 出走時期・・・2005年
- デザイナー・・・アルド・コスタ
- エンジン・・・Tipo055
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロ
2005年のマシンがフェラーリF2005です。
この年からデザイナーがアルド・コスタに変更し、黄金期を支えたロリー・バーンはアドバイザーになります。
コスタの第1号マシンはフロントの子持ちウイングが最大の特徴ですね。
まあフェラーリらしからぬ非常にセンスのないウイングですが、ちょっと可愛らしくて個人的には好きです。ミニカーでもしっかり再現されていますね。
そしてコークボトル(サイドポッド下の抉れ)もさらに絞り込まれ、その上にはたくさんの清流フィンなどの空力デバイスが装着されています。そう、この頃から徐々に細かい空力パーツがマシンの随所に装着されはじめたんですよね。
そのF2005の成績はというと・・・惨敗でした。
2000年から王者に君臨していたフェラーリですが、この年はミシュラン勢がすべてレースを放棄したアメリカグランプリでの1勝にとどまり、ついにチャンピオンから陥落してしまいました。
こちらは当時購入したマテル製のモデルにマールボロデカールを装着したのもです。
ここまで多くのモデルにデカールを貼っていましたが、目の衰えと手の震え(病気じゃないと思うけど)でこれ以降は断念します。
フェラーリF2005については下記の記事で詳しく書いていますので、よかったらどうぞ。
フェラーリ・248F1
- 出走時期・・・2006年
- デザイナー・・・アルド・コスタ
- エンジン・・・Tipo056
- ドライバー・・・ミハエル・シューマッハ、フェリペ・マッサ
2006年のフェラーリマシン、フェラーリ248F1です。
マシン名がF+西暦だった2000年代のフェラーリですが、1950年代から1960年代みたいな名称に変化しましたね。
この名前の由来は2.4L V8 F1から。そうこの年からF1はV型8気筒に変更され、マシンの音がかなり変化しました。
個人的にはV10の甲高い音色が大好きだったので、この年の日本グランプリでV8のサウンドを聴いた時は大ショックでした。
さて、マシンの形状ですが、F2005に装着されたフロントの子持ちウイングを廃止し、この年は一般的なセンター部分がビヨーンと垂れ下がる形状に変更されていますね。
またメインプレーンの上にはブリッジウイングと呼ばれるウイングプレートが追加されています。
そしてサイドポッド上部はF2005からさらに空力デバイスが多くなっています。いいですねえ。
成績はというと、前年の不調から脱することに成功し、ルノーとチャンピオン争いをしましたが検討虚しく敗戦。
エースのミハエル・シューマッハはこの年を最後にF1を引退しました(2010年にメルセデスから復帰)。
こちらは当時購入したマテル製のモデルです。
フェラーリ・F2007
- 出走時期・・・2007年
- デザイナー・・・アルド・コスタ
- エンジン・・・Tipo056
- ドライバー・・・フェリペ・マッサ、キミ・ライコネン
フェラーリの2007年マシンがフェラーリF2007です。この年から名称がF+西暦に戻りましたね。
目を引くのがF2007のカラーリング・・・そう、メタリックレッドです。
このフェラーリらしからぬ酷いカラーリングは第5戦のモナコグランプリから採用。
前後ウイングまでメタリックレッドに・・・本当に酷すぎる色ですね(個人の感想です)。
フェラーリは長年エースとして君臨したミハエル・シューマッハが引退し、ともに黄金期を支えたロス・ブラウンもチームを去り、この年は大きな転換期を迎えました。
アルド・コスタが手がけたこのF2007の特徴はゼロキールコンセプトの採用です。
ゼロキールとはフロントのロワアームをモノコック下から生えた突起(キール)に取り付けるのではなく、マシンのサイドに直接取り付けるというもの。
マクラーレンが発案した技術でフェラーリはそれまで保守的なシングルキールでしたが、空力面で効果が大きいためこのF2007で採用することになります。
その効果もあってか、シューマッハに変わり移籍してきたキミ・ライコネンが移籍初年度でドライバーズタイトルを獲得し、コンストラクターと合わせてフェラーリはWタイトルを奪還しました。
こちらは当時のシーズンオフに購入したマテルのモデルです。
開幕戦仕様ということであの酷いメタリックレッドではなく、従来の蛍光レッドになっています。
こちらはデアゴスティーニF1マシンコレクションのモデル。
最近のミニカーとしては珍しくバーコードマークが入っていますね。
この年からF1はタバコ広告が規制されましたがフェラーリは依然フィリップモリスがタイトルスポンサー(現在もそうです)で、バーコードマークを入れて対応しましたが他のチームからは大ブーイングでした。
フェラーリ・F2008
- 出走時期・・・2008年
- デザイナー・・・アルド・コスタ
- エンジン・・・Tipo056
- ドライバー・・・キミ・ライコネン、フェリペ・マッサ
2008年のマシンも西暦から取られてフェラーリF2008という名称です。
そしてメタリックレッド塗装はこの年も健在・・・酷いなあ。
この年は細かい空力デバイスがてんこ盛りで、まずフロントのブリッジウイングはさらに高い位置になり、バージボードも複雑化。さらにサイドポッドは無数の清流フィンで大渋滞!
これは行き過ぎだと思ったFIAはついに翌年から規制を入れることになり、この年が見納めです。
よく10cmほどのミニカーで再現していますね。
成績はというと、2年連続のコンストラクターズタイトルは獲得しましたが、ドライバーズチャンピオンシップでは惜しくも2-3位でした。
こちらはマテルの当時のモデル。
マテルも年を重ねて徐々に精度が上がってきました。
フェラーリF2008について、詳しくは下記の記事で書いていますのでよかったらどうぞ。
フェラーリ・F60
- 出走時期・・・2009年
- デザイナー・・・アルド・コスタ
- エンジン・・・Tipo056
- ドライバー・・・フェリペ・マッサ、キミ・ライコネン、ルカ・バドエル、ジャンカルロ・フィジケラ
お次は2009年のフェラーリのF1参戦60周年から命名されたフェラーリF60です。
酷いメタリックレッドのカラーリングから蛍光レッドに戻りましたが、それにも増して目を引くのがマシンのプロポーションで、この年からレギュレーションによってガラッとスタイルが変わりました。
違いは多数ありますが少しだけ挙げてみても、チリトリ型と呼ばれた幅広のフロントウイングに廃されたブリッジウイング、そして細く高くなったリヤウイングに細かな空力デバイスが規制されツルッとなったサイドポッドなど・・・。
空力デバイスが規制されたので、リヤビューミラー(バックミラーね)はなんとアンダーフロアから生えていて、複雑な形状のステーは空力的な効果を狙っていました。
平べったかったF1マシンはリヤウイングにより高くなり、異様にカッコ悪いフロントウイングが残念さを倍増させました。
この酷いマシンの影響で私はこの年を最後にF1観戦をやめてしまいました(2018年に復活)。
成績はというと、突如参戦したブラウンGPの圧勝でしたが、そのブラウンだけでなくレッドブルやマクラーレンにも負けてシリーズ順位は4位に・・・。
フェラーリって大きなレギュレーション変更の初年度はむっちゃ弱いんですよね。
上の写真のミニカーはフェリペ・マッサの代打で出場したジャンカルロ・フィジケラ仕様なので、 Bスペックの最終バージョンですね。
こちらは当時購入したマテルの通常版で、おそらく序盤戦の仕様だと思います。
次のページでは2010年代と2020年代のフェラーリF1ミニカーを紹介します!