1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はフェラーリが2008年のF1に参戦するために開発した、フェラーリF2008を取り上げていきたいと思います。
ザックリ見出し
マシンデータと戦績
まずはフェラーリF2008の主要諸元をチェック。
年式 | 2008年 |
カテゴリー | F1 |
チーム | フェラーリ |
マシン名 | F2008 |
デザイナー | アルド・コスタ |
エンジン | フェラーリ Tipo056 |
つづいてフェラーリF2008の戦績を見てみる。
コンストラクター | ライコネン | マッサ | |
---|---|---|---|
シーズン順位 | 1位 | 3位 | 2位 |
シーズンポイント | 172P | 75P | 97P |
優勝 | 8回 | 2回 | 6回 |
ポールポジション | 8回 | 2回 | 6回 |
ファステストラップ | 13回 | 10回 | 3回 |
超激レア!?メタリックレッドのフェラーリF1マシン
今回取り上げるフェラーリF2008は、メタリックレッドで塗装されている珍しいフェラーリF1マシンなのだ。
2006年までのフェラーリF1マシンはすべてソリッドの赤で塗装されていた。
しかし2007年モナコグランプリからフェラーリF2007がメタリックレッドに塗装される。
そして迎えた翌2008年。
このフェラーリF2008では若干明るさを増したが、同じくメタリックレッドで塗装されていた。
2009年のフェラーリF60ではふたたびソリッドの赤に戻るのだが、チーム代表のジャン・トッドは後年、メタリックカラーはマクラーレンに倣っているようで好きではなかったと語っている。
ちなみにフェラーリF2008といえば、フェリペ・マッサがワールドチャンピオンに限りなく近づいたマシンとして有名であるが、今回はキミ・ライコネンのマシンということで割愛。
詳しくはライバルマクラーレンMP4-23の項で詳しく説明しているので、そちらを参照されたい。
フェラーリF2008のミニカーを実車のように撮る!
それでは1/43のフェラーリF2008を撮影していこうと思う。
もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』。
![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/f1cd1faaf82c9abaf1ee5321957a4e38.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
前年ワールドチャンピオンになったキミ・ライコネンが、唯一カーナンバー1を付けて戦ったマシン。
![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/a42e7d660bfc2e75cfff085f949c6d49.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
フロントウイングからリヤウイングの裏側まで、すべてメタリックレッドの塗装が施されたフェラーリF2008。
![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/c8a0d9578543b87e0ea0d2c1f50db7b7.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
フロントノーズは前年のトヨタTF107をオマージュしたような形状。
そしてフロントウイング上面にはブリッジウイングが装着される。
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2000年代のF1マシンは空力的に有利になるよう年々ロングホイールベース化が進んでいたが、2007年からは低速サーキットに対応するために一転ショートホイールに舵を取り、フェラーリもこのF2008からホイールベースを短縮している。
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![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/1958047c76ed4cce8580a9c90ddf434c.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
スターティンググリッドに移動。
奥に見えるのはライバルルイス・ハミルトンのマクラーレンのMP4-23。
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![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/7c9b06b41b6f89e377ba666ca378bcd6.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
フェラーリF2008をはじめとする当時のF1マシンは、幅の狭いフロントウイングに低いリヤウイングが特徴だった。
しかし翌2009年よりレギュレーションが変更され、チリトリ型と比喩された幅の広いフロントウイングに、幅が狭く背の高いリヤウイングになり、大きくマシンの形状が変化して、見るも無様な形状に・・・。
![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/eb537ccfaf195e5d843b61c67f179485.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
なかなか画像では表現できないが、この写真でわかるだろうか?
じつはフェラーリF2008、冒頭でも書いたとおり、メタリックレッドで塗装されている珍しいフェラーリF1マシンなのだ。
2007年からミハエル・シューマッハが引退し、当時の黄金期との差別化を図ったのかは定かではないが、ジャン・トッドと同じく私的にもあまり好きにはなれなかった。
やっぱりフェラーリといえば真紅でしょ!?
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F1は2006年を最後にタバコ広告を規制したが、フェラーリはマールボロブランドで有名なフィリップモリス社との契約を延長させ、エンジンカバーやリヤウイングに大きくバーコードが描かれていて、マールボロを連想させていた。
しかしミニカーではそのバーコードすらも、タバコ規制の一環として再現されていなく、のっぺりとした寂しいデザインに・・・。
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![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/9285614ceb69c5108667d65b5968a6f5.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
無数のエアロパーツが装着され複雑な形状のサイドポッド周辺。
当時のF1マシンはまさにエアロの化け物といったところか。
![](https://i0.wp.com/motorsport-photography.net/wp-content/uploads/2020/10/9363c1b10eea183cb32484214e304b3b.jpg?resize=700%2C467&ssl=1)
しかし激化するエアロパーツ戦争を受けて、翌2009年シーズンからレギュレーションで規制されることとなる。
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以上、1/43のフェラーリF2008を実車のように撮影してみた。
今回登場したミニカー
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今回撮影に登場したミニカーを紹介する。
【マテル製】フェラーリF2008
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2008年ごろ発売したアメリカマテル製の通常ラインナップ。
【ixo製】マクラーレンMP4-23
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デアゴスティーニのF1マシンコレクション35号で、製造はイタリアのixoが行なっている。
【ixo製】トロロッソSTR3
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デアゴスティーニのF1マシンコレクション33号で、製造はイタリアのixoが行なっている。
最後に
このフェラーリF2008は、シェイクダウンから他のマシンを凌駕する速さを見せていた。
シーズンでもポールポジションが8回で、ファステストラップに至っては13回と、速さに関しては全マシンで随一であったが、シーズン中は終始マシントラブルに悩まされた。
取りこぼしの多かったシーズンだったが、それでもマッサがドライバーズ選手権で1ポイント差まで迫り、コンストラクターズタイトルは獲得することができた。
しかしこのシーズンを最後にフェラーリは低迷を続けることになり、これ以降(2020年現在)ドライバーズならびにコンストラクターズタイトルの獲得には至っていない。
以上、今回は1/43のフェラーリF2008を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみた。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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