SUZUKA Sound of ENGINE 2018観戦記vol.1のつづきです。
ピットウォークでヒストリックF1マシンの中身を知る
今回のイベントは非常に盛りだくさんで昼食時間もままならなく、2コーナー激感エリアで2016年以来の撮影を終えた後、グランプリスクエアで軽く食事を摂り早々にピットウォークへ向かう。
途中片山右京氏のトークショーが開催されていてかなり気になったが、今回は時間が無い、ピットトンネルからピットウォークの長い列に並びほどなくしてピットへ入場した。
SUZUKA Sound of ENGINE 2018は土曜・日曜の2日間開催で、日曜日はピットウォークに加えマシンが居並ぶグリッドまで解放されるが、私が行ったのは土曜日で狭いピットガレージに観客が押し寄せる。
ピットウォークに参加するとまず驚いたことは、ピットウォーク中の私たち観客の足元にマシンのカウルが雑然と置かれている。
歴史的F1マシンのボディを踏みつけてしまったら・・・ 考えただけでぞっとする。
そのような恐ろしい状況の中、各ピットを見て回る。
プジョー 905 (1993)
このプジョーのCカーは、1993年のル・マン24時間で表彰台を独占したマシン。
別体整形せれたフロントウィングが印象的だった。
日産 R91CP (1992)
こちらは1992年のデイトナ24時間で日本人&日本車で優勝を遂げたマシン。
フェラーリ F2005 (2005) & F10 (2010)
こちらはランデブー走行で最高のエンジン音を奏でて会場を沸かせた2台のフェラーリ。
ピットガレージはパーテーションで装飾され、F1のピットまで再現してくれていた。
アルファロメオ 179C (1981)
バカデカいV12エンジンを搭載したずんぐり体型のアルファロメオは、コクピットが相当前に位置していたのが印象に残った。
ロータス 101 (1989)
今回はマシントラブルにより走行できなかった1989年のロータス101もガレージに展示。
極細の移動用タイヤはみっともなかったので、Lightroomで編集。
ロータス 72C (1970)
AGS JH23 (1988)
クーパー T86 (1967)
フィッティパルディ F5A (1978)
マクラーレン M23 (1978)
ヘスケス 308E (1977)
ブラバム BT49 (1980)
各ピットを見ていると時代を一瞬見失う・・・。
世界を転戦するMasters Historic Formula1マシンは、数台を一つのピットで整備しているのが印象的だった。
モノコックの変貌 アルミからカーボンへ
ご覧のようにピットウォークの見所は、レジェンドF1マシンのカウルを剥がしている姿を拝見でき、そこからその時代背景が見えてくる。
Legend Historic Formula1は、主に70年代から80年代のマシンで行われるが、この頃のF1は技術の進歩とともに大きく変革した時代だったが、その中でピットウォークではカウルが外されていてモノコックが露わになっているので、そのモノコックの変貌について注目してみたいと思う。
ロータス 76 (1974)
まずは1974年のロータス76の写真を見てみる。
70年代前半のF1モノコックは、アルミの板を折り曲げて作られた非常に簡素なものだったことがこの写真からうかがえる。
これで事故でもしようものなら・・・ 想像しただけでも恐ろしい。
ロータス 79/2 (1978)
そしてこちらは4年経った1978年のロータス79/2。
ノーズ部分がアルミで覆われ、少しは頑丈になった印象だが素材はアルミ、事故とともにグッちゃりいきそうな感がする。
ウィリアムズ FW07B (1980)
こちらが、ロータス79/2からさらに2年経った1980年のウィリアムズFW07B。
あまり変わっていないような見た目だが、実際のところはどうなんだろう。
そして翌年の1981年、ジョン・バーナード設計によりマクラーレンMP4/1がF1で初めてカーボンモノコックを採用すると、1982年よりライバルチームもカーボンを採用しはじめる。
ロータス 91 (1982)
その1982年のロータス91がこちら。
軽量で高強度のカーボンファイバーモノコックは、その後現在に至るまでF1素材を支配することになる。
今回はここまで、次回は激感エリア最終コーナーとヘアピンからの観戦の様子を書いていきたいと思います。
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