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【タイヤ比較】F1からF4 WECにスーパーGTなど全35シリーズのタイヤ徹底比較!

世界の主要モータースポーツシリーズは、どこのタイヤブランドが供給しているの?

F1はピレリが供給していることは有名ですが、その他のレースシリーズはどんなタイヤを履いているのかあまり知られていません。

またシリーズによってワンメイクだったりマルチメイクでタイヤ戦争があったりと様々なんですよね。

そこで今回は、スーパーライセンスポイントが獲得できる世界の主要モータースポーツシリーズの供給タイヤブランドを、フォーミュラ・スポーツプロトタイプ・ツーリングカー/GTカーに分けて見ていきたいと思います。

それではいってみましょう!

【フォーミュラシリーズ】供給タイヤブランド一覧

まずはスーパーライセンスポイントを獲得できる、主要フォーミュラシリーズの各タイヤ供給ブランドから見ていきましょう。

※スーパーライセンスポイントの多い順(F1除く)

カテゴリータイヤブランドワンメイク
F1ピレリ
FIA F2ピレリ
インディカーファイアストン
FIA F3ピレリ
FIA フォーミュラEミシュラン
フォーミュラリージョナル
ヨーロッパ
ピレリ
スーパーフォーミュラヨコハマ
フォーミュラリージョナル
アジア
Giti
フォーミュラリージョナル
アメリカ
ピレリ
フォーミュラリージョナル
ジャパン
ダンロップ
インディライツクーパー
Wシリーズハンコック
フォーミュラルノー
ユーロカップ
ミシュラン
ユーロフォーミュラ
オープン
ミシュラン
スーパーフォーミュラライツヨコハマ
FIA F4
(日本)
ダンロップ
イタリアF4ピレリ
イギリスF4ハンコック
ADAC F4
(ドイツ)
ピレリ
中国F4クムホ
トヨタレーシングシリーズハンコック

上記の表はスーパーライセンスポイントの多い順(F1を除く)に並べてありますが、F1をはじめ上位シリーズに多くピレリが供給していることがわかります。

多くのフォーミュラシリーズは13インチタイヤを採用していますが、FIA F2シリーズでは2020年シーズンから、F1は2021年シーズンから18インチタイヤを採用し、供給するピレリは新たなフォーミュラタイヤを製作します。

インディカーに供給するファイアストンブリヂストン傘下のブランドですが、かつてF1でミシュランと激しいタイヤ戦争を繰り広げたブリヂストンが現在はどのフォーミュラシリーズにも供給していないのは少し寂しいですね。

そのブリヂストンとライバル関係にあったミシュランは、フォーミュラEとユーロフォーミュラオープンにタイヤを供給し、フォーミュラEでは18インチタイヤを提供します。

日本のフォーミュラシリーズに目を向けると、スーパーフォーミュラと2020年から全日本F3を継承するスーパーフォーミュラライツはヨコハマが供給し、日本FIA-F4はダンロップが給します。

日本で馴染みのないGitiクーパーはどこの国のメーカーかというと、Gitiはシンガポールに拠点を置くメーカーで、クーパーグッドイヤーに次ぐアメリカ第2のタイヤメーカーです。

特筆すべきはハンコックで、下位カテゴリーが中心ではありますが3シリーズにタイヤを供給しており、今後上位シリーズへの進出が予想されます。

【スポーツプロトタイプシリーズ】供給タイヤブランド一覧

グッドイヤーがメインスポンサーのWEC LMP2マシン

つぎは、主要スポーツプロタイプカーシリーズのタイヤ供給ブランドの一覧を見てみましょう。

※スーパーライセンスポイントの多い順

カテゴリータイヤブランドワンメイク
FIA WEC
(LMP1)
ミシュラン
FIA WEC
(LMP2)
ミシュラン
グッドイヤー
IMSA
プロトタイプ
ミシュラン
インターナショナル
スポーツカー
ミシュラン

スポーツプロトタイプカーのシリーズでは、ミシュランが多く採用されています。

FIA WEC LMP1クラスでは、開始初年度の2012年のみダンロップを採用するチームがありましたが、2013年以降はすべてミシュランが独占供給しています。

FIA WEC LMP2クラスでは2018-2019年シーズンまでミシュランに加えダンロップも供給していましたが、2019-2020年シーズンからダンロップに代わりグッドイヤーブランドが供給を開始し、ミシュラングッドイヤーの世界でも珍しいマルチメイクとなっています。

IMSAは2019年からミシュランのワンメイク供給となっています。

【ツーリングカー・GTカーシリーズ】供給タイヤブランド一覧

最後はツーリングカー・GTカーシリーズのタイヤ供給ブランド一覧です。

※スーパーライセンスポイントの多い順

カテゴリータイヤブランドワンメイク
スーパーGTブリヂストン
ヨコハマ
ミシュラン
ダンロップ
DTMハンコック
FIA WTCRグッドイヤー
FIA WEC
(LMGTEプロ)
ミシュラン
IMSA
GT-LM
ミシュラン
NASCARナショナルグッドイヤー

次はツーリングカー・GTカーシリーズのタイヤ供給を見てみましょう。

日本で一番の人気シリーズであるスーパーGTは、ブリヂストンヨコハマミシュランダンロップの4ブランドが供給する、世界でも類を見ないほどのタイヤ戦争が行われているシリーズです。

スーパーGT×DTM特別交流戦でハンコックタイヤの使い方が注目を集めたのが記憶に残るDTMですが、2023年までハンコックタイヤが供給します。

FIA WTCR・FIA WEC LMGTE・IMSA GT-LMはミシュランを採用、TCRの世界選手権と北米でオーバルを中心に開催されるNASCARはグッドイヤーのワンメイクです。

まとめ

下の表はスーパーライセンスポイントが与えられるシリーズに供給するタイヤブランドの参戦数ラインキングです。

順位タイヤブランド供給シリーズ参戦数
1ミシュランフォーミュラE
フォーミュラルノーユーロカップ
ユーロフォーミュラオープン

FIA WEC(LMP1)
FIA WEC(LMP2)
IMSAプロトタイプ
インターナショナルスポーツカー

スーパーGT
FIA WEC(LMGTE)
IMSA GT-LM
9
2ピレリF1
FIA F2
FIAF3
Fリージョナルヨーロッパ
Fリージョナルアメリカ
イタリアF4
ADAC F4
7
3ハンコックWシリーズ
イギリスF4
トヨタレーシングシリーズ

DTM
4
4ヨコハマスーパーフォーミュラ
スーパーフォーミュラライツ

スーパーGT
3
4ダンロップFリージョナルジャパン
FIA-F4(日本)

スーパーGT
3
4グッドイヤーFIA WEC(LMP2)
NASCARナショナル
FIA WTCR
3
7ファイアストンインディカー1
7GitiFリージョナルアジア1
7クーパーインディライツ 1
7クムホ中国F41
7ブリヂストンスーパーGT1

※供給シリーズの色 フォーミュラシリーズ=・スポーツプロトタイプカーシリーズ=・ツーリングカー/GTシリーズ=

ピレリはF1をはじめ多くのハイカテゴリーシリーズにタイヤを供給しており、現在世界で最もモータースポーツにチカラを入れているメーカーのひとつですね。

その供給カテゴリー数でピレリを上回るのはミシュランで、特にスポーツプロタイプカーはほぼ独占状態になっています。

市販タイヤではミシュランと占拠率を争っている世界三大タイヤメーカーのひとつであるブリヂストンは、主要カテゴリーにはスーパーGTのみの供給で、かつてF1で最強を誇ったタイヤメーカーですが、現在はモータースポーツにチカラを入れていないことがわかります。

最後にタイヤブランドのワンメイクについて。

現在F1をはじめとした主要フォーミュラシリーズのすべてが、タイヤブランドのワンメイクになっています。

前述しましたが、グッドイヤーブリヂストンブリヂストンミシュランなど激戦のタイヤ戦争を観てきた私にとって、このフォーミュラシリーズのワンメイク化は残念でなりません。

そんな中、日本のスーパーGTが世界でも類を見ないほどのタイヤ戦争を繰り広げていることが、今回調べてみてあらためてよく分かりました。

路面温度や天気によるタイヤブランド別の特性の違いにより展開が大きく変化するレースは本当に面白く、それを観ることができる私たちは非常に幸せなんです。

今後もスーパーGTのタイヤ戦争が激化しレースをさらに魅力的に演出してくれることを望みます。

ガンバレダンロップ

ん?

以上、今回は世界のレースシリーズの供給タイヤブランドについて調べてみました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。