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フォースインディアVJM10 チーム史上もっとも成功したピンク色のF1マシン!【ミニカー#111】

うわっ!ピンク!?

2017年、フォースインディアが参戦10年目の節目に登場させたマシン、フォースインディアVJM10のカラーリングは、F1では過去に見たことのないピンクのカラーリングを纏っていたのだ。

見慣れないこのカラーリングを初めてみた私の感想・・・「うわっダサッ!」

おそらく私だけではない、多くのモータースポーツファンは同じ感想を抱いたはずだ。

カラーリングの主はオーストリアのBWTによるもの。

この飲料水メーカーのイメージカラーで塗られたピンクのマシンは、コンスタントに入賞圏内を走行し、ダサいはずのこのマシンは次第に見慣れていった。

がっ!今回あらためてこのモデルのミニカーをまじまじと拝見すると、BWTロゴの周りにはう○こ(アラフィフにしてこの文字を綴るとは思わなかった)の模様があったとは知らなかった。

飲料水メーカーなのになぜう○こ??

いやー、あらためて酷いぜ。

のっけから汚い言葉を連発してすみません・・・。

ということで今回は、F1界でも珍しいピンクのカラーリングで登場したフォースインディアの2017年マシン、フォースインディアVJM10をミニカーとともに解説していきたいと思う。

マシンデータと戦績

はい、それではピンク色のF1マシン、フォースインディアVJM10の主要諸元をチェックしてみよう。

年式2017年
コンストラクターフォースインディア
マシン名VJM10
デザイナーアンドリュー・グリーン(テクニカルディレクター)
エンジンメルセデスM08 EQ Power+
主要諸元表

フォースインディアVJM10は、この年もアンドリュー・グリーンがデザインした。

パワーユニットは当時最強を誇っていたメルセデス製を使用し、好成績の一旦を担っていた。

つづいてフォースインディアVJM10の戦績を見てみよう。

コンストラクターペレスオコン
シーズン順位4位7位8位
シーズンポイント187P100P87P
優勝0回0回0回
表彰台0回0回0回
ポールポジション0回0回0回
ファステストラップ1回1回0回
戦績表

優勝や表彰台こそなかったものの、全20戦中モナコグランプリを除く19レースでポイントを獲得し、シーズンで187ポイントを獲得した。

その結果コンストラクターズランキングではメルセデス、フェラーリ、レッドブルの3強に次ぐ4位と、5位以下を大きく引き離し中段トップの地位を不動とした。

ドライバーズポイントではエースのセルジオ・ペレスが3桁のポイントを獲得し選手権7位に。

そして参戦2年目の新鋭エステバン・オコンも87ポイントを奪取し、ペレスに次ぐランキング8位に入っている。

フォースインディアVJM10のミニカーを実車のように撮る!

それではフォースインディアVJM10を1/43のミニカーで詳しく見ていこう。

ピンク色のカラーリングが目を引くフォースインディアVJM10だが、このマシンのデザイン上の最大の特徴はノーズの形状。

2012年シーズンに多くのマシンに見られたノーズ先端の突起が、かなり長いのが特徴だ。

当時、男性器のような・・・と言われていた今わしきノーズが、このマシンで復活を遂げている。

うーん、う○こだったり男性器だったり・・・いいしたおっさんがこの卑猥な文字を書いているだけで恥ずかしい。

マシンのリヤウイングに大きく入る『KINGFISHER』は、フォースインディアのオーナーであったインド人、ビジェイ・マリヤが創業した航空会社。

ちなみにマシン名の頭に冠した『VJM』も彼の頭文字からとられている。

しかし彼は多額の負債を抱えた上に詐欺容疑で手配され、2018年にチームを売却することとなる。

エンジンカウルに装着されるシャークフィンはこの年のマシンの特徴だが、フォースインディアVJM10は特に大型になっている。

またこのモデルには装着されていないが、モナコなどの低速サーキットではこのシャークフィンにTウイングを付けていた。

チンポノーズの両端にエアインテークが装着されているのが、このVJM10の特徴。

サイドポッドとシャークフィンに、う○このような模様があったとは知らなかった。

いやー、まったくもって酷いカラーリングだ・・・。

このう○このようなデザインを見て、むかしフォーミュラニッポンに参戦していたノバエンジニアリング(F1開設でお馴染みの森脇基恭さんが要職を務めていたチーム)のマシンを思い出した。

2000年の同シリーズに参戦したノバのマシンのメインスポンサーはソフトオンデマンドだったが、このような異様なカラーリングを身に纏っていた記憶がある。

いや、要らぬことを思い出してしまった。

ごめんなさい。私はフォースインディアもノバエンジニアリングも森脇さんもBWTも、みんな大好きです・・・。

さて、ピットガレージからスターティンググリッドにVJM10を移動してみた。

前方に見えるのは同年のチャンピオンマシンであるメルセデスAMGのF1 W08。

洗練されたカラーリングがピンクのVJM10とは大きく違い、いかにも速そうなマシンだ。

コクピットサイドにはノコギリ歯状の複雑なスリットが入ったバージボードが目を引く。

当時のF1マシンの開発競争の主眼だ。

これは空気をサイドポッドの前端のエアインテークと、サイドポッド側面に分離する役割を担っていた。

前述のとおり、フォースインディアVJM10の製作指揮を取ったのがアンドリュー・グリーン。

グリーンはジョーダン、BAR、レッドブル、ヴァージンで活躍した後、2010年のシーズン途中にフォースインディアに加入し、2011年からフォースインディアのテクニカルディレクターに就任。

その後チームがレーシングポイントになり、アストンマーティンに買収された後もチームの技術部門のトップにいたが、2022年にアルピーヌに移籍したものと思われる(未確定)。

ということで撮影は以上。

今回も1/43のミニカーを実車のように撮影してみたが、実車のように見えただろうか・・・。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介する。

【ixo製】フォースインディアVJM10

フォースインディアVJM10のミニカーはディアゴスティーニのF1マシンコレクションシリーズで、2022年に発売された第129号。

製造はイタリアの老舗であるixoが行なっている。

【ixo製】メルセデスF1 W08 EQ Power+

こちらもデアゴスティーニのF1マシンコレクションシリーズで、2020年5月に発売された第88号。

興味がある方はこのマシンの特集記事を書いているので、下記リンクからどうぞ。

今回の撮影機材

今回ミニカーを撮影したカメラ機材を紹介する。

カメラキヤノンEOS R5
レンズキヤノンRF35mm F1.8 MACRO IS STM
撮影機材

今回もキヤノンのEOS R5とRF35mm F1.8 MACRO IS STMで撮影した。

リーズナブルな価格設定ながらもハーフマクロと手ぶれ補正を備えたこのレンズは、ミニカー撮影の大きなチカラとなる。

最後に

ということで今回はそれまでF1界では非常に珍しい、ピンクのマシンとして登場したフォースインディアVJM10を紹介してみた。

フォースインディアは2008年の初参戦以来徐々に成績を上げ、前年の2016年には初めてコンストラクターズランキングで4位となる。

そして翌2017年は同じくランキング4位ながらも20戦中19戦でポイントを積み上げ、前年以上のポイントを獲得し、チーム結成以来もっとも成功した年となった。

下品とも言えるカラーリングと不恰好なノーズで見た目は酷いマシンだったが、その実力は相当なものだった。

以上、今回は1/43のフォースインディアVJM10を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみた。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。