1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はジョーダンが1996年のF1に参戦するために開発した、ジョーダン196を取り上げていきたいと思います。
ザックリ見出し
マシンデータと戦績
まずはジョーダン196の主要諸元をチェック。
年式 | 1996年 |
カテゴリー | F1 |
チーム | ジョーダン |
マシン名 | 196 |
デザイナー | ゲイリー・アンダーソン |
エンジン | プジョー(A12) |
つづいてジョーダン196の戦績を見てみる。
コンストラクター | バリチェロ | ブランドル | |
---|---|---|---|
シーズン順位 | 5位 | 8位 | 11位 |
シーズンポイント | 22P | 14P | 8P |
優勝 | 0回 | 0回 | 0回 |
ポールポジション | 0回 | 0回 | 0回 |
ファステストラップ | 0回 | 0回 | 0回 |
意欲的な空力処理も結果は出ず
1996年のジョーダンは、1993年のデビュー以来すぐに頭角を現しチームのエース格となったルーベンス・バリチェロと、この年チームに加入したベテランのマーティン・ブランドルのコンビで、エンジンはプジョーと2年目のジョイントになる。
ジョーダン参戦当初から所属しているゲイリー・アンダーソンがデザインしたジョーダン196は、サイドポンツーン前端のエアインテーク開口部が相当に細く、そして片側2つあるのが非常に特徴的なマシンだった。
また、この年からレギュレーションでコクピットサイドのプロテクター装着を義務化されたが、ジョーダンはレギュレーションを巧みに解釈(後述する)して、他のマシンに比べると非常に突起を小さくした。
こんな空力的にかなり意欲的なジョーダン196だったが、前年からほぼ変わらない22ポイントで、コンストラクターズランキングは前年の6位から1つ上げて5位になったが、表彰台には上がることはできず、ウィリアムズ、フェラーリ、ベネトン、マクラーレンの4強を脅かすほどの速さはなかった。
ではそんなジョーダン196のミニカーを見ていこう。
ジョーダン196のミニカーを実車のように撮る!
それでは1/43のジョーダン196を撮影していこうと思う。
もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』。
前年のローノーズから一転、つり下げ式のハイノーズを採用したジョーダン196。
ジョーダンのハイノーズは1993年のジョーダン193以来の採用だった。
低速コースではエンジンカウルの上に小型のウイングが取り付けられていたが、当モデルは装着されていないため高速コース用とみられる。
前述のとおり、サイドポンツーン前端の開口部がかなり細く、片側2つあるのが確認できる。
また、この年からレギュレーションでコクピットサイドにプロテクター装着を義務付けたが、コクピット前方とロールバーを結んだ仮想線が基準となるため、ジョーダン196ではコクピット前に小さなフィンを取り付け、ロールバーを前後逆向きに取り付けることで、他のマシンに比べるとプロテクターの盛り上がりを抑えた。
ご覧のとおり、同年のマシンのサイドプロテクターと比べると大きさの違いは歴然だ。
1996年からベンソン&ヘッジスがメインスポンサーに就き、シーズン当初は薄いイエローのカラーリングを採用するも、第4戦で濃いめのイエローに、そして最終的にはゴールドになった。
エンジンはジョイント2年目のプジョー。
このプジョーV10エンジンは、1990年代初頭にル・マン24時間レースを制したプロトタイプカーに搭載されたモノをベースに開発したという。
ジョーダン196をスターティンググリッドに移動しポールポジションの位置に置く。
ちなみにこの年のジョーダン196の予選最高位は、第2戦ブラジルグランプリでのバリチェロで2位。
コンストラクターズで6位に入ったライバルリジェJS43とともに。
以上、1/43のジョーダン196を実車のように撮影してみた。
今回登場したミニカー
今回撮影に登場したミニカーを紹介する。
【ixo製】ジョーダン196
デアゴスティーニのF1マシンコレクション103号で、ミニカー製造はイタリアのixoが行っている。
【ixo製】リジェJS43
同じくデアゴスティーニのF1マシンコレクション97号で、ミニカー製造はイタリアのixoが行っている。
【ixo製】ベネトンB196
こちらも同じくデアゴスティーニのF1マシンコレクション93号で、イタリアixo製。
最後に
1991年のF1参戦以来、資金面で安定しなかったジョーダンだったが、ベンソン&ヘッジスのメインスポンサーが付いたのがこの1996年だった。
そして翌年にはカラーリングが鮮やかなイエローになり、年を追うごとにベンソン&ヘッジスのサポートも大きくなると、それとともに成績が上昇し、チャンピオンシップを争うまでに成長していくのであった。
年 | マシン | コンストラクターズ ランキング | 優勝 |
---|---|---|---|
1996年 | 196 | 5位 | 0勝 |
1997年 | 197 | 5位 | 0勝 |
1998年 | 198 | 4位 | 1勝 |
1999年 | 199 | 3位 | 2勝 |
今回はそんなジョーダングランプリの過渡期となったマシンを紹介してみた。
以上、今回は1/43のジョーダン196を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみた。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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