【特別編】ウィリアムズFW11【ミニカーで振り返るレーシングマシン】vol.50 レッド5マンセルとハイパワーホンダターボマシン

モータースポーツ中毒者のぴぴと申します。

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はウィリアムズが1986年のF1世界選手権に参戦するために開発したウィリアムズFW11を取り上げていきたいと思います。

私の大好きなF1マシンのひとつなので、今回は特別編として、新たにスパーク製のミニカーと雑誌GP CAR StoryのFW11特集号を購入し、いつも以上に情報盛りだくさんで紹介します。

マシンデータと戦績

まずはウィリアムズFW11の主要諸元をチェックしてみます。

年式1986年
カテゴリーF1
チームウィリアムズ
マシン名FW11
デザイナーパトリック・ヘッド(テクニカルディレクター)
フランク・ダーニー(チーフデザイナー)
エンジンホンダ

次にウィリアムズFW11の戦績を見てみましょう。

コンストラクターマンセルピケ
シーズン順位1位2位3位
シーズンポイント141P70P(72P)69P
優勝9回5回4回
ポールポジション4回2回2回
ファステストラップ11回4回7回

16戦中9勝を記録しコンストラクターズチャンピオンを獲得するも、マンセルとピケは惜しくもドライバーズチャンピオンを獲得することはできませんでした。

最強マシン&エンジンも最終戦で涙を吞む!

ウィリアムズFW11(実車)
ホンダコレクションホールにて

1986年ウィリアムズのドライバーズラインナップは、1985年から所属するナイジェル・マンセルとこの年から加入したネルソン・ピケで、エンジンはホンダで、1983年最終戦からウィリアムズにターボエンジンを供給し、実質3年目となるシーズンでした。

ウィリアムズFW10(実車)
ホンダコレクションホールにて

マシンは前年型FW10から2代目となるカーボン製モノコックを採用したFW11で、よりカーボンモノコックらしく洗練されたマシンになりました。

カーボンモノコックマシンの採用をマクラーレンよりも4年も遅くデビューしたとおり、堅実なマシン作りで知られるテクニカルディレクターのパトリック・ヘッドですが、メス型成形による曲線を基調としたボディが特徴で、他のチームのようなアッパーカウルを被せるのではなく、モノコックがそのまま気流にさらされるカタチを採用しました。

現在F1マシンはアッパーカウル無しのこのウィリアムズFW11の方式を採用しており、パトリック・ヘッドは日本人のようにカタチあるものをさらに洗練させることを得意としていたことがわかります。

前年BMWターボをドライブしたネルソン・ピケはホンダターボエンジンに対して、非常にパワフルだがいきなりパワーが上がるいわゆるドッカンターボではなく、ドライバビリティに優れていてとても素晴らしい、と語っています。

これは三十有余年経った第4期のドライバーも、ホンダパワーユニットのドライバビリティの高さを語っており、ホンダの伝統なのか興味深く感じます。

結局1986年シーズンのウィリアムズFW11は、マンセルが5勝と誰よりも勝ち星をあげ、両雄ピケも堅実な走りでポイントを重ねていきます。

しかし最終戦アデレードでマンセルのタイヤがバーストを起こしリタイヤし、ピケもタイヤに不安を抱えたためピットでタイヤ交換を行い優勝争いから転落し、ドライバーズチャンピオンの行方は大逆転でマクラーレンのプロストに転がり込む結果となりました。

ウィリアムズFW11のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のウィリアムズFW11を撮影していきます。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』です。

ウィリアムズFW11の赤いカーナンバー5はマンセルのマシン。

レッド5はマンセルの代名詞です。

ウィリアムズFW11のホイールベースは前年のFW10よりも51mm長い2845mm。

しかし現在のF1マシンに見慣れた者にとっては、相当にショートホイールベースに見えますね。

第5戦のベルギーグランプリからミラーステーの形状が曲線タイプに見直され、黒から黄色の塗装になりました。

ちなみに第10戦のドイツグランプリからは、上下幅の狭いミラーにふたたび仕様変更されます。

あら!サイドのカーナンバーの下にオースティンローバーのロゴが!

ホンダのライバル会社なのに、いいのでしょうか??

まあ、現在のレッドブルホンダのエントリー名も、アストンマーティンレッドブルだし、ホンダが寛大なのは今も昔も変わらない!?

スターティンググリッドに移動してきました。

前方に見えるのは同年を戦ったベネトンB186です。

ウィリアムズFW11のターボダクトは、この第5戦ベルギーグランプリでは側面吸気(サイドポンツーンCanonロゴの下の黒い部分)でしたが、第14戦のポルトガルグランプリのフリー走行で潜望鏡タイプを投入し、第15戦メキシコグランプリからは決勝でも使用されました。

ちなみに冒頭のホンダコレクションホールで撮影した実車は後半戦仕様のため、潜望鏡吸気を採用しています。

エンジンカウル後方にはキグナスのマーク。

F1では珍しいキグナス製のオイルを使っていたのです。

この年からCanonのサポートが拡大され、リヤウイングにも大きくCanonのロゴが描かれました。

F1史上もっともパワーが出ていた時代を物語る、今では考えられないほど大きなリヤウイングを装着。

もちろん最強ホンダエンジンのパワーもさることながら、当時はグランドエフェクト効果よりもリヤウイングでダウンフォースを稼いでいました。

高いロールオーバーバーは座高の高いマンセル仕様で、第4戦のモナコグランプリから使用されました。

またコクピット前に装着されるウインドシールドも、ピケ車に比べてマンセル車の方が大型になっています。

サイドのカーナンバー下の突起は何のためでしょうか?

実はマシン下をフラットにしなければならないというレギュレーションから、ミラー下もフラットにするためにモノコックから耳のような突起があります。

しかし、こんな中途半端な大きさではなく、もう少ししっかりと再現して欲しかった・・・。

当時のF1マシンはモノコックの上からカウルをかぶせるのが主流でしたが、ウィリアムズFW11では、現代のF1マシンでも採用されているモノコック表面がそのままむき出しの、メス型モノコックを採用していました。

ちなみにカーボンモノコックを初めてF1に採用したマクラーレンは、1992年のMP4/7Aからメス型モノコックを採用しました。

以上、1/43のウィリアムズFW11を実車のように撮影してみました。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介します。

【スパーク製】ウィリアムズFW11

ミニカーの新興メーカースパークから発売されたモデルで、2020年8月に購入しました。

【マテル製】フェラーリF186

アシェットのフェラーリF1コレクションvol.68で、2014年4月に発売されたモデルで、製造はマテル社です。

フェラーリF186【ミニカーで振り返るレーシングマシン】vol.39 エンジンカウルが特徴的なマシン

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【ミニチャンプス製】ベネトンB186

ミニチャンプスの製品で20年近く前に購入しましたので、現在は新品での入手は困難だと思います。

ベネトンB186【ミニカーで振り返るレーシングマシン】vol.40 派手なカラーリングが特徴的な記憶に残るマシン

2020年6月20日

最後に

結局1986年シーズンは16戦中9勝を、翌1987年も同じく16戦中9勝をしますが、ホンダはこの年を最後にウィリアムズと決別し、新たにマクラーレンへ供給することになり、さらなる黄金期を迎えることになります。

ウィリアムズのテクニカルディレクターだったパトリック・ヘッドは後年ホンダの供給先変更について、「ホンダはセナと仕事をしたかったのではないか」と語っており、ふたりのドライバーを管理できなかったウィリアムズへの不信感もあったと言われています。

ウィリアムズは1989年からルノーと手を組み、1990年代の黄金期を共に迎えることになるのでした。

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以上、今回は1/43のウィリアムズFW11を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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奥が深いモータースポーツ撮影の世界
MOTORSPORT撮影術

モータースポーツ撮影歴18年。腕に覚えは全く無いが、知識だけは豊富なワタクシぴぴが、レース撮影について偉そうに解説します。




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