フェラーリ・312T5
- 出走時期・・・1980年
- デザイナー・・・マウロ・フォルギエリ
- エンジン・・・
- ドライバー・・・ジョディー・シェクター、ジル・ヴィルヌーヴ
そして1980年のマシンがフェラーリ312T5です。
ある意味超有名なマシンですが、この希少車はモデル化されたことが極端に少ないため、かなり珍しいかも。
ところでこのマシンがなんで有名かというと、まったくもって走らなかったからです。
2020年のフェラーリがパワーユニットのパワー不足で絶不調でしたが、その時に312T5以来の駄作と比喩され、40年が経過しても例に出されるほどで、なんとこの年のフェラーリのコンストラクターズ順位は10位という有様でした。
この結果の一番の理由はダウンフォース不足。
もはや大きく幅広の水平対向エンジンではグランドエフェクト効果が得られず、フェラーリはコンパクトなV型6気筒ターボエンジンに切り替えるのでした。
マシンのフォルムは312T4によく似ていますが比べてみると結構違い、特にノーズが延長していて醜いアヒルの子がさらに醜くなりました。
希少な312T5ですがじつは私2台持ってまして、もう1台がマテルの本気バージョン。
コレが結構よく出来てまして、私のお気に入りなんです。
このマシンについて詳しくは下の記事で書いていますので、よかったらどうぞ。
フェラーリ・126CK
- 出走時期・・・1981年
- デザイナー・・・マウロ・フォルギエリ
- エンジン・・・Tipo021
- ドライバー・・・ジル・ヴィルヌーヴ、ディディエ・ピローニ
1981年のマシンがフェラーリ126CKです。
あのアッパーカウルのテーブルのような段付きも無くなり、フォルムがガラッと変わりましたね。
エンジンはフェラーリ伝統の水平対向12気筒を捨てこの年からV型6気筒ターボに変更し、成績も向上しましたが、やや信頼性が不足していました。
個人的にはこの126CKのフォルムが好きで、部屋に大きなパネルを掲げています。
フェラーリ・126C2
- 出走時期・・・1982年
- デザイナー・・・ハーベイ・ポスルスウェイト、マウロ・フォルギエリ
- エンジン・・・Tipo021
- ドライバー・・・ジル・ヴィルヌーヴ、ディディエ・ピローニ、パトリック・タンベイ、マリオ・アンドレッティ
1982年のマシンがフェラーリ126C2です。
名称は126Cシリーズの2代目と言うことですが、これは搭載エンジンから取られたもので、マシンのフォルムはノーズがスーと長くサイドポッドも短くなりガラリと変わりました。
この要因はフェラーリマシンを長く手掛けていたマウロ・フォルギエリからデザイナーがハーベイ・ポスルスウェイトに変わったためで、マシンはセミモノコックからフルモノコックに切り替えられました。
ポスルスウェイトといえば、日本人F1ファンみんな大好きティレル019をデザインした方ですよね。
この126C2は数奇な運命を辿ったマシンとしてあまりにも有名。
そう、ゾルダーでのジル・ヴィルヌーヴの事故死とホッケンハイムでのディディエ・ピローニの大事故からの引退でです。
そのため最終的にはドライバーが2人とも入れ替わってしまいました。
こちらは長くフェラーリの製造権を持たないミニチャンプス製です。
二十数年以上前に購入したモデルですが、人気があるためかなり金額が高騰しているものと思われます。
こちらはデアゴスティーニF1マシンコレクション(ixo製)の製品。
ノーズサイドからサイドポッドまで伸びていたエアロパーツがありませんね。
ドライバー名がマリオ・アンドレッティと書かれていることから、最終バージョンだとわかります。
このマシンについて詳しくは下の記事で書いていますので、よかったらどうぞ。
フェラーリ・126C2B
- 出走時期・・・1983年
- デザイナー・・・ハーベイ・ポスルスウェイト、マウロ・フォルギエリ
- エンジン・・・Tipo021
- ドライバー・・・パトリック・タンベイ、ルネ・アルヌー
こちらは1983年シーズンの前半を戦ったフェラーリ126C2Bです。
1983年はフラットボトム規制が適用されそれまでのグランドエフェクトカーから脱却した年なのですが、フェラーリは驚くことにグランドエフェクトカーとして開発した126C2を改良してシーズン前半を戦ったんですね!
マシンを見ると失われたマシン下面のダウンフォースを取り戻そうと、前後ウイングがバカでかい!
特にリヤウイングは・・・何これって感じです。
そしてフラットボトム規制で役割の大部分が失われたサイドポッドは短く小さくなっていますね。
フェラーリ・126C3
- 出走時期・・・1983年
- デザイナー・・・ハーベイ・ポスルスウェイト、マウロ・フォルギエリ
- エンジン・・・Tipo021
- ドライバー・・・パトリック・タンベイ、ルネ・アルヌー
1983年のフェラーリマシンがフェラーリ126C3です。
マシンのスタイルはこの年の前半戦を戦った126C2Bによく似ていますが、モノコックの素材がまったく違うんです。
そうこのマシンから現在に通じるカーボンファイバーを採用!
でもカーボン素材ならばもっとシャキッとしたフォルムにできるんじゃない?と思いますが、当時はまだ出始めの素材なので技術が確立されていなく、こんなダルな形状だったのでしょう。
うーん、この頃のF1はずんぐりむっくりであまり好きではありません。
しかし成績は上位で安定しており、2年連続でコンストラクターズタイトルを獲得しています。
こちらはixo製。
エンジンカウルの貴重なスポンサースペースにでっかくカーナンバーが・・・資金面で余裕があるフェラーリらしい。
フェラーリ・126C4
- 出走時期・・・1984年
- デザイナー・・・ハーベイ・ポスルスウェイト、マウロ・フォルギエリ
- エンジン・・・Tipo031
- ドライバー・・・ミケーレ・アルボレート、ルネ・アルヌー
1984年のマシンがフェラーリ126C4です。
126Cシリーズの最終バージョンですね(といってもコンセプトはまったく違いますが)。
鏃のようなまだまだ旧態然としたフォルム・・・他のチームはカーボンモノコックの素材を活かし洗練されてきましたが、フェラーリはまだマウロ・フォルギエリがデザイナーとして残っているからかアルミハニカムモノコック時代の面影が残っているように感じます。
フェラーリ・156/85
- 出走時期・・・1985年
- デザイナー・・・ハーベイ・ポスルスウェイト、ジャン=クロード・ミジョー
- エンジン・・・Tipo031
- ドライバー・・・ミケーレ・アルボレート、ステファン・ヨハンソン、ルネ・アルヌー
1984年のマシンがフェラーリ156/85です。
1960年代から長くフェラーリF1マシンのデザインを担当していたマウロ・フォルギエリが市販車部門に配置変換になり、ハーベイ・ポスルスウェイトと新たに加わったジャン=クロード・ミジョーのコンビで設計されたマシンです。
おっ!このコンビはまさに日本人F1ファンみんな大好きハイノーズF1の先駆けティレル019を設計した2人です。
こちら↓のマシンね。
この先進的なコンビで設計された156/85は、エンジンまですべてボディが覆うフルカウルとなり、一気にマシン形状が変わりましたね。
レギュレーション(?)でリヤの子持ちウイングが廃され位置も高くなったためか、私たちが見慣れたF1にさらに近づいています。
こちらはマテルの上級バージョン。
購入から十数年経ちますが、ボディの輝きは未だ健在。さすがです。
このフェラーリ156/85について下記の記事で書いていますので、興味のある方はどうぞ。
フェラーリ・F186
- 出走時期・・・1986年
- デザイナー・・・ハーベイ・ポスルスウェイト、ジャン=クロード・ミジョー
- エンジン・・・Tipo032
- ドライバー・・・ミケーレ・アルボレート、ステファン・ヨハンソン
1986年のマシンがフェラーリF186です。
このマシンは前年型の156/85の発展型ということで大きな変更はなかったのですが、NAエンジン搭載マシンのようなドライバー後方のエンジンカウルが特徴ですね。
これは後方への清流効果を狙ったモノらしいのですが、成績を見るとあまり意味がなかったのかも。
このマシンの設計からコンピュータ支援設計・製造技術(CAD/CAM)が導入されたらしいのですが、精度はあまり高くなかったのでしょう。
フェラーリF186については下記の記事で書いていますので、よかったらどうぞ。
フェラーリ・F187
- 出走時期・・・1987年
- デザイナー・・・グスタフ・ブルナー、ジョン・バーナード
- エンジン・・・Tipo033
- ドライバー・・・ミケーレ・アルボレート、ゲルハルト・ベルガー
さあ私たち多くの日本のF1ファンが馴染みある1987年のフェラーリマシン、F187です。
なんといってもこのフェラーリF187といえば、鈴鹿サーキットで復活した日本グランプリの初代優勝マシンですね。
このマシンからデザイナーがグスタフ・ブルナーに変更しています。
ブルナーといえばミナルディやトヨタでの活躍が記憶に残っていますが、1986年ごろにフェラーリに加入するもすぐにチームを離れ、その後に加入したジョン・バーナードがマシンの改良をします。
そう、ジョン・バーナードといえばF1にはじめてカーボン技術を持ち込んだこの時代のレジェンドデザイナー。超大物です。
でも前年の156/85から大きなデザイン上の違いがないんだよなー(私の目が節穴なだけ?)。
フェラーリ・F187/88C
- 出走時期・・・1988年
- デザイナー・・・グスタフ・ブルナー、ジョン・バーナード
- エンジン・・・Tipo033A
- ドライバー・・・ミケーレ・アルボレート、ゲルハルト・ベルガー
1988年は翌年からNA化され大きなマシン変更が行われるため新型を投入せず、前年型の改良マシンフェラーリF187/88Cで参戦します。
このマシンのハイライトといえば地元モンツァサーキットで行われたイタリアグランプリでの1勝。
最強を誇ったマクラーレンMP4/4が唯一負けたレースですね。
成績が良くなく前年の改良型ということでモデル化されることが少ない1980年代中盤から後半にかけてのフェラーリですが、これがすべてコンプリートされているのがちょっと自慢(いらねえわって言わないで)です。
フェラーリ・640
- 出走時期・・・1989年
- デザイナー・・・ジョン・バーナード
- エンジン・・・Tipo035/5
- ドライバー・・・ナイジェル・マンセル、ゲルハルト・ベルガー
1989年のフェラーリマシンがフェラーリ640です。
NA化したこの年からのF1で、フェラーリは大きくマシンコンセプトを変更してきましたね。
マシンはこの年から完全にジョン・バーナードが設計し、彼の生み出した640は細くスラッとしたノーズに、長くそして大きく張り出したサイドポッド・・・超カッコいい!
エンジンはこの年からフェラーリ伝統の12気筒が復活し、エンジン音もすこぶる良かった(ランボルギーニV12には劣っていたけど)。
そしてこのマシンの特徴はまだあります。セミオートマチック搭載。
本格的にF1でセミオートマが搭載されたのはこの640で、その後F1だけでなく多くのモータースポーツカテゴリーや市販車にも搭載された先進的な技術でした。
フェラーリ640について詳しくは下記の記事で書いていますので、良かったらどうぞご覧ください。
次のページでは1990年代のフェラーリF1ミニカーを紹介します!