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日本人歴代F1ドライバーの予選最高位ランキングトップ10

【歴代5位】中嶋一貴 予選最高位5位

2013年WEC富士にて
DATA
  • 予選最高位・・・5位
  • グランプリ・・・2009年イギリスGP
  • サーキット・・・シルバーストンサーキット
  • 所属チーム・・・ウィリアムズ

日本人歴代5位の予選記録を記録したのが中嶋悟選手の息子である中嶋一貴選手で予選最高位は5位でした。

中嶋一貴選手が5番手グリッドを獲得したのが名門シルバーストンサーキットで行われた2009年のイギリスグランプリ。

当時も今と同じノックアウト方式の予選で、予選Q1の残り24秒で赤旗中断になったこともありますがウィリアムズトヨタの一貴選手はQ1トップタイムをマークします。

そしてQ2も順調に突破して、一貴選手はこの年2度目のQ3に進出。

Q3 1回目のアタックではミスがありタイムを上げられませんでしたが、残り10秒を切った最高のタイミングで最後のアタックにかけ、ミスのない走りでチームメイトの後のワールドチャンピオン、ニコ・ロズベルグをアウトクオリファイして5番手グリッドを獲得しました。

決勝ではスタートで4位に上がるも戦略に失敗し後退。結局11位でレースを終えました。

【歴代4位】片山右京 予選最高位5位(2回)

2016年鈴鹿サウンドオブエンジンにて
DATA
  • 予選最高位・・・5位(2回)
  • グランプリ・・・1994年ドイツGP、1994年ハンガリーGP
  • サーキット・・・ホッケンハイムリンク、ハンガロリンク
  • 所属チーム・・・ティレル

日本人歴代F1ドライバーの予選順位ランキング第4位は片山右京選手で、最高位は1994年に記録した2度の5位でした。

1994年のF1というとアイルトン・セナ選手の事故などあまり良い思い出がありませんが、この年ティレルに所属していた右京選手は好調なシーズンを送っていました。

そしてホッケンハイムリンクの旧コースで行われた第9戦のドイツグランプリの予選。

金曜予選で10位につけた右京選手は、土曜日に行われた2度目の予選で驚異的なラップを決め、フェラーリのベルガー選手とアレジ選手、ウィリアムズのヒル選手、ベネトンのシューマッハ選手に次ぐ5番手グリッドを獲得しました。

決勝では絶好のスタートでヒル選手とシューマッハ選手をオーバーテイクして3位に上がり、さらにアレジ選手の電気系トラブルで2位に浮上した右京選手でしたが、アクセルが開きっぱなしになるトラブルで残念ながらリタイヤを喫しました。

2度目の予選5位は同じ年のハンガリーグランプリ。

ベネトン、ウィリアムズの2台、フェラーリに次ぐ予選5位につけた右京選手でしたが、決勝ではジョーダン勢の同士討ちに巻き込まれてわずか5周でリタイヤを余儀なくされました。

神風右京というあだ名のとおり、特に1994年は予選での一発で速さを見せた右京選手でしたが、決勝での信頼性に欠け、結果を残せなかったドライバーでした。

【歴代3位】角田裕毅 予選最高位3位

2023年F1日本GPにて
DATA
  • 予選最高位・・・3位
  • グランプリ・・・2024年ブラジルGP
  • サーキット・・・インテルラゴスサーキット
  • 所属チーム・・・RB

歴代日本人F1ドライバーの中で予選最高位で3番目のポジションを獲得したのが角田裕毅選手で、2024年のブラジルグランプリにて予選3位を獲得しています。

大雨となった土曜日の予選は延期が決定し、日曜日の早朝(現地時間7時30分)にあらためて予選が開始されました。

前日の雨が残る中20台中19台がウエットタイヤを履きQ1が始まり、残り9分で角田裕毅選手は暫定トップのタイムをマーク。結局角田選手はQ1を5位で通過します。

Q2は雨が止みますが15台中14台がウエットタイヤで1度目の計測ラップを行い、残り10分を切ったところでインターミディエイトタイヤにチェンジ。角田選手は10位でQ3に進出します。

Q3は全マシンインターミディエイトを装着してコースイン。コースコンディションは次第に改善する難しい状況で、角田選手はスピンを喫するも無事コースに戻ります。

そして角田選手は最後のアタックへ。

トップタイムはランド・ノリス選手で2位にジョージ・ラッセル選手が続き、角田裕毅選手はノップノリス選手からわずか0.706秒遅れで、それまでの自己最高予選順位6位(2023年アブダビGP)を大きく上回る予選3位を記録しました。

【歴代1位タイ】佐藤琢磨 予選最高位2位

2012年WEC富士にて
DATA
  • 予選最高位・・・2位
  • グランプリ・・・2004年ヨーロッパGP
  • サーキット・・・ニュルブルクリンク
  • 所属チーム・・・BAR

歴代日本人F1ドライバーで予選最高位は2位。

そんなフロントローを獲得した日本人ドライバーは2人いますが、その1人目が佐藤琢磨選手です。

時は2004年。琢磨選手F1参戦2年目のシーズンでした。

この年琢磨選手が所属するBARの006は完成度が高く、トップのフェラーリに次ぐ速さを見せていました。

この年の予選方式はまず予選1回目(予備予選とも呼ばれた)として前戦のレース結果下位のドライバーから順に1台ずつ1周のアタックを行い、その次に予選1回目で下位のドライバーから順に1台ずつのアタックを行い予選順位が決まりました。

ドイツのニュルブルクリンクで行われた第7戦ヨーロッパグランプリの予選。

琢磨選手は予選1回目でフェラーリのミハエル・シューマッハ選手のタイムを約0.6秒も上回るタイムをマークし、なんとトップで終えます。

そして勝負の予選2回目。

渾身の走りでラップを決めるも、わずかにシューマッハ選手のタイムに及ばず予選2位。

予選で2位を獲得したBAR006
ホンダコレクションホールにて

ポールポジションには届きませんでしたが、日本人F1ファンがそれまで味わったことのない素晴らしい予選を見せてくれました。

ちなみに当時の予選ではスタート分の燃料を積んでの予選アタックでしたが、決勝で給油のために真っ先にピットに入ったのはポールポジションのシューマッハ選手。

もし同じ量の燃料を搭載して予選を戦っていたのなら、琢磨選手がポールポジションを獲得していた可能性は十分にあったと思われます。

決勝で日本人初のフロントロースタートをした琢磨選手は、多くの燃料を搭載していたこともあり、決勝でも表彰台を狙える位置にいましたが、2位バリチェロ選手に果敢にアタックして接触。

フロントウイングを壊し、その後エンジンがブローして残念ながら結果を残すことはできませんでした。

佐藤琢磨選手は少々荒削りな部分がありましたが、歴代の日本人F1ドライバーの中でも速さは別格でした。

特に2004年シーズンは夢を見させてくれたなあ・・・。

【歴代1位タイ】小林可夢偉 予選最高位2位

2015年スーパーGTにて
DATA
  • 予選最高位・・・2位
  • グランプリ・・・2012年ベルギーGP
  • サーキット・・・スパフランコルシャン
  • 所属チーム・・・ザウバー

予選で2番手グリッドを獲得した2人目の日本人F1ドライバーは小林可夢偉選手です。

可夢偉選手がフロントローを獲得したのが2012年のベルギーグランプリ。

中堅チームながらもこの年のザウバーのマシンは特に高速サーキットで威力を発揮し、高速サーキットとして有名なスパフランコルシャンでは金曜日に行われた雨のフリー走行1回目でトップタイムをマーク。

さらに天気が回復した予選でも好調をキープします。

この年4度目のQ3進出を果たし、最終アタックでもミスの無い走りで、2004年の佐藤琢磨選手以来の予選2番手に入りました。

決勝では蹴り出しに失敗。さらにグロージャン選手から端を発したスタートの混乱に巻き込まれノーズ交換を余儀なくされたため、13位という結果でした。

世界トップクラスの速さを持ちながら、ミスも少なかった小林可夢偉選手。

現在トップチームのレッドブルで活躍するセルジオ・ペレス選手とはチームメイトで、速さでは可夢偉選手の方が上だとの声も多かっただけに、志半ばでF1引退を余儀なくされたのが残念でなりません。

最後に

今回は歴代日本人ドライバーの予選最高位ランキングを紹介しましたが、まとめると以下のとおりです。

順位ドライバー予選
最高位
グランプリチーム
1位タイ小林可夢偉2位2012年
ベルギーGP
ザウバー
1位タイ佐藤琢磨2位2004年
ヨーロッパGP
BAR
3位角田裕毅3位2024年
ブラジルGP
RB
4位片山右京5位
(2回)
1994年
ドイツGP
ハンガリーGP
ティレル
5位中嶋一貴5位2009年
イギリスGP
ウィリアムズ
6位中嶋悟6位
(2回)
1988年
メキシコGP
日本GP
ロータス
7位鈴木亜久里6位1993年
ベルギーGP
フットワーク
8位長谷見昌弘10位1976年
F1インジャパン
コジマ
9位星野一義11位1977年
日本GP
コジマ
10位中野信治12位1997年
フランスGP
プロストGP

佐藤琢磨選手が夢を見させてくれた2004年シーズンや、小林可夢偉選手が中堅チームで果敢にチャレンジした2012年は、日本人として本当に楽しませてもらいました。

そんなシーズンがまた来てほしい!

今回のランキングで唯一現役の角田裕毅選手には、琢磨選手や可夢偉選手が成し得なかったポールポジションを・・・。

もう一度、夢を見させてください・・・。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。