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2018 F1日本グランプリ 観戦記 vol.3 〜 写真で振り返る決勝レース 〜

モータースポーツ中毒者のぴぴと申します。

今回はF1日本グランプリ観戦記の最終回、決勝の模様をお伝えします。

スタート進行

場内放送ではピエール北川が観客をあおり、サーキットではベルント・マイランダー駆るメルセデス-AMG GT Rのセーフティカーが、私の居る逆バンクコーナーを結構なスピードで過ぎ去り、数周に渡りコースの最終チェックを行う。

13時55分、レコノサンスラップを終えたマシンは、ホームストレート上のダミーグリッドに整列し、私はその様子をDスタンド席に置かれたサーキットビジョンで確認する。

14時00分、国歌斉唱、そのサーキットビジョンに映し出されたドライバーは、先ほどのドライバーズパレードで見せたリラックスした笑顔はもう無く、コンセントレーションを次第に高めてく戦いの表情に変わっていた。

14時10分、エンジン始動、そしてポールポジションのルイス・ハミルトンを先頭にフォーメーションラップ開始。

14時10分 フォーメーションラップで私の居るDスタンド席前を通過する、ポールポジションのルイス・ハミルトン

14時10分 同じくフォーメーションラップのセバスチャン・ベッテル

14時15分、マシンはスターティングに整列し、サーキットはひと時の静寂に包まれる。

そして、レッドシグナルがブラックアウトし、レーシングマシンという名の猛獣が一斉に解き放たれた!

レーススタート! F1は本気の姿がカッコいい!

20台のF1マシンの塊が、私の目の前を一瞬で走り去る!

ポールポジションのルイス・ハミルトンは、危なげなくホールショットで1コーナーを通過する。

14時15分 ホールショットでスタートを決めたルイス・ハミルトン

自身最高位の予選6番手で、期待のホンダエンジン搭載トロロッソはスタートに失敗し、10番手へ後退。

14時15分 予選6番手、期待のトロロッソホンダ・ハートレーは、スタートに失敗する

予選を失敗したフェラーリのセバスチャン・ベッテルはスタートでトロロッソ勢2台を抜き、6番手へアップし、その後スプーンカーブでハースのグロージャンもオーバーテイクする。

予選を失敗したセバスチャン・ベッテルは、スタートを成功させ順位アップ

2周目、12番手スタートのハースを駆るケビン・マグヌッセンはルクレールとの接触でリヤタイヤを切られ、最後尾へ落ちる。

タイヤバースト時、テレビではかなりのスロー走行に感じられるが、実際に見るとこの状態でも相当なスピードで走行していた。

何度も書いているが、私は2009年以来9年ぶりの日本グランプリ観戦だが、その間F1マシンの走行シーンはSUZUKA Sound of ENGINE富士スピードウェイ50周年イベントやトヨタガズーレーシングフェスティバルなどで見る機会に恵まれたが、それはただ動かしているだけだ。

やはりF1はエンジンをぶん回しコーナーをギリギリで攻め込む、いわゆる本気で戦っている姿が一番カッコいい!

決勝レースを写真で振り返る

それでは、2018年日本グランプリを私の撮った写真とともに振り返ってみたいと思う。

2018年のドライバーズならびにコンストラクターズチャンピオンがほぼ決定的なメルセデスは、まさに王者の戦いで1-2フィニッシュを成し遂げた。

ルイス・ハミルトンはスタートから終始トップを快走し、危なげのないレースでポールトゥーウィンを成し遂げた。

バルデリ・ボッタスは終盤ピックアップに悩まされ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンに追い回されるが、無事逃げ切り2位フィニッシュ。

フェラーリの2台を追撃し、相変わらずの暴れん坊ぶりを発揮したマックス・フェルスタッペンは3位フィニッシュ。

予選15番手から追い上げたMr.オーバーテイクと称されるダニエル・リカルドは、その総称どおりの追い上げで4位フィニッシュ。

フェラーリ勢はともにマックス・フェルスタッペンにぶつけられ、散々な日本グランプリになった。

フェラーリで走る姿を日本で見られるのは今回が最後になるキミ・ライコネンは、良いとこなく5位でレースを終える。

セバスチャン・ベッテルは序盤スプーンカーブでフェルスタッペンに押し出され、後方から追い上げ6位で終えた。

ホンダの地元で期待がかかるトロロッソホンダだったが、決勝はレースペースが上がらず悔しい結果にだった。

昨年は1年間スーパーフォミュラで戦い日本での人気もあるガスリーは、惜しくも入賞に届かぬ11位フィニッシュだった。

昨年までWECのポルシェLMP1を走らせていたハートレー。

WEC好きの私としては、予選自己最高位の6番手グリットからスタートするハートレーに期待していたが、スタートを失敗し決勝のレースペースもいまいちだった。

最初はピンクのレーシングカーってどうなのかと思ったが、だいぶ見慣れてきたフォースインディアのマシン。

チーム消滅の危機を乗り越え、今回もペレスとオコンがダブル入賞した。

伝統のイエローを纏うルノーは、終盤ホームストレートでトロロッソをオーバーテイクし入賞した。

サイドのブラックがアクセントとなり、テレビで見るより相当にかっこいいマシンだった。

今年でF1を降りるアロンソは、今回良いところが全くなくペナルティーまでもらっていた。

私は翌週WECで再度アロンソを観戦する。

2018 WEC 富士 観戦記は近日アップ予定

最後に

レースはメルセデスAMGを駆るルイス・ハミルトンが鮮やかにポールトゥーウィンを成し遂げ、2018年のF1チャンピオンに大手をかけた。

しかし正直なところ、サーキットに観戦に行くとチャンピオンの行方の興味は薄らぐ。

それよりも『レーシングドライバーを見たい、レーシングマシンを見たい、爆音を聞きたい』という欲求の方が先行してしまう。

今回9年振りにF1マシンを生で見たときの第一印象は、マシンは最高にかっこいいが音に関してはあまり心に響かなかった。

昔聴いたバケモノが唸っているような爆音は、今のF1には無かったのだ。

しかし今回、パワーユニットと称されるF1の音を聞きながら徐々に気持ちが変わってきた。

世界最高の舞台であるF1を戦うために、世界でも指折りの大企業4社の中の選び抜かれたエリートが、頭脳を集結して製作された世界一のハイブリッドエンジンが奏でる音なのだと思うと、心に染み渡る音に聴こえて、これもまた好きな音に変わったのだ。

そう、F1は数百億円とも言われる途方も無い資金を投入し、世界最高の頭脳で製作されたレーシングカーを世界最高峰の運転技術を持ったレーシングドライバー20人が争う、世界で唯一無二のモータースポーツなのだ。

こうして、私の2018年日本グランプリの旅は最高の思い出とともに終わりを告げた。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。