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【観戦記】2025年鈴鹿1000km 最強FIA-GT3決戦!迎え撃つ日本チーム!

今回は2019年以来の開催となった第49回 鈴鹿1000kmの観戦記です。

鈴鹿1000kmと言えば、8耐(鈴鹿8時間耐久ロードレース)と並び、夏の鈴鹿を代表する耐久レース。

2018年からはインターコンチネンタルGTの1戦としてFIA-GT3車両で開催されるようになりましたが、2度開催したのちにコロナ禍で中断。そして今年、6年ぶりに復活しました。

鈴鹿1000kmは今まで観戦したことがありませんでしたが、今年初めて訪れ、国内カテゴリーとは違った独特の雰囲気を堪能してきました。

では、観戦の様子をご覧ください。

正面に前澤友作!今日はマエザワレーシングを応援します!

鈴鹿サーキットにやってきました。

鈴鹿遠征はレーシングギャラリーを訪れた今年2月以来ですが、鈴鹿でのレース観戦は2023年最後の秋開催だったF1日本グランプリ以来2年ぶり。

久々に来ましたが、サーキット近づくにつれてテンションが上がってくるこの雰囲気、イイですね。地元富士スピードウェイとはちょっと違います。

そんな感動に耽っている時間はない。鈴鹿1000kmのスタートは12時50分で、すでにスタート進行が開始されているため、伊勢うどんを平らげてグランドスタンドに急ぎます。

スタンドに到着するとすでにインストレーションチェックを終えたマシンたちがダミーグリッドに整列していました。

そして私が座った席の目の前に見覚えのある顔が・・・横溝直樹選手だっ。

ということは、となりにいるこの方は、かの有名なあの方!?

やっぱり! ZOZO創業者で日本が誇る大富豪の前澤友作さんです!

前澤さんはスーパーカーやハイパーカーの収集家としての顔もあり、自身もジェントルマンドライバーとしてフェラーリチャレンジに参戦する超クルマ好き。

近年はFIA GT3車両で争われるGTワールドチャレンジアジアに参戦していることは氏のYouTubeチャンネルで知ってはいましたが、その頂点であるこのレースにエントリーしていたとは知らなかった。

これからFIA-GT3のトップカテゴリーでステアリングを握るのに、まったく臆することなくリラックス。さすが超大物。肝が据わっています。

そして、訪れるグリッドウォークのファンにも終始笑顔で、国歌独唱では手を叩いていました。超大金持ちの超有名人なのに、意外にも(?)いい人??

そんな前澤友作さんが乗るマエザワレーシングのマシンがこちらのフェラーリ296GT3。

自身が代表を務めるカブアンドのロゴこそあるものの、その他のスポンサーはSRO規定のピレリロゴのみで、カラーリングと相まってスポンサーロゴが無かったいにしえのマシンのようで、とってもカッコいい!

この場所に座ったもの何かの縁。今日はマエザワレーシングを応援させていただきます。

その他、グッドスマイルレーシング、LMコルサ、K-tunes、Runupなど、スーパーGTに参戦している日本のチームも参戦し、小林可夢偉選手や太田格之進選手などの日本のトップドライバーもエントリーをしており、彼らの活躍にも期待したいです。

スタート前セレモニーでは、和太鼓と横笛の演奏や、大きな紙に書道で鈴鹿と書く大字書のパフォーマンスが行われ、国際レースらしい雰囲気を味わえました。

レーススタート!

12時45分に33台のマシンはフォーメーションラップに出発し、12時50分、6時間30分のレースがスタートしました!

ポールポジションスタートはチームWRTの32号車。WRTといえばWECでもおなじみなので、私も知っています。

オープニングラップではS字で上位勢にやや接触などがありましたが、大きな順位変動はありませんでした。

しかし4周目にデグナーでマシンがコースアウトしてFCYが導入すると、マシンは一気に80km/hまで減速。現地で観ていると、あんなに急ブレーキを掛けるのによく追突しないなあと感心します。

尚、本日の私の推しであるマエザワレーシングは、第3ドライバーのトーマス・ノイバウアー選手がスタートを担当している模様で、予選17番手から13番手まで順位を上げています。大富豪が連れてきた助っ人外国人なので、相当能力が高いのでしょうね。

そして予選でペナルティにより最速タイムを抹消され、24番スタートのグッドスマイルレーシングは、早くもマエザワレーシングの後方14番手までポジションアップ。片岡龍也選手も頑張っているようです。

国際レースでの私の応援スタイルはいつもガンバレニッポン。応援にも熱が入ります。

F1日本GPでは50名限定の撮影名所も今回は撮り放題のヘアピン

スタートから1時間近くなり、まもなくピットが慌ただしくなる頃ですが、そろそろコーナーで写真が撮りたいと思い、グランドスタンドを離れてヘアピンまで1.3kmの道のりを歩くことにしました。

ヘアピンは鈴鹿サーキット随一の撮影ポイント。特にヘアピン立ち上がりのカメラマン席はF1日本グランプリでは各セッションで50名限定のエリアです。

私はF1では今まで一度も抽選に当たったことがありませんでしたが、今回は入場自由で撮り放題なので、心ゆくまで撮影を楽しませてもらいます。

正面低い位置から撮影できるのがこのポイントの素晴らしいところ。カメラホールから、やや速いシャッタースピードでしっかりマシンを狙います。

まずは、トップ快走のWRT 32号車。日本のスーパーGTではすでに退役したBMW M4 GT3 Evoですが、インターコンチネンタルGTでは現役バリバリです。

異様にデカいキドニーグリルで賛否が分かれるところ・・・やっぱりデカすぎかなあ・・・。

トップを狙い、終始表彰台圏内を走行していたのが7号車アブソリュートレーシングのポルシェ。

スーパーGTでは今年7年ぶりに復活したポルシェ911ですが、インターコンチネンタルGTはポルシェ天国。ポルシェが参戦しているとシリーズに箔がつきますね。

私はこのマシンのカラーリングにゾッコン。みんな大好きミナルディのF1ブーム時代のカラーリングにそっくりなんだもん。

そんなことをXで呟いたら、

「taka Qポルシェのオマージュでしょ!?」

とチクリ。

カーナンバーも同じだし、やっぱりそっちなのかなあ。

ファントムグローバルレーシングのポルシェ911のカラーリングも印象的。有名なピンクピッグと呼ばれる豚カラーです。

2018年のル・マン24時間で1971年のカラーを復刻したピンクピッグですが、このレースでふたたび復活し、注目を浴びていました。

ここからは日本チーム。こちらは快調に中段を走るマエザワレーシングです。

ドライバーはどうやら前澤友作選手に代わっているようです。

ヘアピンでは時に軽いオーバーランをすることもありますが、安定して走っています。

それでもモーターレーシングを初めて数年ということで、プロレーサーとの速さの違いは歴然でしたが、彼らに迷惑を掛けることなく、危なげなく抜かせていたのが印象的でした。

危険と隣り合わせのモータースポーツではドライバーマナーがとっても大切ですが、大富豪もそこはしっかりと心得ているようですね。

グッドスマイルレーシングも順調に走行中。

ドライバーは谷口信輝選手と片岡龍也選手のスーパーGTに加え、元F1ドライバーの小林可夢偉選手を加えた豪華ラインナップで、F1&スーパーGTファンの私としては応援にチカラが入ります。

実はこのマシン、今シーズンのスーパーGTで使われる個体をインターコンチネンタルGT用に変更して走らせているらしい。

無事、翌週のスポーツランドSUGO戦に出場できるように・・・。

こちら、私好みの渋ーいカラーリングは、チーム5ZIGEN。

全日本GT選手権時代にGT500クラスで出場していた名門チームは、現在スーパー耐久で活躍しているようで、スポットでエントリーしたこのレースでは日本チーム最上位となる予選7位を獲得。

引き続き頑張ってもらいたいです。

その他、日本のチームとしては、ポルシェセンター岡崎や、

東名スポーツ、

K-tunes、

ジャンカルロ・フィジケラ選手を起用したLMコルサなどが参戦。

何度も書きますが、世界戦での私の応援スタイルは、ガンバレニッポン。日本レース界の底力を世界に見せつけてやれー!

立体交差〜130R

ヘアピンで1時間半以上じっくりと撮影を楽しみましたが、まだまだ時間はたっぷりあります。

ということで、いつもは立ち寄らない立体交差付近に移動してみました。

鈴鹿サーキットは世界でも珍しい8の字型のレイアウトをしていますが、その立体交差を抜けるマシンを撮ればいかにも鈴鹿らしい絵になるでは、と思い、撮ってみましたが・・・

うーん、イマイチ??

ある程度まともに撮れたけど、ヘッドライト点灯してないじゃん・・・。

今度は西ストレートを走り抜けるマシンを撮ってみました。

立体交差ですれ違うマシン、イイじゃん。

今度は本日の本命マシンがやってきました。

緑の中をトップスピードで駆け抜けるマエザワレーシングのフェラーリ296 GT3。

バックには南コースが見えます。

やがてマシンは立体交差の上を通過し、

そのままのスピードで130Rを通過(先ほどの場所から少し移動してます)。

そして130Rからシケインに向かうのでした。

連続写真のように並べてみましたが、どう?

シケイン席からマシンのバックショット!

以前、F1フォトグラファーの熱田護さんが、シケイン席の一部の席からスタートのバックショットを狙える場所があると書いていたことを思い出し、ちょっと寄ってみることにしました。

おそらくこの場所のことでしょう(もう少し下?)。

下は金網で上にはブリッジがあり、かなりポイントが限定されるので、F1日本グランプリでこの席を指定するのは至難の業ですが、スーパーフォーミュラなどの国内レースではここで撮影することができそう。

今度来た際にはスタンディングスタートのフォーミュラレースを、この場所で撮影してみることにしよう。

ここでフルコースイエロー(FCY)になり、マシンが一気にピットに戻ってきました。

超望遠レンズで撮影すると、ピットの混雑ぶりが面白い。

そして鈴鹿サーキットのピットロードの下り傾斜がよくわかりますね。

フィニッシュはグランドスタンドから

時刻は16時を回りましたが、9月中旬の日本はまだ30度をゆうに超える猛暑。

ということで、ホンダレーシングギャラリーで涼みながら、歴代のホンダF1をじっくり堪能します(後日別記事で紹介)。

体力を回復させたのち、グランドスタンドに戻ってきました。

グランドスタンドの入り口では、F1でもおなじみのイルミネーションスティックを受け取ります。

時刻は6時を過ぎ、夕焼けに染まる鈴鹿サーキット。

そして19時になると鈴鹿は闇に包まれました。

ここでバブル撮影でヘッドライトの軌跡を撮ってみるも、手持ちじゃ上手くいかない・・・。

グランドスタンドのファンは、イルミネーションスティックを応援するマシンのカラーにして声援を送ります。

そして6時間30分の長いレースはWRT 32号車のBMW M4 GT3を先頭にチェッカーを受け、ファンはイルミネーションで祝福します。

最後は2コーナー方向から何発もの花火が上げられて、鈴鹿1000kmはフィナーレを迎えたのでした。

最後に

今回は国際レースということでガンバレニッポンで応援しましたが、最後に日本チームの結果をご報告します。

マエザワレーシングは終盤に横溝直輝選手がドライブしていた際に、前のマシンから出たオイルに足を掬われて、130Rの外側にクラッシュしてリタイヤ(29位完走扱い)してしまいました。

今回は完走を最大の目標にしていたため残念な結果に終わりましたが、世界のトップチームの中でも十分に戦闘力があることを示せたのではないかと思います。

応援していた私としても終盤まで楽しませてもらったので大満足。次回もぜひ応援したいと思いました。

グッドスマイルレーシングは、最後に秘密兵器の小林可夢偉選手がステアリングを握り猛追しましたが、ファイナルラップの1コーナーでチーム5ZIGENにオーバーテイクを試みた際に接触。

最後はゆるゆるとフィニッシュラインを通過しました(16位)。

文中でも書いた通り、この個体は翌週のスーパーGTで使われるので心配でしたが、本日スーパーGTに出場していましたのでほっと一安心。

その可夢偉選手と接触した5ZIGENは15位で、日本チーム最上位はポルシェセンター岡崎の14位でした。

日本チームの結果
  • 14位:ポルシェセンター岡崎
  • 15位:チーム5ZIGEN
  • 16位:グッドスマイルレーシング
  • 25位:東名スポーツ
  • 26位:LMコルサ
  • 28位:K-tunes
  • 29位:マエザワレーシング(完走扱い)
  • リタイヤ:チームハンドワークチャレンジ
  • リタイヤ:ポノスレーシング
  • リタイヤ:ビンゴレーシング

    うーん、世界との壁は厚い??

    いや、スポット参戦ではなかなか良い成績を出せないのでしょう。

    次の観戦は9月末のWEC富士。次こそは日本チームの活躍を期待したい!

    ガンバレニッポン、ガンバレトヨタガズーレーシング!!

    以上、最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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    サーキットは非日常を味わえる特別な空間です。そんな素晴らしいモータースポーツの世界を、ひとりでも多くの方に伝えたい・・・。そんな思いでMOTORSPORT観戦記と題し、記事に認めました。




    1件のコメント

    素敵な写真ありがとうございます
    1000kmは見に行ったことがありますが、やっぱり夜に走るマシンはかっこいいですね!

    グランドスタンドに着いたら伊勢うどん!
    わかります笑
    汁なし担々麺も暑いときにはオススメです!

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    ABOUT US
    大福
    モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。