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カムバックした6人のF1チャンピオンの復帰後の成績

ミハエル・シューマッハ

DATA
  • 1度目の引退・・・2006年
  • ブランク・・・3年
  • 復帰・・・2010年
  • 2度目の引退・・・2012年
チーム勝利数ランキング年齢
2010メルセデス09位41歳
2011メルセデス08位42歳
2012メルセデス013位43歳

1990年代から2000年代にかけて、さまざまなF1の歴史を塗り替えたミハエル・シューマッハは、2006年シーズンを最後に引退をしました。その後はアドバイザーという立場でフェラーリに残り、同チームの後輩フェリペ・マッサやキミ・ライコネンをサポートしました。

またバイクレースに興味を持ち、マイナーレースでレースデビューもしています。

そして2009年暮れにメルセデスと3年契約を結び、2010年にF1復帰を果たします。

しかしそんなシューマッハは往年の切れ味あるドライビングが消え失せ、チームメイトのニコ・ロズベルグに対して予選、決勝ともに大きく負け越し。シリーズポイントでもロズベルグの142ポイント(第7位)に対してシューマッハは72ポイント(第9位)と約半分のポイントしか獲得できませんでした。

復帰2年目の2011年シーズンも状況は変わらず、決勝では前年同様に表彰台すらも獲得できず・・・。

2012年シーズン、すでに43歳となっていたシューマッハは、少しばかりの輝きを見せます。

第6戦モナコグランプリの予選Q3で最速タイムを記録(5グリッド降格ペナルティによりグリッドは6位)し、第8戦ヨーロッパグランプリでは復帰後初の3位表彰台を獲得して、往年のファンを喜ばせました。

しかし見せ場はこの2レースのみ。選手権ランキングでは第13位まで落ちてしまい、3年契約が終了したこの年を最後にF1から2度目の引退。F1の多くの記録を塗り替えた7度の世界チャンピオンも、年齢には勝てませんでした。

キミ・ライコネン

DATA
  • 1度目の引退・・・2009年
  • ブランク・・・2年
  • 復帰・・・2012年
  • 2度目の引退・・・2021年

キミ・ライコネンはF3をもすっ飛ばし2001年に鳴物入りでザウバーからF1デビューを果たします。

その後マクラーレン、フェラーリと名門チームを渡り歩き、2007年にフェラーリでチャンピオンを獲得します。

しかしフェラーリは2010年からフェルナンド・アロンソを迎えるためにライコネンに多額の違約金を払い契約を解除。F1を追われるカタチで翌年から興味のあったWRCにフルエントリーをします。

F1復帰は2012年。ルノーから名称を変えたエンストンのロータス(1994年まで参戦したチームロータスとは別)からエントリーしました。

マシンの速さもあり、復帰4戦目に表彰台(2位)に上がると、第18戦のアブダビグランプリでは復帰後初の優勝を飾ります。

翌年も開幕戦のオーストラリアグランプリで勝利を上げると、2014年からはかつて契約を解除されたフェラーリに復帰。しかし若い頃のような速さを見せることができず、2018年イタリアグランプリでの勝利を置き土産に4年間所属したフェラーリを去ります。

その後は3年間アルファロメオで走り、2021年を最後に2度目のF1引退を決めました。

フェルナンド・アロンソ

DATA
  • 1度目の引退・・・2018年
  • ブランク・・・2年
  • 復帰・・・2021年
チーム勝利数ランキング年齢
2021アルピーヌ010位39歳-40歳
2022年アルピーヌ09位40歳-41歳
2023年アストンマーティン03位41歳

※2023年第2戦サウジアラビアGP終了時点の成績

最後は冒頭で紹介したフェルナンド・アロンソ。

アロンソは、ルノーで2度のチャンピオンを獲得した後、フェラーリやマクラーレンのエースとして活躍します。しかしその厳しい言動からチームと確執を生み、また晩年はマクラーレンホンダの走らないマシンに手を焼き、F1への情熱を失い2018年に引退を決めます。

同時にその頃から世界三大レースを制する夢を抱き、2018年にはモナコグランプリを欠場して同日に行われたインディ500に挑戦(一時トップを快走するもリタイヤ)をし、F1引退後はトヨタガズーレーシングのWECチームに所属し、見事ル・マン24時間を制しています(2018年・2019年)。

F1復帰は2021年。

かつて2度のチャンピオンを獲得したエンストンのチームで、ルノーから名称が変わったアルピーヌからの復帰でした。

F1引退後も他のカテゴリーで精力的にレース参戦していたためか、前述のシューマッハとは違い40歳目前(シーズン途中に40歳)の参戦にも関わらず、切れ味鋭い走りは健在。評価の高い若きチームメイトのエスティバン・オコンを超えるパフォーマンスを見せます。

その後2023年にはアストンマーティンに移籍し、フェラーリやメルセデスなどのワークスチームを凌ぐパフォーマンスを見せており、未だ速さに陰りはまったくありません。

まとめ

今回紹介した6人のチャンピオンの復帰後の成績をまとめると、以下のとおり。

ドライバー1度目の引退ブランク復帰優勝復帰後の
チャンピオン
N.ラウダ19792198281
A.プロスト19911199371
N.マンセル19921199410
M.シューマッハ20063201000
K.ライコネン20092201230
F.アロンソ20182202100

※2023年第2戦サウジアラビアGP終了時点の成績

チャンピオンを獲得したのはニキ・ラウダとアラン・プロストの2人のみで、優勝を記録したのはそれにナイジェル・マンセルとキミ・ライコネンを加えた4人で、彼らのF1復帰は成功と言っていいでしょう。

それに対してミハエル・シューマッハは、優勝はおろか表彰台も1度しか記録しておらず、多くの記録を塗り替えた超レジェンドドライバーもブランクが3年もあり、40歳を超えてからの復帰は厳しかったのだろう。

同じく40歳目前で復帰したフェルナンド・アロンソも・・・と思ってしまうのですが、アロンソの走りを見るとまだまだ切れ味が鋭く、アストンマーティンのマシンが好調な2023年シーズンは優勝もありそうです。

ぜひアロンソには40歳代での3度目のチャンピオンを期待したい!

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。