人気記事:『ミニカーで振り返るF1マシン』シリーズ

ティレルP34(1977)唯一無二6輪マシンのミニカーを太陽の下で撮ったら本物に!?【ミニカー#118】

今回はミニカーを本物のように獲ってみたという企画。だいぶ期間が開きましたが、今回が118回目になります。

第3回で登場した1977年仕様の6輪ティレル(ミニチャンプス製)ですが、今回はモデルをデアゴスティーニ製に変えて屋外で撮影してみました。

本物同様に太陽の下で撮影すると、ミニカーが実車に見えるかも・・・。

目を細めてぼんやりとご覧ください・・・実車ですwww

では、本編どうぞ。

こちらが1977年仕様のティレルP34のミニカー。

F1で唯一の6輪車のP34の特異なフォルムは、洗練された現在のF1と見比べても、まったく見劣りをしません。

フロントタイヤがノーズ外側にはみ出しているので、このモデルは第12戦オーストリアグランプリ以降の最終盤仕様になります。

開発当初はスポーツカーノーズの内側に小さなフロントタイヤを納めることで空気抵抗を減少させトップスピードの増加を狙いましたが、リヤタイヤが通常サイズなため前面投影面積は変わらず、トップスピードは伸びませんでした。

それよりもタイヤのグリップバランスに悩まされたため、結果ワイドトレッド化したのでした。

ティレルP34をガレージから出して、太陽の下で撮影してみました。

どうです? ちょっと実車みたいでしょ??

横からマシンを見ると、リヤタイヤと比べてフロントタイヤがいかに小さいかがわかります。

ティレルP34以外のすべてマシンのホイール径は前後同径の13インチなのに対し、P34はフロントが10インチでリヤが通常の13インチ。

こちらは当時のライバルであるフェラーリ312T2ですが、ご覧の通り前後同じホイール径で、比較するとP34のフロントホイールの小ささは歴然です。

デビュー年の1976年仕様はエンジンが剥き出しだったP34ですが、1977年仕様はカウルで覆われた一般的な形状になり、空力が洗練されました。

また、この年からファーストナショナルシティ銀行(現シティグループ)が発行していたトラベラーズチェック(懐かしい)がスポンサーに着き、ブルーとホワイトのカラーリングになりました。ティレルP34といえばブルーにイエローのラインが入った1976年仕様がイイというマニアも多いけど、個人的には1977年仕様が断然好きです。
※トラベラーズチェックとは海外旅行者向けの小切手

搭載されるエンジンは名機フォードコスワースのDFV。ティレルといえばこのエンジンですよね。

そんなティレルP34をスターティンググリッドに並べてみました。

太陽の光に反射するエンジンカウルにサイドポッド上面に映るエンジンカウル、そしてアスファルトに伸びたマシンの黒い影。

室内でライティングを頑張っても所詮人工光。ミニカーも実車と同じ太陽光で撮影すると、かなり本物のように見えると思うのですが・・・どう??

ところで、この年は1度も予選トップになれなかったP34ですが、せっかくなのでポールポジションの位置に置いてみましたが、うーん、やっぱり違和感。

ちなみに奥に見えるのは、先ほども登場したライバルラウダのフェラーリ312T2です。

ならばと思い、私のミニカーコレクションの中から、この年デビューしたウォルターウルフのマシンの前に置いてみました。

しかし、デビュー年ながら大活躍したウルフの前もちょっと違和感なのかもしれないが、私、3歳だもん。知らんよ。

それにしても、ティレルP34って、今見ても古さをまったく感じませんよね。

2019年に鈴鹿サウンドオブエンジンで観た実車も古さなど微塵も感じませんでした。

なぜなのか・・・。

やっぱり1970年代の特有のボテっとしたF1マシンのそれとは違い、唯一無二のボディ形状で独立したマシンとして見えるからなのかな。

特に1977年仕様はカラーリングでも古さを感じないし、この2点でしょ。

P34とのコラボマシン3台目は、F1初のターボエンジン搭載マシン、ルノーRS01。

ターボがぶっ壊れまくったこの年のルノーよりは前のグリッドにしなきゃ可哀想ですね。

ということで、このグリッドに収まりました。

今回は1977年仕様のティレルP34のミニカーを実車のように撮影してみました。

登場した4台のミニカーは、デアゴスティーニがかつて発売していたF1マシンコレクションシリーズという比較的安価なモデルでしたが、一瞬でも本物に見えましたでしょうか?

ではでは。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。