モータースポーツ中毒者のぴぴと申します。
3月15日のF1開幕を控え、今年の各チームのマシン性能差が気になるところですが、今回は全8日間で行われた開幕前テストから、各チームのマシンの実力を探ってみたいと思います。
ザックリ見出し
第1回バルセロナテスト1日目
2019年2月18日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | S・ベッテル | フェラーリ | 1:18.161 | C3 |
2 | C・サインツJr. | マクラーレン | 1:18.558 | C4 |
3 | R・グロージャン | ハース | 1:19.159 | C3 |
4 | M・フェルスタッペン | レッドブル | 1:19.426 | C3 |
5 | K・ライコネン | アルファロメオ | 1:19.462 | C3 |
6 | D・クビアト | トロロッソ | 1:19.464 | C4 |
7 | S・ペレス | レーシングポイント | 1:19.944 | C3 |
8 | V・ボッタス | メルセデス | 1:20.127 | C2 |
9 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:20.135 | C2 |
10 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:20.980 | C2 |
11 | D・リカルド | ルノー | 1:20.983 | C2 |
2019年F1開幕前合同テスト初日は、おなじみスペインバルセロナのカタロニアサーキットで行われ、マシンが間に合わなかったウィリアムズを除く9チームが参加しました。
初日からフェラーリのセバスチャン・ベッテルがトップタイムをマークし、マシンの仕上がりの良さを披露、今年からホンダエンジンを搭載し注目されるレッドブルはC3タイヤを履き4番手タイム、まずはトラブルもなく初日の走行を終えました。
第1回バルセロナテスト2日目
2019年2月19日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | C・ルクレール | フェラーリ | 1:18.247 | C3 |
2 | L・ノリス | マクラーレン | 1:18.553 | C4 |
3 | K・マグヌッセン | ハース | 1:19.206 | C3 |
4 | A・アルボン | トロロッソ | 1:19.301 | C4 |
5 | A・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:19.312 | C4 |
6 | V・ボッタス | メルセデス | 1:19.535 | C3 |
7 | P・ガスリー | レッドブル | 1:19.814 | C3 |
8 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:19.837 | C3 |
9 | D・リカルド | ルノー | 1:19.886 | C3 |
10 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:19.928 | C3 |
11 | L・ストロール | レーシングポイント | 1:20.433 | C3 |
12 | P・フィッティパルディ | ハース | 1:21.849 | C3 |
テスト2日目もフェラーリがトップタイムをマーク、今年から加入したルクレールがC3タイヤで順調に周回し、初日に続きこの日も157周と全車中最も多く走行しました。
2014年から5年連続でチャンピオンを獲得しているメルセデスは、この日始めてフェラーリと同じC3タイヤで走行しましたが、タイムシート上位には上がれず、ガソリンを多く積みロングランテストを行っているのかそれでも仕上がりがイマイチなのか、様々な憶測が流れ始めました。
第1回バルセロナテスト3日目
2019年2月20日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | D・クビアト | トロロッソ | 1:17.704 | C5 |
2 | K・ライコネン | アルファロメオ | 1:17.762 | C5 |
3 | D・リカルド | ルノー | 1:18.164 | C4 |
4 | S・ベッテル | フェラーリ | 1:18.350 | C3 |
5 | M・フェルスタッペン | レッドブル | 1:18.787 | C3 |
6 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:18.800 | C4 |
7 | R・グロージャン | ハース | 1:19.060 | C3 |
8 | P・フィッティパルディ | ハース | 1:19.249 | C4 |
9 | C・サインツJr. | マクラーレン | 1:19.354 | C3 |
10 | S・ペレス | レーシングポイント | 1:20.102 | C3 |
11 | V・ボッタス | メルセデス | 1:20.693 | C3 |
12 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:20.818 | P |
13 | G・ラッセル | ウィリアムズ | 1:25.625 | C3 |
テスト3日目にしてようやくウィリアムズが合流し、全10チームが出揃いました。
この日はトロロッソが最も柔らかいC5タイヤでトップタイムを記録、テスト終盤グリップが良い状態でガソリン搭載量が少ない予選シュミレーションだと思われますが、一発の速さがあることを証明してくれました。
3強チームのフェラーリ・レッドブルはC3タイヤでロングディスタンスのテストをし、順調に走り込んでいますが、同じくC3タイヤを履いたメルセデスはガソリン搭載量が相当に多いのかまだ上がってきません。
第1回バルセロナテスト4日目
2019年2月21日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:17.393 | C5 |
2 | A・アルボン | トロロッソ | 1:17.637 | C5 |
3 | D・リカルド | ルノー | 1:17.785 | C5 |
4 | V・ボッタス | メルセデス | 1:17.857 | C5 |
5 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:17.977 | C4 |
6 | C・ルクレール | フェラーリ | 1:18.046 | C3 |
7 | L・ノリス | マクラーレン | 1:18.431 | C4 |
8 | A・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:18.511 | C3 |
9 | R・グロージャン | ハース | 1:18.563 | C3 |
10 | K・マグヌッセン | ハース | 1:18.720 | C3 |
11 | P・ガスリー | レッドブル | 1:18.780 | C3 |
12 | L・ストロール | レーシングポイント | 1:19.664 | C2 |
13 | J・ラッセル | ウィリアムズ | 1:20.997 | C3 |
14 | R・クビカ | ウィリアムズ | 1:21.542 | C2 |
第1回目のバルセロナ合同テスト最終日は、ルノー・トロロッソ・メルセデスが最も柔らかいC5タイヤを装着しましたが、ルノーが最速ラップを記録、メルセデスは速さを見せることができませんでした。
フェラーリ・レッドブルはこの日もC3タイヤで黙々と周回します。
ちなみにC3タイヤは、全タイヤ中最も安定していてラップタイム変動が少ないと言われており、マシンの様々な評価がしやすいとのことで、フェラーリ・レッドブルは順調にテストが行われていると推測できます。
第2回バルセロナテスト1日目
2019年2月26日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | L・ノリス | マクラーレン | 1:17.709 | C4 |
2 | P・ガスリー | レッドブル | 1’17.715 | C3 |
3 | L・ストロール | レーシングポイント | 1:17.824 | C5 |
4 | S・ベッテル | フェラーリ | 1:17.925 | C3 |
5 | A・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:18.589 | C4 |
6 | A・アルボン | トロロッソ | 1:18.649 | C4 |
7 | C・ルクレール | フェラーリ | 1:18.651 | C3 |
8 | K・マグヌッセン | ハース | 1:18.769 | C4 |
9 | J・ラッセル | ウィリアムズ | 1:19.662 | C5 |
10 | D・リカルド | ルノー | 1:20.107 | C3 |
11 | V・ボッタス | メルセデス | 1:20.167 | C2 |
12 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:20.332 | C2 |
13 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:20.348 | C3 |
第1回開幕前合同テスト最終日から、中4日であらためて行われた第2回開幕前合同テスト初日は、マクラーレンの新人ランド・ノリスがC4タイヤでトップタイムをマークしました。
2位は1000分の6秒差でレッドブルホンダのピエール・ガスリーで、タイヤがC3だったことを考えると実質のトップでした。
タイムシートを見てもらうと分かりますが、フェラーリ・レッドブル・トロロッソ・レーシングポイント・マクラーレン・アルファロメオ・ウィリアムズは1日ごとドライバーが交代し、メルセデス・ルノーは午前と午後でドライバー交代、ハースは日にって終日か半日かを変えており、チームによって考え方の違いがみえてきますね。
第2回バルセロナテスト2日目
2019年2月27日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | C・サインツJr. | マクラーレン | 1:17.144 | C4 |
2 | S・ペレス | レーシングポイント | 1:17.842 | C5 |
3 | S・ベッテル | フェラーリ | 1:18.195 | C3 |
4 | K・ライコネン | アルファロメオ | 1:18.209 | C4 |
5 | R・グロージャン | ハース | 1:18.330 | C5 |
6 | M・フェルスタッペン | レッドブル | 1:18.395 | C3 |
7 | D・クビアト | トロロッソ | 1:18.682 | C4 |
8 | V・ボッタス | メルセデス | 1:18.941 | C3 |
9 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:18.943 | C3 |
10 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:19.056 | C3 |
11 | R・クビサ | ウィリアムズ | 1:19.367 | C5 |
12 | D・リカルド | ルノー | 1:19.367 | C1 |
13 | C・ルクレール | フェラーリ | ノータイム | – |
2日連続でトップタイムをマークしたのはマクラーレン。
カルロス・サインツJr.はこれまでの開幕前テストのトップタイムを叩き出しました。
この日のトピックは、それまで順調にテストを重ねていたフェラーリのセバスチャン・ベッテルが午前中にクラッシュした事です。
メカニカルトラブルからターン3でコースオフし、バリアに激しくぶつかりました。
ベッテルに怪我はなかったものの、修復に5時間を要し周回数は41周に終わりました。
第2回バルセロナテスト3日目
2019年2月28日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | C・ルクレール | フェラーリ | 1:16.231 | C5 |
2 | A・アルボン | トロロッソ | 1:16.882 | C5 |
3 | L・ノリス | マクラーレン | 1:17.084 | C5 |
4 | P・ガスリー | レッドブル | 1:17.091 | C5 |
5 | D・リカルド | ルノー | 1:17.204 | C5 |
6 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:17.496 | C5 |
7 | L・ストロール | レーシングポイント | 1:17.556 | C5 |
8 | A・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:17.639 | C5 |
9 | R・グロージャン | ハース | 1:17.854 | C4 |
10 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:18.097 | C2 |
11 | J・ラッセル | ウィリアムズ | 1:18.130 | C5 |
12 | K・マグヌッセン | ハース | 1:18.199 | C3 |
13 | V・ボッタス | メルセデス | 1:18.862 | C3 |
第2回バルセロナテスト3日目は、各チーム最も柔らかいC5タイヤを装着し、一発のタイムを出しに行きましたが、トップタイムはフェラーリのシャルル・ルクレールがマークしました。
善戦したのはトロロッソホンダの新人アレクサンダー・アルボンで、フェラーリから0.651秒差のタイムを叩き出し、全体の2位に入りました。
同じホンダエンジンを搭載する姉妹チームレッドブルは、ピエール・ガスリーが午後のセッションでクラッシュを喫し、マシンに大きなダメージを与えてしまいました。
開幕前の大事な時期のこのクラッシュは、レッドブルホンダにとって相当な痛手であったと思います。
第2回バルセロナテスト4日目
2019年3月1日 ドライ
順位 | ドライバー | チーム | タイム | タイヤ |
1 | S・ベッテル | フェラーリ | 1:16.221 | C5 |
2 | L・ハミルトン | メルセデス | 1:16.224 | C5 |
3 | V・ボッタス | メルセデス | 1:16.561 | C5 |
4 | N・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:16.843 | C5 |
5 | D・クビアト | トロロッソ | 1:16.898 | C5 |
6 | C・サインツJr. | マクラーレン | 1:16.913 | C5 |
7 | R・グロージャン | ハース | 1:17.076 | C5 |
8 | D・リカルド | ルノー | 1:17.114 | C5 |
9 | K・ライコネン | アルファロメオ | 1:17.239 | C5 |
10 | K・マグヌッセン | ハース | 1:17.565 | C5 |
11 | M・フェルスタッペン | レッドブル | 1:17.709 | C3 |
12 | S・ペレス | レーシングポイント | 1:17.791 | C5 |
13 | R・クビサ | ウィリアムズ | 1:18.993 | C5 |
2019年F1開幕戦を前にして最後の合同テストとなったこの日、レッドブルホンダを除く全てのチームが最も柔らかいC5タイヤを使い、タイム計測を行いました。
レッドブルホンダ以外全チームがC5タイヤを装着した最終日のタイムから、現時点での各マシンの力関係が推測できると考えられます。
昨日のドライバーミスによるクラッシュ以外、大きなトラブルがなかったそのレッドブルホンダは、このテスト最終日にギヤボックストラブルが発生し、29周をそうこうしたところでピットインし、そのままテスト終了となってしまいました。
開幕に向け不安要素が出てしまいましたが、逆に言うと本番ではなくテストで出たことは、不幸中の幸いであったと考えても良いでしょう。
ディフェンディングチャンピオンのメルセデスは、フロントノーズ付近のデザインを新しくした効果なのか、最終日にしてようやくフェラーリと肩を並べるタイムをマークし開幕を迎えることとなりました。
まとめ
8日間に及ぶF1開幕前合同テストが終了しましたが、計測タイムから2019年の各マシンの実力がみえてきました。
特に最終日は、レッドブルを除く全チームが最も柔らかいC5タイヤを装着し、予選シュミレーションを行なっていましたので、F1で一番重要である一発のタイムを出せるマシンはどれかを探る参考になったのではないでしょうか。
そこでC5タイヤで記録したベストタイムをみてみましょう。
順位 | チーム | タイム | 計測日 |
1 | フェラーリ | 1:16.221 | 3月1日 |
2 | メルセデス | 1:16.224 | 3月1日 |
3 | ルノー | 1:16.843 | 3月1日 |
4 | トロロッソ | 1:16.882 | 2月28日 |
5 | マクラーレン | 1:16.913 | 3月1日 |
6 | ハース | 1:17.076 | 3月1日 |
7 | レッドブル | 1:17.091 | 2月28日 |
8 | アルファロメオ | 1:17.239 | 3月1日 |
9 | レーシングポイント | 1:17.791 | 3月1日 |
10 | ウィリアムズ | 1:18.993 | 3月1日 |
今年はやはり、テスト初日から好調なフェラーリが速そうですが、テスト後半から空力パーツを変えてきたメルセデスのタイムもフェラーリに肉薄していますね。
最終日にトラブルで予選シュミレーションを行うことのできなかったレッドブルは、信頼性には少々の難がありそうですが、テスト全般を見ると実力はありそうです。
それに続くいわゆるBリーグは、ルノー・マクラーレン・トロロッソ・アルファロメオ・ハースと、タイムを見る限りほとんど差が無く、今年も大混戦が予想されますね。
レーシングポイントは、例年シーズン中盤に大幅なアップデートを入れるので、それに期待といったところでしょうか。
ウィリアムズは・・・ 数年かけて古豪復活に期待したいです。
私の考える今年のマシンの実力を数値化してみましたので、それを掲載しまとめと致します。
順位 | チーム | 採点 |
1 | フェラーリ | 4.8 |
2 | メルセデス | 4.6 |
3 | レッドブル | 4.5 |
4 | ルノー | 4.0 |
5 | マクラーレン | 3.9 |
6 | トロロッソ | 3.8 |
7 | アルファロメオ | 3.7 |
8 | ハース | 3.6 |
9 | レーシングポイント | 3.2 |
10 | ウィリアムズ | 2.8 |
まもなく開幕戦、みなさん今年も盛り上がっていきましょう!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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