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【観戦記】2025年KYOJO CUP Round2 Final 翁長選手優勝!佐藤こころ選手は驚異の追い上げでSFファンを魅了!

7月20日は、5月の開幕ラウンドに引き続き、KYOJO CUP第2ラウンドのファイナルレースを観戦しました。

個人的には共催するスーパーフォーミュラと同じくらいに楽しみなKYOJO CUP。

KYOJOトップドライバーの斎藤愛未選手、翁長実希選手、下野璃央選手が三つ巴の争いを演じ、会場に訪れた多くのスーパーフォーミュラも大変盛り上がっていました。

そして私がもっとも注目する女子高生レーシングドライバー佐藤こころ選手は、表彰台に上がった開幕戦と同様に素晴らしい追い上げで、今回も記憶に残るレースを披露しました。

フォーミュラマシンになった新生KYOJO CUPをSFファンにお披露目!

KYOJO CUPは、トヨタのトップドライバーで日本人初のル・マン24時間総合優勝ドライバーの関谷正徳さんが中心となり、2017年に開始された女性限定のモータースポーツカテゴリーです。

昨年まではVITAでのワンメイクレースでしたが、今年2025年からFIA-F4相当のフォーミュラマシンになり、本格的になった女の戦いは5月の開幕戦からとても盛り上がっていました。

今回の第2ラウンドは多くの観客が詰め掛けるスーパーフォーミュラとの併催ということで、KYOJO CUPファンの私としては、今回のレースでスーパーフォーミュラファンがKYOJO CUPの面白さを知り、一人でも多くの方にKYOJOファンになってもらいたいと願っています。

KYOJOドライバーが集結した舌戦!?のトークショー

9時15分。Round2 ファイナルレースに先立ち、メインステージではKYOJOドライバーが全員参加するトークショーが行われました。KYOJO CUPファンとしてはお馴染みの面々。では注目ドライバーを簡単に紹介します。

こちらは昨年のチャンピオン齋藤愛未選手。開幕戦では慣れないフォーミュラマシンに苦戦しましたが、昨日行われたスプリントで勝利し、本日も素晴らしいレースを披露してくれました。

坪井翔選手の奥様なので、日本のモータースポーツファンの認知度も高いドライバーですよね。

こちらは沖縄出身の翁長実希選手。2021年のチャンピオンで、昨年も齋藤愛未選手と熾烈なチャンピオン争いを繰り広げました。

話が上手で今回もトークの中心でした。

こちらは開幕戦を制した下野璃央選手。

VITAでの昨年までのKYOJO CUPでは、上位で戦いながらも優勝することはできませんでしたが、フォーミュラ経験が豊富(2022年からFIA-F4に参戦)で、テストからトップタイムを連発し、開幕戦を制しました。

しかし今大会ではちょっと不発で、ご機嫌が斜め??

そして、こちらが佐藤こころ選手。

昨年は私の知り合いが所有するVITAで参戦した、最年少17歳の女子高生レーシングドライバーは、今年セルモINGINGに大抜擢され、開幕戦では素晴らしいオーバーテイクで表彰台を獲得しました。

17歳ということは無免許証・・・レースに出れるのって??

実は佐藤選手、カート時代に全日本選手権(もちろん男女混合)でシリーズ5位になり、限定ライセンスを獲得したとんでもない才能の持ち主なのです。

そんな才能と若さで果敢に上位を狙う彼女のレースは面白く、個人的には一番注目するドライバー。今大会もぜひ暴れてもらいたいと思っています。

そんな佐藤こころ選手といつも一緒にいるのが、チームメイトの富下李央菜選手。

2023年のKYOJO CUPデビュー戦でいきなりポールポジションを獲得した富下李央菜選手とともに、いいレースを見せてもらいたいです。

いつもは舌戦を繰り広げるドライバーステージですが、今回は朝早いためか、それともスーパーフォーミュラとの併催でファンが多いためか、やや控えめのトークショーでしたが、彼女たちの闘志は随所に出ていました。

ステージの横には今年からKYOJO CUPで使用されるKC-MG01の開発車両が展示されていて、トークショー終了後にはドライバーたちと会場に詰めかけた多くのキッズたちがこのマシンを囲んで撮影をしていました。

スーパーフォーミュラを思わせるKYOJOマシンのカラーリング

時刻は12時を過ぎ、まもなくKYOJO CUPのファイナルレースを撮影するため、グランドスタンドからダンロップコーナーに1kmほどの道のりを移動。いつものKYOJO CUPはクルマで移動できますが、今回はスーパーフォーミュラとの併催ということで歩きがキツく、汗だくになりながら到着しました。

そして程なくしてKC-MG01に搭載されるハイブリッドパワーユニットのエンジン音が鳴り、インストレーションチェックが開始されました。

エンジン音が徐々に近づき、ダンロップコーナーにマシンがやってきました。

こちらは昨日のスプリントで2位になり、本日のファイナルではフロントローからスタートするKCMGの翁長実希です。

セルモINGINGの富下李央菜選手。

先ほどのKCMGやこのセルモINGINGなど、スーパーフォーミュラに参戦するチームも多くエントリーしており、マシンのカラーリングコンセプトやカーナンバーが共通なのも面白いですね。

マシンのカラーリング通り、このマシンはルーキーレーシング。

ドライブするのはF1ハースチームのリザーブドライバーを務める平川亮選手の実の妹、平川真子選手です。

こちらはTGMグランプリの池島実紅選手。TGMマシンは、昨年までのスーパーフォーミュラのカラーリングで、ちょっと懐かしいです。

ちなみに池島実紅選手は、TGMグランプリの広報を務めていたと記憶しています。

そして私の中の大本命、セルモINGINGの佐藤こころ選手が登場です!

7度の世界王者ミハエル・シューマッハを思い起こすようなヘルメットに、将来への期待が膨らみます。

昨日のスプリントの成績によりセカンドローからスタートする佐藤こころ選手。開幕戦のようなオーバーテイクで表彰台に上がってくれることを期待します。

そして満を持してシンガリで登場したのは、昨日のスプリントで優勝を決めて、本日のファイナルではポールポジションからスタートする斎藤愛未選手。

昨年のチャンピオンは、夫の坪井翔選手と同じくカーナンバー1で今シーズンを戦います。

所属チームも坪井翔選手と同じトムスですが、KYOJO CUPのマシンはタイトルスポンサーが異なり、女性らしい桜色のカラーリングが艶やかですね。

KYOJO CUP第2ラウンドファイナルスタート!佐藤こころ選手はオープニングラップで8位に・・・

インストレーションチェックが終わりダミーグリッドにマシンが整列します。

そしてグリッドウォークが開始されるととんでもない人の山にビックリ!

実は今回、スーパーフォーミュラのパドックパスを持っているファンを対象にKYOJO CUPのグリッドウォークを特別解放していたため、多くのファンがいたのです。

場内放送で直前に知った私・・・パドックパス買っておけばよかった・・・。

グリッドではミカッちゃんによる恒例の直前ドライバーインタビューが行われ、期待の佐藤こころ選手は、

「凄い人(の数)で緊張しますけど、みんなの記憶に残るように頑張って走ります!」

と力強く答えていました。

ぜひ記憶に残るレースを見せてもらいましょう!

時刻は13時10分を過ぎ、斎藤愛未選手を先頭にフォーメーションラップ開始。今回も開幕戦同様にローリングスタートになるようです。

そしてレーススタート!

ダンロップコーナーにいる私には場内放送と少しディレイしているYouTubeのライブ放送が頼り。

斎藤愛未選手がホールショットを決め、翁長実希選手、下野璃央選手とグリッド通りに1コーナーをクリアしたようですが、注目の4番手スタート佐藤こころ選手はどうなんだ!?

マシンがダンロップコーナーにやってくると、4位、5位、6位・・・佐藤こころ選手がまだ来ない・・・。

どうやらスタート直後の1コーナーの混乱で下がり、さらにダンロップコーナー入り口でチームメイト富下李央菜選手にかわされ、8位まで順位を落としてしまったようです。

まあ、仕方ない。得意の追い上げで順位を挽回してもらいましょう。

そんなことを期待した直後、目の前で多重クラッシュが発生してセーフティカーが導入されてしまいました。

12周と周回数が少ないKYOJO CUPのファイナルレースなので、順位を撤回したい佐藤こころ選手としては痛いSC。早期のレース再開が望まれます。

4周目からレースが再開されると、そのSC明けのストレートで翁長実希選手が斎藤愛未選手をオーバーテイク!

ダンロップコーナーに翁長実希選手がトップでやって来ました。

同じ周では富下李央菜選手がダンロップコーナーで池島実紅選手をオーバーテイクして、5位浮上。同じセルモINGINGのマシンに乗る佐藤こころ選手にも追い上げを期待したいです。

そんなことを思っていたら、佐藤こころ選手は翌周に池島実紅選手を抜いて7位に上がります。まだまだ上位フィニッシュ行けるぞ!

F1やスーパーフォーミュラなどトップカテゴリーのレースを観ていると感じられないことですが、モータースポーツはかなり体力を消耗し、体力のないドライバーはレース終盤になるとペースが落ちたりミスが増えます。

トップと遜色のないラップタイムで6位まで挽回した佐藤こころ選手!

今年からフォーミュラマシンになり、開幕戦を観ていると体力のないKYOJOドライバーもそれは顕著に現れます。

そんな中、佐藤こころ選手の体力はトップカテゴリーのドライバーたちと同様に、終盤になってもまったくペースが変わらないのがスゴイところ。

今回も終盤までトップ勢と遜色のない安定したラップを刻み、残り2周で白石いつも選手をオーバーテイクして6位浮上。

さらにファイナルラップでは富下李央菜選手に追いつき、ダンロップコーナーでマッチアップになりますが、相手がチームメイトなのでここは自重。

結局、佐藤こころ選手は4番手グリッドからオープニングラップで8位に落ちるも、そこからは果敢に上を目指し、最後まで攻め続けて6位まで挽回。レース直前に語っていた通り、今回も記憶に残るレースを披露してくれました。

翁長実希選手が斎藤愛未選手との争いを制す!

トップ3の争いは中盤以降下野璃央選手が徐々に離脱し、翁長実希選手と斎藤愛未選手の2人の戦いになります。

そして最後まで斎藤愛未選手が翁長実希選手の背後でプレッシャーをかけますが、その迫力に翁長実希選手が怯むことはなく、そのままトップでチェッカーフラッグを受け、今シーズン初優勝を達成するのでした。

最後に

開幕戦ではフォーミュラ経験の豊富な下野璃央選手が圧倒的な速さでスプリントとファイナルの2つのレースを制しましたが、今回のラウンド2では他のトップドライバーもフォーミュラマシンに慣れたようで、スプリントでは斎藤愛未選手が、そしてファイナルでは翁長実希選手が見事な勝利を収めました。

注目の佐藤こころ選手はというと、予選6位からスプリントでは4位に。ファイナルではスタートの混乱で後退するも、その後は安定したラップタイムを刻み、6位まで挽回。今回も私たちファンを楽しませてくれました。

今回会場に訪れた多くのスーパーフォーミュラファンの記憶にも刻まれたはず。

成長盛りの17歳の夢はスーパーフォーミュラドライバー。その夢が実現するよう、ファンとしては全力で応援します!

以上、最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。