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【祝初優勝!】大波乱のイタリアGPを制したのはアルファタウリのガスリー

2020年9月6日、F1イタリアグランプリ決勝、表彰式ではオリビエ・パニス以来久々のフランス国歌『ラ・マルセイエーズ』と、昨年につづいて2年連続でイタリア国歌『マメーリの賛歌』が流れされた。

イタリア国歌はフェラーリのためではなく初優勝のアルファタウリのために、そしてフランス国歌は初優勝のピエール・ガスリーを讃えるためだった。

2020年イタリアグランプリの予選では、今年何度も見られたメルセデスのワンツーで、決勝もまた戦前からメルセデスの独走になると思われていた。

しかし、あんなことになろうとは、誰が予想しただろう・・・。

スタートシグナルがブラックアウトすると、ボッタスはスタートに失敗してマクラーレンの2台に先に行かれてしまうも、ハミルトンは順調にホールショットを決めて、2番手の大きくリードを築きながらレースを完全にコントロールして独走体制を築いていく。

ここまでは、今年何度も見たハミルトンの独走レースということで、

「もう優勝は決まったな」

と思いながらの視聴になった。

しかし多くのチームが唯一のタイヤ交換を予定していた周回に、マグヌッセンがストップしセーフティーカー導入。

これが波乱の始まりだった・・・。

すかさずトップのハミルトンがピットインを行い、タイヤ交換を行う。

他のマシンもピットインを行うだろうと思っていたが・・・入らない!?

じつはマグヌッセンのストップした場所がピットレーンの入り口でだったため、ピットレーンクローズド(ピットに入れない)が出されていたのだ。

ハミルトンはこの後この行為に対して審議になる。

マグヌッセンのマシンが撤去されピットオープンになると、多くのマシンがピットインしタイヤ交換を行うも、レーシングポイントのストロールはタイヤ交換をせず、アルファタウリのガスリーとフェラーリのルクレール、アルファロメオのライコネンはセーフティーカー前にすでにタイヤ交換を済ませており、1位ハミルトン、2位ストロール、3位ガスリー、4位ルクレール、5位ライコネンの順位になるが、トップのハミルトンはピットクローズド中にピットインをしたことにより10秒間ストップの厳しい最低が下る。

その直後4位のルクレールが最終パラボリカでコースを外れてタイヤバリアに激しくクラッシュし赤旗中断!

再スタート後、3番手ガスリーが2位ストロールをかわして2位に浮上すると、ハミルトンがピットインしペナルティーを消化し再開に降格し、なんとガスリーがトップ!

トップに立ったガスリーは、2位に上がってきたマクラーレンのサインツの猛追を受ける。

ガスリーとサインツ、どちらが勝っても初優勝。

マシン性能で勝るマクラーレンのサインツは、ラップあたり0.3秒ほど速いペースでガスリーを追う。

しかしガスリーはそのプレッシャーをはね退け、トップでチェッカーフラッグを受けた!

30年以上F1を観てきた私だが、こんな手に汗握るレースはいつ以来であろう・・・。

1992年、伝説のモナコグランプリのセナvs.マンセル以来か?

レース終了後、アルファタウリのメカニックが、姉妹チームであるレッドブルのメカニックと抱き合いながら喜びを爆発させ、トロロッソ(アルファタウリの前身)に所属していたサインツと激戦をたたえて抱擁するシーンは印象的であった。

表彰台での本当に久々に聴くフランス国歌、そして地元イタリアで聴くイタリア国歌はフェラーリのためではなく、あのミナルディから続くアルファタウリのためのものだ。

喜ぶガスリー・・・そしてただひとり最後まで表彰台に残り、表彰台に腰掛けながら感慨に耽っていた姿が心に残った・・・。

もしかしたら、昨年F2レースで命を落とした親友ユベールを思っていたのかもしれない・・・。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。