2005年にF1直下カテゴリーとして発足したGP2は、多くのF1ドライバーを誕生させ、そのGP2を継承して誕生したFIA-F2も、続々とF1ドライバーを輩出しています。
そのGP2/FIA-F2に若き日本人ドライバーもF1ドライバーになることを目標に、多く挑戦してきました。
そこで今回は、GP2とFIA-F2のふたつのF1直下カテゴリーに挑戦した日本人ドライバーを、時系列で紹介してみようと思います。
吉本大樹(2005-2006)
| シリーズ | 参戦年 | レース最高位 | シーズン最高位 |
|---|---|---|---|
| GP2 | 2005-2006 | 2位 | 15位 |
GP2の初年度に参戦した日本人ドライバーが吉本大樹選手。
吉本大樹選手は、2005年から2年間GP2に参戦し、マニクールで行われた第5戦のレース2では2位表彰台を獲得しています。
2005年から2006年のGP2は、ニコ・ロズベルグ選手やルイス・ハミルトン選手、ヘイキ・コバライネン選手など、後にF1で活躍することになるドライバーが多く参戦していた時代で、吉本大樹選手は錚々たるメンバーとともにレースを走っていました。
そんな吉本大樹選手は現在、スーパーGT GT300クラスに参戦しています。
山本左近(2007-2008)
| シリーズ | 参戦年 | レース最高位 | シーズン最高位 |
|---|---|---|---|
| GP2 | 2007-2008 | 4位 | 23位 |
2007年から2年間参戦したのが山本左近選手。
山本左近選手は国内トップレースで活躍した後、2006年にスーパーアグリのドライバーとしてF1にデビューすると、翌2007年にGP2に参戦。11レースに参戦しポイントを獲得できませんでしたが、スパイカーのシートを得てF1にふたたび参戦しました。
2008年はルノーのテストドライバーとしてチームに帯同し、第6戦からGP2に復帰。ハンガロリンクのレース2で4位入賞をするも、それ以降はリタイヤ続きでポイントを獲得することができず、この年を最後にGP2の参戦を終了しました。
2010年にHRTからまたもF1に参戦し、その後2012年以降はほとんどレーシングドライバーとしての活動は行っておらず、2021年には衆議院選挙に立候補して当選しています。
中嶋一貴(2007)

| シリーズ | 参戦年 | レース最高位 | シーズン最高位 |
|---|---|---|---|
| GP2 | 2007 | 2位 | 5位 |
トヨタヤングドライバーズプログラムの一員として2007年にGP2に参戦した中嶋一貴選手。
開幕戦でファステストラップを記録すると、イギリスシルバーストンで行われた第5戦で3位表彰台を獲得。第7戦ではシーズン最高位の2位(レース1)になり、最終戦のバレンシアではポールポジションを奪取しています。
そんな中嶋一貴選手は5戦連続の表彰台を獲得するなどの活躍もあり、シーズン順位は5位と健闘。その2007年シーズンの最終戦でウィリアムズよりF1にデビューすると2009年まで同チームで参戦しました。
その後は、WECのトヨタGAZOOレーシングでLMP1クラスに参戦し、ル・マン24時間では3連覇を達し、現在はTGR-E(トヨタガズーレーシングヨーロッパ)の副会長として手腕を振るっています。
平手晃平(2007)

| シリーズ | 参戦年 | レース最高位 | シーズン最高位 |
|---|---|---|---|
| GP2 | 2007 | 2位 | 19位 |
平手晃平選手はトヨタヤングドライバーズプログラムの一員として2007年にトライデントからGP2に参戦し、第5戦のニュルブルクリンクレース1で5位初入賞、レース2では2位表彰台を獲得しています。
しかしそれ以外のレースではノーポイントに終わり、ランキングは19位でした。
その後、平手晃平選手は国内を中心にトヨタドライバーとして参戦した後、2019年に日産に移籍。現在もスーパーGTで活躍しています。
小林可夢偉(2008-2009)

| シリーズ | 参戦年 | レース最高位 | シーズン最高位 |
|---|---|---|---|
| GP2 | 2008-2009 | 優勝(1勝) | 16位 |
中嶋一貴選手や平手晃平選手と同様にトヨタヤングドライバーズプログラムの一員として、2008年にDAMSからGP2に参戦した小林可夢偉選手。
カタロニアサーキットの開幕戦レース1で8位入賞を獲得すると、レース2では日本人ドライバー初となる優勝を遂げています。
その後もGP2での活躍が期待された小林可夢偉選手でしたが、その後はバレンシアの6位のみで、1年目はシリーズ16位に終わりました。
2年目となる2009年シーズンは6度のレースで入賞をしましたが、前年同様16位でGP2参戦を終了し、その年の最後の2レースでトヨタからF1に参戦します。
翌2010年には実力でザウバーのシートを射止め、2012年日本グランプリでは日本人として3人目となる表彰台を獲得。
現在はトヨタGAZOOレーシングの一員としてWECのLMP1クラスに参戦し、ル・マン24時間優勝やシリーズチャンピオンを獲得。またアメリカIMSAシリーズのデイトナ24時間でも優勝をするなど、広く活躍しています。
伊沢拓也(2014)

| シリーズ | 参戦年 | レース最高位 | シーズン最高位 |
|---|---|---|---|
| GP2 | 2014 | 3位 | 18位 |
小林可夢偉選手以来長らくGP2に参戦する日本人ドライバーは現れませんでしたが、2014年に伊沢拓也選手がDAMSから参戦し、ハンガロリンクで行われた第13戦では3位表彰台を獲得しています。
GP2参戦は1シーズンで終了。翌年は国内に戻り、ホンダのエースドライバーのひとりとして活躍しました。
当時29歳だった伊沢拓也選手でしたが、翌年からのホンダF1復帰に向けてのF1ドライバー育成のためだったのか・・・ご存知の方がいたら下のコメント欄で教えてください。
佐藤公哉(2014)
| シリーズ | 参戦年 | レース最高位 | シーズン最高位 |
|---|---|---|---|
| GP2 | 2014 | 7位 | 27位 |
佐藤公哉選手は、ユーロF3からドイツF3、AutoGPと、ヨーロッパのミドルフォーミュラで経験を積み、2014年にカンポスからGP2に参戦するも、入賞は1度の7位のみに終わりました。
その後は帰国して、スーパーGT GT300クラスに参戦しています。
前半はトヨタ系ドライバーが多く登場しましたが、次のページでは、ホンダ系ドライバーが登場します!












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