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【日記26】坂東代表のカリスマ性

本日も富士スピードウェイで、スーパーGT第5戦を観戦してきた。

レースはサードが今年初めて優勝したのだが、今年初めて観客を動員してのレースは、新型コロナウイルスの影響で、ピットウォークやグリッドウォークが無く、パドックパスの販売もされなかったが、最高に楽しめた2日間だった!

レースがはじまる前、通常はピットウォークが行われる時間に、突然スーパーGTを運営するGTAの坂東代表が登壇した。

コロナ渦で厳しい状況の中だが、みんなで頑張って乗り切ろう、という内容だったのだが、自らの言葉で語られた。

そして驚くべきことに、スピーチのあいだ中、全チームのドライバーや監督、スタッフがピット前に一同に整列していた。

これを考えたのは坂東代表をはじめとしたGTAの方々だと推測するが、このスーパーGTがファンをいかに大切にしているのかを、あらためて感じさせる素晴らしいセレモニーだった。

かつてのF1のドンであるバーニー・エクレストンや、DTMのゲルハルト・ベルガーなど、モータースポーツの各カテゴリーにも、名物代表は存在する。

しかしながら、逆境の中ファンの前に立ち、自らマイクを持ってファンに伝える行動力と、44台の全スタッフを整列させる統率力は、坂東代表ならではだと私は思う。

そういえば、2019年の岡山国際サーキットで行われたスーパーGT開幕戦だったか、雨のため決勝レースが早々に中止された中、やはり坂東代表がマイクを持ち、

「全ドライバーをピット前に来させて、サイン会を行います」

と、レースが早く終わってしまいうなだれるファンに向けて、即興のイベントを急遽開催したこともあった。

バーニー・エクレストンやゲルハルト・ベルガーでも、このようなファンと向き合ったことをするとは考えにくいし、現F1代表のチェイス・キャリー(リバティメディア)なんてなおさらだ。

実際今年のF1開幕戦が急遽中止になったとき、チェイス・キャリーはファンに向けてのメッセージは一切なかったと記憶している。

ちなみにスーパーフォーミュラは誰が代表なのかすらもわからない・・・。

逆境の時にこそ前面に出て、ファンに向けて自らの言葉で語り、その時点できる最善を考える、そんな坂東代表の姿勢は本当に素晴らしい。

コロナ禍の中、ホンダがF1を撤退しDTMも混迷を極めているが、スーパーGTは常にファンを思ってくれている坂東代表に任せていれば今後も安泰だろう。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。