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メルセデスはティレル・レッドブルはスチュワートだった!F1全10チームのルーツを探る

メルセデスはこの間までホンダで、もっと前はティレルだった!?

F1チームは長い歴史とともに買収を繰り返してきました。

そこで今回は2020年のF1にエントリーする全10チームのルーツを探ってみたいと思います。

ぴぴ
メルセデスはもともとホンダだったんだよね!
F1女子
メルセデスはメルセデスでしょ?何を意味わかんないこと言ってるの??
ぴぴ
レッドブルはスチュワートだったんだよ!
F1女子
レッドブルはレッドブルでしょ?それにスチュワートってどこのオッサンなの?ぴぴさんついに狂った?
ぴぴ
狂ってないし!

【イギリス・ブラックリー】メルセデスのルーツは?

2019年日本GPにて
チーム本拠地
(シャシー)
イギリス
ノーサンプトンシャー州
ブラックリー
チーム名参戦年実働
ティレル1968-199831
B・A・R1999-20057
ホンダ2006-20083
ブラウンGP20091
メルセデス2010-11

イギリスのブラックリーにあるメルセデスのシャシー部門は、名門ティレルがルーツです。

メルセデスの元はティレルだった 鈴鹿サウンドオブエンジン2019にて

ティレルは1998年までの31年間F1に参戦し、1999年からラッキーストライクなどのブランドを所有するブリディッシュ・アメリカン・タバコが買収して、ブリディッシュ・アメリカン・レーシング(後のB・A・R)になりました。

タバコ広告規制の影響もあり2005年を最後にB・A・RはF1を撤退し、エンジンを供給していたホンダに株式を全て売却しました。

ブラックリーのチームはかつてホンダと呼ばれていた ホンダコレクションホールにて

シャシーコンストラクターとして38年ぶりにF1に復帰したホンダでしたが、2008年に起きたサブプライムローン問題に端を発したいわゆるリーマンショックを機にF1を撤退し、チーム代表だったロス・ブラウン氏にわずか1ポンドで売却し話題になりました。

ブラウンGPとしては2009年の1年のみの参戦でしたが、デビューシーズンにも関わらずドライバーズとコンストラクターズのダブルタイトルを獲得し、日本人の多くは「ホンダがあと1年参戦していたら」と、思ったことでしょう。

そして2010年から現在のメルセデスがブラウンGPを買収し現在に至ります。

【イタリア・マラネロ】フェラーリ

2019年日本GPにて
チーム本拠地イタリア
エミリア=ロマーニャ州
モデナ県
マラネロ
チーム名参戦年実働
フェラーリ1950-71

イタリアのマラネロに構えるフェラーリは、現在参戦するチームで唯一F1の開催初年度から参戦するチームです。

【イギリス・ミルトンキーンズ】レッドブルのルーツは?

2019年日本GPにて
チーム本拠地イギリス
バッキンガムシャー州
ミルトンキーンズ
チーム名参戦年実働
スチュワート1997-19993
ジャガー2000-20045
レッドブル2005-16

イギリスのミルトンキーンズにあるレッドブルは、近年の新興チームの中では最も成功したF1チームですが、そのルーツはスチュワートグランプリから始まります。

3度の世界チャンピオンであるジャッキー・スチュワート氏が立ち上げたスチュワートは、イギリスチームらしくタータンチェック柄が特徴で、小規模チームながら光る走りを見せていました。

もともとフォードとの関係が深かったジャッキー・スチュワート氏は、1999年を最後にチームをフォードに売却しました。

そのフォードはジャガーブランドでF1に参戦しました。

成績はさっぱりでしたが、メタリックグリーンのボディーにジャガーのロゴがあしらわれたカラーリングは、むちゃくちゃカッコ良かったですよね。

結局ジャガーは5年間F1に参戦しましたが、なんの成果もあげられないまま2004年を最後に撤退し、レッドブルが引き継ぐカタチで現在に至ります。

【イギリス・ウォーキング】マクラーレン

2019年日本GPにて
チーム本拠地イギリス
サリー州
ウォキング
チーム名参戦年実働
マクラーレン1966-55

イギリスウォキングのマクラーレンは、1966年以来55年にわたりF1に参戦しつづけている名門チームです。

名門マクラーレンが最も輝いていた頃 ホンダコレクションホールにて

【イギリス・エンストン】ルノーのルーツは?

2019年日本GPにて
チーム本拠地
(シャシー)
イギリス
オックスフォード州
エンストン
チーム名参戦年実働
トールマン1981-19855
ベネトン1986-200116
ルノー2002-20109
ロータス・ルノーGP20111
ロータスF12012-20154
ルノー2016-5

イギリスのオックスフォードシャー州エンストンに構えるチームは、何度もオーナーが変更しました。

F1参戦はアイルトン・セナ氏がデビューしたチームとしても知られるトールマンからでした。

かつてはベネトンとして活躍 鈴鹿サウンドオブエンジン2019にて

1986年、そのトールマンをアパレルメーカーのベネトンが買収し、2001年まで16年の長きにわたり運営して、その間にミハエル・シューマッハ氏とともに2度のドライバーズチャンピオンを獲得します。

2002年からはそれまでエンジンパートナーだったルノーの名前でエントリーします。

2010年まででルノーが撤退すると、ロータス・ルノーGPを経て2012年からロータスF1として参戦します。

ちなみにこのロータスF1とは、コーリン・チャップマン氏が興したチームでもロータスレーシングとも異なるチームです。

2016年からはかつてのオーナーだったルノーが買い戻し現在に至ります。

【イタリア・ファエンツァ】アルファタウリのルーツは?

トロロッソ時代 2019年日本GPにて
チーム本拠地イタリア
エミリア=ロマーニャ州
ラヴェンナ県
ファエンツァ
チーム名参戦年実働
ミナルディ1985-200521
トロロッソ2006-201914
アルファタウリ20201

今年からアルファタウリになったイタリアファエンツァのチームのルーツは、多くのファンや関係者に愛されたミナルディでした。

1985年にF1参戦を始めたジャンカルロ・ミナルディ氏のチームは、途中ポール・スタッダード氏にオーナーが変更するもチーム名は継続し、2005年まで参戦します。

2006年からレッドブルが買収し、そのセカンドチームとしてトロロッソ(イタリア語で赤牛)になります。

そして2020年よりレッドブルのファッションブランド、アルファタウリとして参戦を開始します。

【イギリス・シルバーストン】レーシングポイントのルーツは?

2019年日本GPにて
チーム本拠地イギリス
ノーサンプトンシャー州
シルバーストン
チーム名参戦年実働
ジョーダン1991-200515
MF120061
スパイカー20071
フォースインディア2008-201811
レーシングポイント2018-3

レーシングポイントのルーツはジョーダンです。

ジョーダンはシルバーストンサーキットの入り口から程ない場所に本拠を構えていたことは有名ですが、現在はレーシングポイントが使用しています。

レーシングポイントの発祥はジョーダン ホンダコレクションホールにて

1991年にF1参戦を開始したジョーダンは、2005年まで15年にわたり活躍しました。

その後ロシアのミッドランドグループが買収するも、1年でオランダの高級スポーツカーメーカーであるスパイカーに売却されます。

しかし財政悪化のためスパイカーも1年で撤退し、インドのキングフィッシャー航空の会長ビジェイ・マリヤ氏などがチームを買収し、フォースインディアとなります。

しかし財政難に陥っていたフォースインディアは2018年シーズン中に破産し、ランス・ストロール選手の父ローレンス・ストロール氏へチームを売却し、レーシングポイントになります。

ローレンス・ストロール氏率いる投資家グループがアストンマーティンの株式を獲得し、レーシングポイントは2021年からアストンマーティンへチーム名を変更することが決まっています。

【スイス・ヒンウィル】アルファロメオのルーツは?

2019年日本GPにて
チーム本拠地スイス
チューリッヒ州
ヒンヴィル
チーム名参戦年実働
ザウバー1993-200513
BMWザウバー2006-20094
ザウバー2010-20189
アルファロメオ2019-2

F1で唯一スイスを拠点とするアルファロメオの運営はザウバーです。

ザウバーは1993年のF1参戦以前からスイスのヒンヴィルでレーシングチームを運営しており、BMWにチームを売却してBMWザウバーになってからも同地を拠点にしていました。

【イギリス・バンベリー】ハース

2019年日本GPにて
チーム本拠地
(ヨーロッパ部署)
イギリス
オックスフォード州
バンベリー
チーム名参戦年実働
(ヴァージン)2010-20112
(マルシャ)2012-20154
ハース2016-5

アメリカ国籍のハースですがイギリスにも拠点を有し、かつてヴァージンやマルシャが使用したファクトリーを買収し使用しています。

【イギリス・グローヴ】ウィリアムズ

2019年日本GPにて
チーム本拠地イギリス
オックスフォード州
グローヴ
チーム名参戦年実働
ウィリアムズ1977-※44

※フランクウィリアムズレーシングカーズは、ウォルターウルフになりその後消滅したため含まない

F1を代表する名門チームであるウィリアムズは、イギリスのグローヴを拠点としています。

ウィリアムズが頭角を現した頃 鈴鹿サウンドオブエンジン2018にて

まとめ

現在のチームチームのルーツ
メルセデスティレルB・A・Rホンダブラウンメルセデス
フェラーリフェラーリ
レッドブルスチュワートジャガーレッドブル
マクラーレンマクラーレン
ルノートールマンベネトンルノーロータス・ルノーGPロータスF1ルノー
アルファタウリミナルディトロロッソアルファタウリ
レーシングポイントジョーダンMF1スパイカーフォースインディアレーシングポイント
アルファロメオザウバーBMWザウバーザウバーアルファロメオ
ハースハース
ウィリアムズウィリアムズ

ブラックリーのメルセデスはティレル、B・A・R、ホンダ、ブラウンGPを経て、ミルトンキーンズのレッドブルはスチュワート、ジャガーを経てと、F1チームは買収を繰り返し現在のオーナーが運営していることがわかりました。

またルノーやザウバーは、一度手放したチームを再び買い戻しています。

その中にあり、フェラーリ・マクラーレン・ウィリアムズの3つのコンストラクターは、長いF1の歴史の中でチームの創設から変わることなく運営しており、さすが名門と言われる所以ですね。

この3つの名門には、これからもF1コンストラクターの中心として長く生き延びてほしいものです。

以上、今回はF1全10チームのルーツを探ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。