スーパーGTのポイントランキング。
ドライバーズポイントとチームズポイントが合わない、と思ったことがありませんか?
スーパーGTでは唯一の2台体制チームであるトムスもマシンごとに別チームとしてカウントされるため、普通に考えたらどこもドライバーのポイントとチームのポイントが同じはず。
だけどポイントスタンディングを見ると・・・違う!?
どういうことですか??
まあ、詳しいスーパーGTファンならばご存知だと思いますが、ドライバーズポイントとチームポイントは算出方法が違うんですよね。
ということで今回は2022年スーパーGTスポーティングレギュレーションに即して、ポイント制度について詳しく説明していきたいと思います。
ザックリ見出し
ドライバーズポイントとチームポイントは算出方法が違う
2022年スーパーGTスポーティングレギュレーション第7条より
この記事の冒頭で書いたとおり、ドライバーズポイントスタンディングとチームポイントスタンディングがかなり違うことをご存知でしょうか?
トムス以外のチームはすべて1台体制。
なおかつ2台体制のチームもチームポイントでは1台ごと別チームとしてカウントするため、ドライバーズポイント=チームポイントのはず。
だけど、たとえば2021年のポイントスタンディングで見ると、ドライバーズポイントランキング1位の関口雄飛・坪井翔両選手の合計ポイントは64。
そして所属するトムス36号車のチームズポイントは86・・・全然違うじゃん!
じつはドライバーズポイントとチームポイントは算出方法が違うんです。
まず決勝レースをフィニッシュした時に10位までに与えられるポイントは、ドライバーにもチームにも与えられます。
ここからが違うんです。
予選でポールポジションを獲得したドライバーには1ポイントが与えられますが、チームには与えられません。
そして決勝でレースを完走した場合、トップとの週回数の差によりポイントが与えられますが、こちらはチームに対してのみでドライバーには与えられません。
なるほど、これによりドライバーズポイントとチームポイントの差が生まれるのですね。
では、それらのポイント数を詳しく見ていきましょう。
決勝レース順位によるポイント(ドライバー・チーム共通)
2022年スーパーGTスポーティングレギュレーション第7条-2.-1)-(2)および第7条-2.-2)-(3)より
まずは決勝レースの順位によるポイントについてです。
ポイントは以下のとおり。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20 | 15 | 11 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
優勝すると20ポイントを獲得でき、2位が15ポイント3位が11ポイントで10位フィニッシュまでポイントが与えられます。
そして決勝が700km以上のレース距離、もしくは4時間以上のレース時間の大会においては以下のポイントに変更されます。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
25 | 18 | 13 | 10 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 |
かなり違いますね。
ちなみに2022年シーズンだと第4戦の富士スピードウェイでのレースが唯一4時間以上のレース時間になるため、この1レースのみが上記ポイントの対象になります。
そしてこの決勝レースの順位によるポイントは、ドライバーズポイントとチームポイント両方に付与されます。
ちなみにこの決勝レースの順位によるポイント数はGT500 GT300両クラス同様です。
ポールポジション獲得によるポイント(ドライバーのみ)
2022年スーパーGTスポーティングレギュレーション第7条-2.-1)-(1)より
スーパーGTは土曜日の予選でトップタイムをマークし、ポールポジションを獲得したGT500 GT300両クラスのそれぞれのドライバーにポイントが与えられます。
そのポイント数は両クラスの獲得者にそれぞれ1ポイント。
この予選でのポイントはドライバーにのみで、チームポイントには加算されません。
決勝レース完走によるポイント(チームのみ)
2022年スーパーGTスポーティングレギュレーション第7条-2.-2)-(4)より
スーパーGTでは完走したチームにも、トップとの周回数の差によりポイントが与えられます。
ちなみにこの完走によるポイントはチームポイントのみでドライバーには与えられません。
ポイント数はGT500クラスとGT300クラスで異なります。
GT500クラス
GT500クラスはトップと同一周回数での完走で3ポイントが与えられ、1周遅れで2ポイント、2周以上遅れで1ポイントが付与されます。
トップと同一周回で完走 | 1周遅れで完走 | 2周以上遅れで完走 |
---|---|---|
3 | 2 | 1 |
GT300クラス
GT300クラスはトップと同一周回もしくは1周遅れの感想で3ポイントが与えられ、2周遅れで2ポイント、3周以上遅れで1ポイントが付与されます。
トップと同一周回 もしくは1周遅れで完走 | 2周遅れで完走 | 3周以上遅れで完走 |
---|---|---|
3 | 2 | 1 |
レース中止によるポイント
2022年スーパーGTスポーティングレギュレーション第7条-2.-3)より
レースが途中で中止となった場合はポイントの付与がどうなるのでしょうか?
まず決勝レースが2周を完了する前に中止になった場合はレース成立とならず、決勝レースによりポイントは与えられません。
決勝レースが2周を完了し当初のレース距離もしくはレース時間の75%未満で中止になった場合は、レース成立となり、ハーフポイントとなります。
2022年のゴールデンウイークに行われた第2戦の富士戦がそうでしたね。
そして決勝レースが当初のレース距離もしくはレース時間の75%以上を完了してから中止となった場合は、レース成立となり、決勝レースのすべてのポイントが与えられます。
FIA管轄下でやっているので、レース中止によるポイントはだいたいF1のレギュレーションと同じ感じですね。
まとめ
今回は2022年シーズンのレギュレーションに則りスーパーGTのポイントについて解説してみましたが、まとめると以下のとおりになります。
決勝レース順位によるポイント(ドライバー・チームそれぞれに付与)
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20 | 15 | 11 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
レース距離700km以上もしくはレース時間4時間以上の場合
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
25 | 18 | 13 | 10 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 |
ポールポジション獲得ポイント(ドライバーのみ付与)
PP獲得 |
---|
1 |
決勝レース完走によるポイント(チームのみ付与)
クラス | トップと同一周回で完走 | 1周遅れで完走 | 2周以上遅れで完走 |
---|---|---|---|
GT500 | 3 | 2 | 1 |
クラス | トップと同一周回 もしくは1周遅れで完走 | 2周遅れで完走 | 3周以上遅れで完走 |
---|---|---|---|
GT300 | 3 | 2 | 1 |
なるほど、ドライバーのみに与えられるポールポジション獲得者は1大会につき各クラス1人ずつで1ポイントのみですが、チームにのみ与えられる完走によるポイントがかなり多いので、チームランキングのポイントがドライバーズランキングのポイントよりもかなり多かったのですね。
みなさんスーパーGTのポイントについてお分かりいただいたでしょうか?
結構複雑ですが、これを頭に入れてスーパーGTを観るとさらに面白くなりそうですね。
他にもスーパーGTについての記事をたくさん書いているので、よかったら下記のURLからご覧ください。
https://motorsport-photography.net/category/motorsport/supergt/
今回は以上。最後までご覧いただきありがとうございました。
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