F1は世界各国でテレビ放送されていて、年間に数億人が視聴する巨大スポーツ。当然多くの世界的企業も参入し、各F1マシンにブランド名を描き視聴者にアピールします。
特にタイトルスポンサーは特別で、マシンに大きくブランド名を掲げるだけでなく、エントラント名にも名前が入ります。
さて、そんなF1チームのタイトルスポンサーを務める企業やブランドは、どのような業種なのか?
ということで今回は、2023年の各F1チームのタイトルスポンサーを務める企業やブランドを簡単に紹介してみます。
ザックリ見出し
レッドブルタイトルスポンサー『オラクル(ORACLE)』
- 本社所在地:アメリカ合衆国 テキサス州
- 設立:1977年
- 業種:情報、通信業
- 事業内容:コンピュータ用ソフトウェアの開発、製造、販売、保守
レッドブルのタイトルスポンサーオラクルは、アメリカに本社を置くコンピュータ用のソフトウェアを開発、製造、販売などを行う企業です。
ソフトウェア関連の企業としては巨大で、2019年にはマイクロソフトに次ぐ世界第2位の企業になったらしい。そういえば、会社のパソコンで最近よくORACLEのロゴを見るようになりましたが、F1で知ってから意識するようになったのかな・・・。
レッドブルのタイトルスポンサーは2022年から務めており、マシンのサイドポッドやリヤウイング後方にロゴが入っています。
メルセデスタイトルスポンサー『ペトロナス(PETRONAS)』
- 本社所在地:マレーシア クアラルンプール
- 設立:1974年
- 業種:鉱業
- 事業内容:石油、ガス
メルセデスのタイトルスポンサーを務めているペトロナスは、マレーシアに本社を置く石油関連の国営企業です。
メルセデスF1チームとの関係は長く、2010年にコンストラクターとして復帰して以来、毎年タイトルスポンサーを務め、技術パートナーとして燃料やオイル類の提供も行なっています。
F1への参入は1996年で、当時のザウバーにプレミアムスポンサーとしてサポート。その後は搭載するフェラーリエンジンのバッジネームとして使用されています。
コーポレートカラーのブルーグリーンは、F1ファンならば誰もが知っているF1界の超メジャー企業ですね。
アルピーヌタイトルスポンサー『BWT』
- 本社所在地:オーストリア
- 設立:1990年
- 業種:製造業
- 事業内容:浄水器の製造、その他水処理関連全般
F1界でピンクといえばこの企業、BWTです。BWTはオーストリアに本社を置く、浄水器の製造や水処理関連全般を行う企業。
F1は2017年にフォースインディアのタイトルスポンサーとして参入し、その後同チームを引き継いだレーシングポイントやアストンマーティンも引き続きサポートしました。
その後2022年からアルピーヌへチームをチェンジし現在に至ります。
F1参入当初はこのピンクのカラーに驚きましたが、現在では見慣れてきた感がする・・・いや、やっぱりF1マシンにピンクは・・・ねえ!?
アルファロメオタイトルスポンサー『ステーク(Stake)』
- 本社所在地:キュラソー(オランダ構成国)
- 設立:2017年
- 業種:ギャンブル
- 事業内容:オンラインカジノ
アルファロメオはザウバーをネーミングライツでサポートしているのでタイトルスポンサー以上の関係ですが、アルファロメオとともにエントラント名に名前を連ねているのが2023年からタイトルスポンサーになったステークです。
ステークは2017年にオランダの構成国キュラソーに設立されたオンラインカジノの会社で、オフィスはセルビアやオーストラリア、キプロスにあり、世界中にスタッフを擁するグローバル企業。
契約は2023年から複数年のシーズンでサポートするようで、まずは2023年のアルファロメオのカラーリングに注目ですね。
アルファタウリタイトルスポンサー『オーレン(ORLEN)』
- 本社所在地:ポーランド
- 設立:1999年
- 業種:石油、ガス
- 事業内容:石油元売
アルファタウリは2023年からオーレンと複数年に渡るプリシンパルパートナーを結んだことを発表しました。プリシンパルとは?と思い調べてみると『主な』とか『もっとも重要な』という意味があるようです。うーん、タイトルスポンサーとの違いがわかりません・・・。
オーレンはポーランドの石油元売企業で、石油やガスの精製や石油化学工業などを行うエネルギー企業です。
元F1ドライバーのロバート・クビサ選手の個人スポンサーを務めていた関係で、クビサ選手がウィリアムズからF1に復帰した2018年にウィリアムズと契約。
その後2020年から2022年までアルファロメオのタイトルスポンサーになりました。
そして2023年からアルファタウリと契約。アルファタウリのマシンがガラリとカラーを変えるのか、注目です。
アストンマーティンタイトルスポンサー『アラムコ(aramco)』『コグニザント(cognizant)』
- 本社所在地:サウジアラビア ダーラン
- 設立:1933年
- 業種:石油、ガス
- 事業内容:石油天然ガスの探査、開発および製造他
アストンマーティンは2つのタイトルスポンサーが名を連ねていますが、そのひとつがアラムコです。
アラムコはサウジアラビアの国有石油会社で、保有原油埋蔵量、原油生産量、原油輸出量はともに世界最大。従業員数約55,000人の超巨大企業です。
アストンマーティンとは2022年からパートナーシップを結び、長期的なサポートを行うことを発表しています。
- 本社所在地:アメリカ合衆国 ニュージャージー州
- 設立:1994年
- 業種:IT企業
- 事業内容:情報技術、コンサルティング、アウトソーシング
アストンマーティンのもうひとつのタイトルスポンサーがコグニザントです。
コグニザントはアメリカニュージャージー州に本社を置くIT企業で、情報技術サービスやコンサルティングを行う会社です。
2021年1月にアストンマーティンと契約しF1に参入。以来復帰したアストンマーティンのタイトルスポンサーとして2023年は3年目のシーズンになります。
ハースタイトルスポンサー『マネーグラム(MoneyGram)』
- 本社所在地:アメリカ合衆国 テキサス州
- 設立:1940年
- 業種:金融業
- 事業内容:国際的送金ネットワークサービス
2023年からハースのタイトルスポンサーになったのがマネーグラム。
マネーグラムはアメリカテキサス州に本社を置く国際送金ネットワークで、有名な企業らしいのですが私は知りませんでした・・・。
ハースは過去にリッチエナジーやウラルカリとのタイトルスポンサー契約でいずれも物議を醸す結果に終わっていますが、複数年での契約ということで、きっと今回こそは強固なパートナーが得られたと思われます。
まとめ
F1のタイトルスポンサーといえば、過去はマールボロやマイルドセブンなどタバコブランドが大半を占めていましたが、時代とともに変化し、現在はさまざまな業種の企業が参入しているようですね。
共通して言えることは相当な規模の世界的企業ばかり。
やはりF1のタイトルスポンサーになるのには年間数十億円の予算が必要で、今回挙げたいずれの企業も世界規模でビジネスをする大企業や、さらに規模を大きくすることを望む企業たちでした。
その企業を注目し、時には少しでもその企業の利益となることをすることが、私たちF1ファンとしての務め・・・なんてお堅いことはどうでもいい。とにかく多くのスポンサー企業がF1に参入して盛り上げてもらいたい、ただそれだけです!