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F1ストリート最速は誰?市街地コース最速王ランキング(1987-)

モナコグランプリの舞台モンテカルロ市街地コースを代表とする市街地コースは、コースサイドにコンクリートウォールやガードレールで阻まれエスケープゾーンが極端に少なく、また路面ミューも極端に低い特殊なサーキット。一般的なパーマネントサーキットと比べると一種独特なドライビングを用し、得意不得意が如実に現れます。

市街地コースで速いドライバーは誰なのか?そんな疑問が湧き、今回は市街地コースの最速ドライバーをランキング形式で発表します!

ルール説明

今回は市街地コースで速いドライバーは誰なのか?ということで、まあ見方は色々ありますが、以下のルールに従いランキングを決めたいと思います。

ルール
  • ランキング順は全優勝回数に占める市街地コースでの優勝割合とする
  • 全優勝回数5回以上かつ市街地コースでの優勝回数が3回以上のドライバーが対象
  • 期間は1987年開幕戦から2023年第4戦まで

決め方は全優勝回数に占める市街地コースでの優勝割合とします。

ただ生涯唯一の勝利が1996年のモナコグランプリだったオリビエ・パニスなど極端に優勝回数が少ないドライバーでは正確な数値にならないため、全優勝回数5回以上かつ市街地コースでの優勝回数が3回以上のドライバーを対象とします。

期間は私たち日本人に馴染み深い1987年から、先日終了した2023年第4戦アゼルバイジャングランプリまでとします。

対象は以下で行われたグランプリとします。

対象コースと開催年
  • デトロイト市街地コース(1987-1988)
  • モンテカルロ市街地コース(1987-2019、2021-2022)
  • アデレード市街地コース(1987-1995)
  • フェニックス市街地コース(1989-1991)
  • アルバートパークサーキット(1996-2019、2022-2023)
  • バレンシア市街地コース(2008-2012)
  • シンガポール市街地コース(2008-2019、2022)
  • バクー市街地コース(2016-2019、2021-2023)
  • ジェッタ市街地コース(2021-2023)

コース名に『市街地コース』と表記されるグランプリを基本としましたが、アルバートパークサーキットはかなり迷った末に今回は入れさせてもらいました。理由は公園を周回する完全なる公道で開催されるから。

ではソチオートドロームやマイアミオートドローム、ジルヴィルヌーヴサーキットも入れるべきでは?韓国インターナショナルサーキットだって一部公道でしょ?スパフランコルシャンだって一部・・・など、まあ賛否あると思います。

ただアルバートパークサーキットは年間を通じてF1以外ではほぼ使われることがなく(スーパーカーチャンピオンシップだけ)、それ以外は公道(一部のみ駐車場)として使われているため市街地コースとさせていただきました。

まあ、1996年から2007年はアルバートパークサーキットでの開催を除くとモンテカルロ市街地コースだけ市街地コースでの開催がなかっため、当時参戦していたドライバーが不利になることも理由のひとつですが・・・。

では、上のルールに従って市街地コース最速王ランキングを見ていきましょう。

敬称について

現役選手の敬称については〇〇選手と表記すれば失礼がないと思いますが、引退選手の敬称についてはどのように表記すればいいのか・・・いつも悩んでしまいます。

〇〇元選手?それとも〇〇氏?いやちょっと硬いですね。では〇〇さん?うーん、チカラが抜けてしまいます。

色々考えましたが、現役時代のことについて書くため引退選手に関しても〇〇選手と表記します。

ちょっと違和感があるかもしれませんがあしからず。

【第12位】ミハエル・シューマッハ

DATA

全優勝回数に占める市街地コースでの優勝割合:9.9%

  • 市街地コース優勝回数:9回
  • 全優勝回数:91回

1987年以降、全優勝回数が5回以上、なおかつ市街地コースで3回以上勝利を上げているドライバーは12人いましたが、その中で全優勝回数に占める市街地コースでの優勝割合がもっとも低かったのがレジェンド、ミハエル・シューマッハ選手でした。

91回も優勝しているのにちょっと意外かもしれませんが、他のコースでも多く優勝をしており、さらにミハエル・シューマッハ選手が参戦していた時代は市街地コースの開催が少なかったのも影響しているためでしょう。

また地元の理でモンテカルロを得意としていたミシュランに対してミハエル・シューマッハ選手のフェラーリはブリヂストンユーザー。

ミシュランが参入してからはモンテカルロを勝てなかったのも順位を下げた要因のひとつでしょう。

市街地コース優勝一覧

コース
1994モンテカルロ
1995モンテカルロ
1997モンテカルロ
1999モンテカルロ
2000アルバートパーク
2001モンテカルロ
2001アルバートパーク
2002アルバートパーク
2004アルバートパーク

【第11位】ルイス・ハミルトン

2022年F1日本GPにて
DATA

全優勝回数に占める市街地コースでの優勝割合:10.7%

  • 市街地コース優勝回数:11回
  • 全優勝回数:103回

F1最多優勝ドライバーのルイス・ハミルトン選手も全12人中11位と意外な結果でした。

ハミルトン選手の参戦以来、モンテカルロとアルバートパークに加え、バレンシアやシンガポール、そしてバクーにジェッダと市街地コース開催が増えていったにもかかわらず、あまり勝てていないのか・・・。

いやいや、市街地コースの優勝回数では11回で全体の3位。とにかくハミルトン選手は他のサーキットでも勝ちまくってきたため優勝割合が低くなっただけです。

市街地コース優勝一覧

コース
2008モンテカルロ
2008アルバートパーク
2009シンガポール
2014シンガポール
2015アルバートパーク
2016モンテカルロ
2017シンガポール
2018シンガポール
2018バクー
2019モンテカルロ
2021ジェッダ

【第10位】マックス・フェルスタッペン

2022年F1日本GPにて
DATA

全優勝回数に占める市街地コースでの優勝割合:10.8%

  • 市街地コース優勝回数:4回
  • 全優勝回数:37回

近年では手の付けられないほどの強さで優勝回数を量産するマックス・フェルスタッペン選手ですが、市街地コースでは4勝しか上げていません。

さらに市街地コースでの初優勝が2021年のモンテカルロで、2020年以前は一度も優勝していないのです。

マックス選手ほどのドライバーが市街地コースを苦手とするなど考えにくい・・・これは空力にシビアなマシンの影響だと私は考えます。

むかしからエイドリアン・ニューウェイの設計するマシンは空力にシビアで路面の悪いコースを不得意(レイトンハウスのマシンが顕著って古い??)としていたため、一般的に凹凸の多い市街地コースではラップタイムを上げられなかったのでしょう。

いや、セルジオ・ペレス選手は??

うーん、やっぱりマックス選手は市街地コースが苦手なのかなあ・・・。

市街地コース優勝一覧

コース
2021モンテカルロ
2022バクー
2022ジェッダ
2023アルバートパーク

【第9位】アラン・プロスト

DATA

1987年以降の全優勝回数に占める市街地コースでの優勝割合:11.5%

  • 市街地コース優勝回数:3回
  • 全優勝回数:51回(内1987年以降は26回)

第9位は一気に時代が遡り、アラン・プロスト選手でした。

プロスト選手は1987年以降で26回優勝していますが、その内市街地コースでは3回しか勝利を上げることができませんでした。

プロスト選手は晩年、刻々と路面状態が変化するウエットレースを不得意としていましたが、同じく路面状態やコースの先が見えない市街地コースも苦手としていたのでしょうが、それ以上にこの時代は市街地コースでめっぽう強いアイルトン・セナ選手の存在が大きかったと考えます。

特にセナ選手が台頭してきた1987年以降ではモンテカルロで彼にまったく敵わず、独走のセナ選手がリタイヤした1988年の1勝のみ

1986年以前にモンテカルロで3勝(今回は1987年以前の成績なので除外)していますから、若い頃は市街地コースでも強かったのでしょう。

今回は1987年以降のデータだったこと、そしてライバルが強すぎたということですね。

市街地コース優勝一覧

コース
1988モンテカルロ
1988アデレード
1989フェニックス

次のページでは、市街地コース最速王ランキング8位から4位を発表します!

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。