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フェラーリF310B 伝統の深紅を捨て蛍光レッドになったマシン【ミニカー#38】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はフェラーリが1997年のF1に参戦するために開発したフェラーリF310Bを取り上げていきたいと思います。

マシンデータと戦績

まずはフェラーリF310Bの主要諸元をチェックしてみます。

年式1997年
カテゴリーF1
チームフェラーリ
マシン名F310B
デザイナージョン・バーナード
ロス・ブラウン(改良)
ロリー・バーン(改良)
エンジンフェラーリ

ジョン・バーナードが設計し、ロス・ブラウンとロリー・バーンが改良したマシンですね。

それにしても、F1デザインで名を馳せたすごい名前が勢ぞろいです・・・。

次にフェラーリF310Bの戦績を見てみましょう。

コンストラクターシューマッハアーバイン
シーズン順位2位2位7位
シーズンポイント102P78P24P
優勝5回5回0回
ポールポジション3回3回0回
ファステストラップ3回3回0回

ヴィルヌーヴvs.シューマッハ

1997年のF1は前年にひきつづきウィリアムズが優勢と見られていましたが、シーズンが進むにつれてフェラーリが対抗馬に浮上し、ジャック・ヴィルヌーヴvs.ミハエル・シューマッハの図式で展開しました。

ポールポジションを10回獲得していることから分かるとおり、純粋なマシンの速さではウィリアムズに分があるものの、チームやヴィルヌーヴ自身にミスがあり、シューマッハの安定した走りとこの年からチームに加入したロス・ブラウンの戦略により、1ポイントリードして最終戦のヘレスサーキットで行われたヨーロッパグランプリを迎えることになります。

ハイライトは48周目のドライサックヘアピン。

トップから逃げるシューマッハにヴィルヌーヴがインを突くと、シューマッハは外から無理やり被せ接触。

シューマッハはリタイヤし、ヴィルヌーヴはダメージを負いながらも走りきり、ワールドチャンピオンに輝きました。

レース後FIAは、シューマッハが故意にヴィルヌーヴにぶつけたとして、ドライバーズランキングからの除外という裁定を下しました。

あっ!今回のミニカーはカーナンバー6のアーバインのマシンでした!

しかしアーバインのエピソードが乏しかったため、フェラーリF310B最大のエピソードであるヴィルヌーヴ対シューマッハのことについて書かせてもらいました。

あしからず・・・。

フェラーリF310Bのミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のフェラーリF310Bを撮影していきます。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』です。

ピットガレージで出番を待つ、エディー・アーバインとフェラーリF310B。

基本設計はジョン・バーナードですが、ベネトンから移籍してきたロリー・バーンとロス・ブラウンが改良したマシンだけあり、1995年から1996年のベネトンにそっくりなサイドポンツーンのデザインですね。

ゴールドのBBSホイールがカッコいい!

インダクションポッド上の縦に伸びたオンボードカメラは、この年代の特徴でしたが・・・はっきり言ってダ・サ・い。

スターティンググリッドに移動。

ポールポジションを獲得できなかったアーバインですが、今回は特別に。

奥に見えるのは最大のライバルであったジャック・ヴィルヌーヴのウィリアムズFW19です。

この年からマールボロがメインスポンサーになり、フェラーリ伝統の深紅のカラーリングから蛍光レッドに変更しましたが、私は以前の深紅のフェラーリの方が断然好きでした。

フィリップモリスさん、お願いします戻してください!!

シェルの貝殻も嫌い!

フェラーリといえば火を吹く6本脚の犬でしょ!?

以上、1/43のフェラーリF310Bを実車のように撮影してみました。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介します。

【ミニチャンプス製】フェラーリF310B

ミニチャンプス製の通常ラインナップで、現在は新品での購入は難しいと思われます。

【IXO製】ウィリアムズFW19

デアゴスティーニF1マシンコレクション44号、IXO製です。

最後に

フェラーリは1992年から深刻な低迷期に突入しますが、当時フェラーリの社長に就任したルカ・モンテゼモーロはチーム再編に取り掛かります。

まずは1993年、プジョーで実績を残したジャン・トッドを招聘します。

そして1996年からはベネトンで2年連続チャンピオンを獲得したミハエル・シューマッハが加入。

1996年シリーズ終了後には、ベネトンでシューマッハとともにチームをチャンピオンチームに押し上げた主要人物であるロス・ブラウンとロリー・バーンもフェラーリに加入し、『シューマッハ・トッド・ブラウン・バーン』と役者が勢ぞろいすることになります。

この4名が揃った1997年からふたたびトップチームに返り咲くことになり、1999年にはコンストラクターズタイトルを、そして2000年には悲願のドライバーズチャンピオンを獲得することになるのでした。

今回取り上げた1997年のフェラーリF310Bは、新しく生まれ変わったフェラーリの最初のマシンだったのでした。

以上、今回は1/43のフェラーリF310Bを実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。