人気記事:『ミニカーで振り返るF1マシン』シリーズ

メルセデスAMG F1 W09 EQ Power+ ルイス・ハミルトン5度目のチャンピオンマシン【ミニカー#109】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はメルセデスが2018年のF1に参戦するために開発した、メルセデスAMG F1 W09 EQ Power+(以下メルセデスW09)を取り上げていこうと思う。

マシンデータと戦績

まずはメルセデスW09の主要諸元をチェック。

年式2018年
カテゴリーF1
コンストラクターメルセデス
マシン名メルセデスAMG F1 W09 EQ Power+
デザイナーアルド・コスタ(エンジニアリングディレクター)
ジェフリー・ウィリス(テクノロジーディレクター)
ジェフリー・ウィリス(テクノロジーディレクター)
エンジンメルセデスM09 EQ Power+ 1.6L V6ターボ
主要諸元表

メルセデスW09はアルド・コスタ(エンジニアリングディレクター)、ジェフリー・ウィリス(テクノロジーディレクター)、ジェフリー・ウィリス(テクノロジーディレクター)の3名が中心となり設計された。

パワーユニットは自社メルセデス製で、同チームはフルコンストラクターである。

つづいてメルセデスW09の戦績を見てみる。

コンストラクターハミルトンボッタス
シーズン順位1位1位5位
シーズンポイント655P408P247P
優勝11回11回0回
表彰台25回17回8回
ポールポジション13回11回2回
ファステストラップ10回3回7回
戦績表

この年もメルセデスが655ポイントを稼ぎ、5年連続でコンストラクタータイトルを獲得し、エースハミルトンは11回もの優勝を記録し、2年連続5回目のドライバーズチャンピオンになっている。

ハミルトンのファステストラップは意外に少ない3回と、終盤のからタンク状態では独走のレースが多かったことがわかる。

対する両雄ボッタスは1度も勝利することなく、シーズン5位と不甲斐ない結果だった。

メルセデスW09のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のメルセデスW09を撮影していこうと思う。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』。

今回はメルセデスW09のルイス・ハミルトン仕様になる。

前年、2年ぶりに王者になったハミルトンだがカーナンバーは44のまま。

パワーユニット時代がはじまった2014年から、最強マシンとして連続チャンピオンを獲得しているメルセデスだが、カーナンバー1を付けたシーズンはない。

2017年からワイドリアタイヤと車幅200mm拡大で迫力が増したリヤビュー。

私的にはリヤウイング翼端版のえぐれが好き。

当時はフロントウイングとサイドポッド前のバージボードの空力処理が、チームによりさまざまな形状をしており、10cmほどの1/43のミニカーでもなんとか再現されている。

ちなみにフロントウイングは翌2019年からレギュレーションで5枚の羽根に、サイドポッド前のバージボードは高さ制限を受け、開発競争は落ち着いた。

メルセデスW09のホイールベースは3726mm。

前年W08の3760mmと比べると若干短くなったが、それでも全車中最大のロングホイールベースになる。

ハミルトンのメルセデスW09をスターティンググリッド移動して、11回獲得したポールポジションの位置に止める。

奥に見えるのは同年のマクラーレンのマシンMCL33だ。

エンジンカウルはこの年までシルバー単色のカラーリングだったが、翌2019年のW10でスリーポインテッドスターを散りばめたデザインになり、2020年以降はブラックになる。

細くスラーっと伸びた突起のないノーズ形状は、その後も続くメルセデスF1マシンの特徴だ。

そして、この年から装着を義務付けられたHaloが存在感を出している。

当時はこのサンダルの鼻緒のような形状が好きではなかったが、見慣れた現在ではHaloが装着されていない2017年以前のマシンを見ると物足りなさを感じる。慣れとは恐ろしいものだ。

このメルセデスW09のミニカーは、タイヤサイドウォールのカラーがイエロー。

2019年以降、イエローはミディアムコンパウンドのタイヤになったが、この年まではソフトだった。

その奥に見えるマクラーレンのサイドウォールカラーは、この年だけ存在するピンクで、ハイパーソフトタイヤだ。

ちなみに2018年は、

  • ハイパーソフト=ピンク
  • ウルトラソフト=パープル
  • スーパーソフト=レッド
  • ソフト=イエロー
  • ミディアム=ホワイト
  • ハード=アイスブルー
  • スーパーハード=オレンジ
  • インターミディエイト=グリーン
  • ウエット=ブルー

と、9種類も存在し、もはやどの色がどの軟らかさかF1ファンでも忘れてしまうほどだった・・・。

パワーユニットは前年から70%の部品を交換し、年間3機に減った使用制限に対応した。

同年のマクラーレンMCL33とメルセデスW09を俯瞰で比べてみる。

マクラーレンMCL33よりも、よりエンジンカウルリヤエンドの絞り込みが激しいのがわかる。

そしてメルセデスW09は、リヤサスペンションアッパーエレメントがカウルの上にあらわになっていることから、高さも低く抑えられているのがわかる。

ここからは翌2019年のメルセデスW10と比べてみよう。

細いノーズに鋭く絞り込まれたエンジンカウル後端のデザインなど、マシン全体のシルエットは翌年のマシンに引き継がれているのがわかる。

ただカラーリングは翌年から大きく変更し、伝統のシルバーアローから、スリーポインテッドスターが無数に散りばめられている。

以上、1/43のメルセデスW09を実車のように撮影してみた。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介する。

【ixo製】メルセデスW09

デアゴスティーニF1マシンコレクション第123号で、ミニカーはイタリアの老舗メーカーであるixoが製造している。

【ixo製】マクラーレンMCL33

こちらも同じく、デアゴスティーニのF1マシンコレクション第122号で、ixo製。

【ixo製】メルセデスW10

同じくデアゴスティーニのF1マシンコレクション第120号でixo製。

今回の撮影機材

今回ミニカーを撮影したカメラ機材を紹介する。

カメラキヤノンEOS R5
レンズキヤノンRF35mm F1.8 IS STM
スピードライトキヤノン430EX Ⅱ
三脚ベルボンEX-Macro
撮影機材

最後に

2014年からはじまったパワーユニット時代において、メルセデスはその圧倒的なパワーと空力性能で、他のマシンを圧倒するパフォーマンス成績をあげている。

ドライバーズコンストラクターズ勝利数/レース数
2014ハミルトン1位(384P)
ロズベルグ2位(317P)
1位(701P)16/19
2015ハミルトン1位(381P)
ロズベルグ2位(322P)
1位(703P)16/19
2016ロズベルグ1位(385P)
ハミルトン2位(380P)
1位(765P)19/21
2017ハミルトン1位(363P)
ボッタス3位(305)
1位(668P)11/20
2018ハミルトン1位(408P)
ボッタス5位(247P)
1位(655P)11/21
2019ハミルトン1位(413P)
ボッタス2位(326P)
1位(739P)15/21
2020ハミルトン1位(347P)
ボッタス2位(223P)
1位(573P)13/17
2021ハミルトン2位(275.5P)
ボッタス3位(185P)
1位(460.5P)7/17
※2021年は第17戦終了時点

メルセデスのみがドライバーズ、コンストラクターズタイトルを独占する近年のF1だが、2021年はレッドブルホンダがパフォーマンスを上げており、第17戦までレッドブルのエースであるマックス・フェルスタッペンが選手権をリードしている。

そのままフェルスタッペンがパワーユニット時代初、そして自身にとっても初のチャンピオンに輝くのか、それともメルセデスが8年連続のタイトルを死守できるのか、予断が許さない。

そんな別のチーム同士で拮抗したレースを展開する2021年のF1は、最近では見なかった展開でじつに面白い。

以上、今回は1/43のメルセデスW09を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみた。

最後までご覧いただきありがとうございました。

ミニカー記事一覧は下のボタンをクリック

面倒ですがポチッとお願いします

自動車レースランキング

関連記事

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

145人の購読者に加わりましょう
よかったらSNSでシェアお願いします!



サーキットでの興奮をあなたに伝えたい
MOTORSPORT観戦記

サーキットは非日常を味わえる特別な空間です。そんな素晴らしいモータースポーツの世界を、ひとりでも多くの方に伝えたい・・・。そんな思いでMOTORSPORT観戦記と題し、記事に認めました。




コメントを残す

ABOUT US
大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。