人気記事:『ミニカーで振り返るF1マシン』シリーズ

【観戦記】2023年F1日本GP⑦ ついにレーススタート!決勝編

2023年F1日本グランプリの観戦記を書いてきましたが、今回はいよいよ決勝レース編です。

前戦シンガポールグランプリで連勝記録がストップしたマックス・フェルスタッペン選手はどか?

2度目の地元グランプリで9番手グリッドからスタートする角田裕毅選手はどうなのか?

気になる決勝の模様をスタンドの雰囲気とともに書いていきたいと思います。

ちなみに2023年F1日本グランプリの観戦記を最初からご覧になりたい方は、下記のバナーからどうぞ。

決勝スタート!

「Are you ready?」

場内放送を担当するピエール北川さんがお決まりのフレーズでファンに呼び掛けると、ファンも一気に盛り上がります。

14時を過ぎセーフティカーが最後のコースチェックを終了すると、

F1マシンがターボ音を奏でながらフォーメーションラップに出かけます。

予選で大健闘をして9番グリッドを獲得した角田裕毅選手も大声援を受けながら私たちのいる2コーナーを通過。

無事にスタート決めてくれ!

そして一瞬の静寂のあと・・・スタート!

3番グリッドからスタートしたランド・ノリス選手がスタートダッシュを決めて一気にマックス・フェルスタッペン選手の前で1コーナーに!

しかし2コーナーでマックス選手がインをついてトップを取り返す!

B2席スタンドは、

「ウォーーー!!!」

とファンの叫び声が鳴り響きます。

中団では角田裕毅選手がチームメイトのリアム・ローソン選手にオーバーテイクを許し、11番手に後退。気合いが入り過ぎたか・・・。

そして後方アルピーヌの横にはマシンのパーツらしき赤いパーツがあり、接触があった模様。どうやらこのパーツはバルテリ・ボッタス選手のフロントウイング。

1コーナー手前にも多くのマシンがパーツをばら撒いたらしく、ここでセーフティカーがコースイン。

ボッタス選手の他、アレックス・アルボン選手、周冠宇選手、エステバン・オコン選手、そしてセルジオ・ペレス選手も1周目終了後にピットインする大混乱のスタートでした。

コースマーシャルさんが日本の伝統竹ぼうきでパーツを排除。海外のマーシャルさんもデッキブラシなんかよりも竹ぼうきを使えば一瞬でパーツを除去できるのに・・・ね。

コースマーシャルさんの活躍でコースクリアしレースは5周目に再開。では決勝レースの行方を一気に見ていきましょう。

マックスが2位に20秒近く引き離す圧勝で日本GP2連覇!

再スタートすると、前戦シンガポールでの鬱憤を晴らすかのようにマックス・フェルスタッペン選手が2位のランド・ノリス選手を大きく引き離す展開に。

その後もマックス選手はペースを緩めず独走状態で完全にレースを支配します。

結局マックス選手はまったく危なげの無いレース運びで、昨年に続き2年連続のポールトゥウィンを達成。今シーズン13度目の栄冠に輝きました。

ただ、2位に20秒近く引き離す圧勝に、ファンも盛り上がりポイントがなく、優勝後の歓声もやや控えめだったような。

復活のマクラーレンが1-2フィニッシュ

今回の注目は予選で2位3位を獲得したマクラーレンの2台。特に鈴鹿初挑戦でフロントローを獲得したオスカー・ピアストリ選手に期待していたファンも多かったはず。

そんなピアストリ選手は前述の通りスタートでランド・ノリス選手にオーバーテイクされ3位に脱落。

中盤、1度目のタイヤ交換のタイミングでバーチャルセーフティカーと重なり、ラッキーなカタチでランド・ノリス選手をパス。マックス選手の後方2番手のポジションを奪い返します。

しかしペースは明らかにノリス選手の方がよく、ピアストリ選手は6秒ほどあったノリス選手とのマージンをみるみる詰められてしまい、チームオーダーでノリス選手を前に出します。

やっぱり鈴鹿はドライバーズサーキット。一発の速さがあってもそれを継続するのは難しかったのかも。

結局そのままノリス選手2位、ピアストリ選手3位でフィニッシュ。

この若き2人の将来と着々と完全復活の道を辿るマクラーレンの今後に注目ですね。

終盤は1ストップのラッセルがズルズル後退

8番手スタートのジョージ・ラッセル選手は唯一の1回ストップを敢行し、一時は3位まで浮上。

しかしこの作戦は失敗。各マシンが2度目のタイヤ交換でフレッシュタイヤにすると、使い古したタイヤでペースが上がらないラッセル選手は、シャルル・ルクレール選手やルイス・ハミルトン選手、カルロス・サインツ選手に次々にオーバーテイクを許します。

この1コーナーでの攻防が実に楽しく、B2席スタンドは大きな拍手で応えます。

決勝ペースが上がらない期待の角田裕毅

期待の角田裕毅選手はスタートでリアム・ローソン選手に抜かれ11位。その後ペレス選手のピットストップがありポイント圏内の10位でレースを進めます。

そして角田選手は誰よりも早い10周目にピットインを行いローソン選手のアンダーカットに成功。

しかしアルファタウリ勢はレースペースがイマイチ。さらに角田選手は2度目のピットストップを先延ばしにしたため、ふたたびローソン選手にアンダーカットされてしまいます。

さらに2台のアルファタウリは後続のアルピーヌの2台にも先行され、ポイント圏外に脱落。

角田選手は第3スティントでペースを上げ6秒以上離れていたローソン選手の背後に迫ります。しかしアルファタウリはペースの速い角田選手を先行させることなく、完全に押さえ込まれる展開に。

結局ローソン選手11位、角田選手が12位というポジションでレース終了。9番手グリットからスタートした角田選手でしたが、スタートの不運とストラテジーの失敗、そして他車に比べてレースペースがイマイチだったこともあり、残念な結果に終わりました。

スタンドはというと、終盤のローソン選手vs.角田選手の攻防で盛り上がりを見せたものの、全体的には不完全燃焼といった感じ。やっぱり日本人ドライバーが活躍してくれなければ盛り上がらない。来年こそ入賞を・・・。

2023年F1日本GP結果

ということで今年の日本グランプリの正式結果は以下の通り。

順位No.ドライバーチーム
11M.フェルスタッペンレッドブル
24L.ノリスマクラーレン
381O.ピアストリマクラーレン
416C.ルクレールフェラーリ
544L.ハミルトンメルセデス
655C.サインツフェラーリ
763G.ラッセルメルセデス
814F.アロンソアストンマーティン
931E.オコンアルピーヌ
1010P.ガスリーアルピーヌ
1140L.ローソンアルファタウリ
1222角田裕毅アルファタウリ
1324周冠宇アルファロメオ
1427N.ヒュルケンベルグハース
1520K.マグヌッセンハース
1623A.アルボンウィリアムズ
NC2L.サージェントウィリアムズ
NC18L.ストロールアストンマーティン
NC11S.ペレスレッドブル
NC77V.ボッタスアルファロメオ

最後に

レース終了後に場内放送を担当するピエール北川さんから、観客動員数について発表がありました。その数は決勝日で10万1000人。3日間のトータルでは22万2000人!

まさに2000年代までのあの頃を思い出すような多くの観客で溢れかえった鈴鹿でした。

ファン層を見ると今年は外国人が多く、同時に若い年代のファンも多く訪れていたように感じます。

今までは私たちF1ブーム世代が日本人F1ファンの中心でしたが、時代とともにファンの世代も変わっていっているようです。

これが文化。F1文化はヨーロッパだけではなく日本にも着実に根付いていくのです。

そんな日本の若きF1ファンの多くが大声援を送ったのが角田裕毅選手。今回は残念ながらポイント獲得はなりませんでしたが、リタイヤすることなくチェッカーが振られるまで日本のファンを楽しませてくれたことに感謝。

帰りのゲートではこんな幕が掲げられていました。そう来年の日本グランプリは桜の季節4月開催なんですよね。

この最高の週末が半年先にまた味わえることが楽しみで仕方がない。

7回に渡り2023年日本グランプリの観戦記を書いてきましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。

面倒ですがポチッとお願いします

自動車レースランキング

関連記事

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

146人の購読者に加わりましょう
よかったらSNSでシェアお願いします!



サーキットでの興奮をあなたに伝えたい
MOTORSPORT観戦記

サーキットは非日常を味わえる特別な空間です。そんな素晴らしいモータースポーツの世界を、ひとりでも多くの方に伝えたい・・・。そんな思いでMOTORSPORT観戦記と題し、記事に認めました。




コメントを残す

ABOUT US
大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。