使い古された言葉だが、F1は走る広告塔と言われ、マシンにスポンサー企業やブランドを描きその収入を中心にチームを運営するため、マシンに描かれるスポンサーロゴは重要で、そのロゴを引き立たせるために緻密にデザインを考案します。
今回はそんな素晴らしいデザインが施された歴代F1マシンを、F1観戦30年の私が勝手に選び、ランキング形式で見ていきたいと思います。
【第10位】トロロッソ・STR12-STR14 (2017-2019)
第10位は2017年から2019年のトロロッソ。
レッドブルの姉妹チームであるトロロッソは、2017年から2019年まで飲料ドリンクレッドブルのパッケージを再現したマシンデザインを採用していました。
エナジードリンクは、レッドブルの発売以降オシャレな飲み物という付加価値を付けて売り出しているだけに、そのパッケージのデザイン製はかなり高く、トロロッソのマシンもそのレベルの高いカラーリングを忠実に再現していました。
【第9位】ジャガー・R1-R5 (2000-2004)
スチュワートグランプリを買収したフォードが、当時傘下だったイギリスのジャガーブランドで参戦したジャガーレーシングが第9位にランクイン。
そのマシンのカラーリングはイギリスのナショナルカラーであるグリーンをベースにメタリックグリーンで塗装され、エンジンカウルに大きく『ビッグキャット』と呼ばれるジャガーのイラストがデザインされていました。
鮮やかなメタリックグリーンをベースに、マシン下部と前後ウイングはメインスポンサーのHSBCのコーポレートカラーであるホワイトで塗装され、素晴らしいコンビネーションでした。
ただし成績はコンストラクターズ選手権7位が最高と、メーカーの純ワークス体制ながら燦々たる結果でした。
【第8位】オニクス・ORE1-ORE1B (1989-1990)
第8位は超マイナーチームのオニクスがランクイン。
オニクスって何?と思っている近年のF1ファンもいるかもしれませんが、日本でF1ブームが沸き起こっていた頃の1989年から1990年の2年間F1に参戦したレーシングチームです。
カラーリングはブルーをベースにフロントノーズ部分をホワイトで塗装し、1989年のORE1は太い蛍光ピンクで、1990年のORE1Bは蛍光黄緑で縁取られていました。
弱小チームであまりテレビには映し出されませんでしたが、爽やかなカラーリングは目を見張るものがありました。
【第7位】ウィリアムズ・FW16-FW20 (1994-1998)
第7位は1994年から1998年のロスマンズウィリアムズです。
ル・マン24時間で圧倒的な強さを誇ったポルシェ956のマシンに描かれていたのは、ブルーとホワイトにゴールドとレッドのラインが入ったロスマンズカラー。
小学生の私は、あのカラーリングが大好きでした。
1994年、あのロスマンズカラーがセナとともにウィリアムズでF1に登場し、あらためてロスマンズカラーの素晴らしさに圧倒されました。
ロスマンズカラーのウィリアムズは1994年から1998年までの5年間でしたが、私としてはローノーズのFW16のロスマンズカラーが特に好きです。
FW16はセナの痛ましい事故でクローズアップされることが多いマシンですが、デザイン面から見てベストカラーリングです。
【第6位】マクラーレン・MP4-21-MP4-28 (2006-2013)
第5位はボーダフォンがメインスポンサーを務めていた頃のマクラーレンです。
マクラーレンのカラーリングで一番印象的なのは、マールボロがスポンサードしていた頃のホワイトベースに蛍光レッドの通称赤白マクラーレンですが、私としてはマーロボロが去りウエストが撤退した後のクロームシルバーに赤いボーダフォンのアクセントが入った2006年から2013年のカラーリングが一番好きです。
それにしてもミラー仕上げの塗装は相当に重く、極限まで軽量化を図るF1マシンにとっては不利なはずですが・・・。
【第5位】ジョーダン・191 (1991)
1991年からF1に参戦するジョーダングランプリのF1処女マシンがジョーダン191が第5位にランクインです。
マシンの基本色はアイリッシュグリーンで黄緑色のアクセントが入り、マシン下部はブルーで塗装されるカラーリングは、マシンの流麗なフォルムと相まって非常に美しいデザインでした。
基本色のグリーンはオーナーのエディ・ジョーダン氏の出身がアイルランドということもありますが、ドリンクブランドの7UPがメインスポンサーで、そのイメージカラーからです。
第3戦からはコーポレートカラーがグリーンの富士フイルムも大口スポンサーとして加わりましたね。
【第4位】ベネトン・B187-B190 (1987-1990)
第4位はベネトンの1987年から1990年のカラーリングがランクイン。
1986年からトールマンを買収してF1に参戦したベネトンですが、アパレルブランドということで、1987年から1990年の4年間のデザインはグリーンを基本にブルー・イエロー・レッドの原色を使用した鮮やかなカラーリングを施して注目されました。
しかし1991年、キャメルがメインスポンサーになってからは、イエローとグリーンのダサいカラーリングに大変身して失望しました。
【第3位】レイトンハウス・CG901 (1990)
第3位はF1ブームの象徴的存在であるレイトンハウスの1990年マシン、CG901が入ります。
1990年のフランスグランプリでイヴァン・カペリが残り3周までトップを走っていたあのマシンですね。
レイトンハウスのマシンはレイトンブルーと呼ばれた水色で塗装され、1990年のマシンはインダクションポッドがBPのグリーンで塗られており、私的にはこのCG901が一番好きなレイトンハウスのマシンです。
ちなみにこのレイトンブルーはホンダシティカブリオレのボディカラーにあったマイアミブルーをもとに採用しました。
【第2位】レッドブル・RB12-RB16 (2016-2020)
惜しくも第2位は、レイトンハウスから一気に時代が新しくなり、2016年以降のレッドブルのカラーリングです。
レーシングマシンをはじめとした自動車の塗装はツヤツヤに仕上げるのが基本ですが、2016年のレッドブルRB12はつや消しのマッド塗装が施され、その革新的なマシンを見て、「カッコいい!」と思いました。
2019年からはフェラーリもマッド塗装を採用していますが二番煎じ感が否めず、フェラーリレッドのつや消しは私としては大反対です。
やはりレッドブルの紺色だからこそ似合うカラーリングだと思います。
【第1位】アルファタウリ・AT01 (2020)
そして私が考えるベストカラーリングF1マシンは、2020年のアルファタウリAT01です。
2020年、レッドブルの姉妹チームであるトロロッソは、レッドブルのアパレルブランドをチーム名としたアルファタウリに名称変更し、そのカラーリングはホワイトと濃紺というモノトーンのデザインで、シンプルだが統一感あるデザインは非常に好感が持てます。
またレッドブル系チームだけにつや消しマッド塗装というのもイイですね。
そしてポイントはサイドポンツーン前方にある赤い『HONDA』のロゴ。
当初はHONDAのロゴも濃紺で描かれる予定でしたが、ホンダの山本マネージングディレクターからアルファタウリに懇願し、アルファタウリ側が折れるカタチでホンダのコーポレートカラーである赤で描かれることとなりました。
私もこのカラーリングを一目見た時から大好きになり、当ブログのカラーも同様のカラーリングを施したのですが・・・どうでしょう?
最後に
今回は歴代F1マシンのデザインを私が勝手にランキングしてみましたが、結果は以下のようになりました。
順位 | マシン | 年式 |
---|---|---|
10 | トロロッソSTR12-STR14 | 2017-2019 |
9 | ジャガー・R1-R5 | 2000-2004 |
8 | オニクス・ORE1-ORE1B | 1989-1990 |
7 | ウィリアムズ・FW16-FW20 | 1994-1998 |
6 | マクラーレン・MP4-21-MP4-28 | 2006-2013 |
5 | ジョーダン・191 | 1991 |
4 | ベネトン・B187-B190 | 1987-1990 |
3 | レイトンハウス・CG901 | 1990 |
2 | レッドブル・RB12-RB16 | 2016-2020 |
1 | アルファタウリ・AT01 | 2020 |
私の中ではアルファタウリや近年のレッドブルのカラーリングが非常に魅力的で、古くは私がF1を好きになった時代に活躍していたレイトンハウスCG901やジョーダン191、ベネトンB190などがお気に入りのデザインです。
そしてその頃のマシンとして、オニクスORE1Bも弱小チームでしたがカラーリングだけは素晴らしかったので、近年のF1ファンの方はインターネットなどで調べてみてくださいね。
デザインやカラーリングに関しては個人の感性により人それぞれですので、あのF1マシンはもっと素晴らしかったなどのご意見があれば、ぜひとも下の『コメントを残す』に記載いただければとっても嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
私は
JPSが一番だと今でも思っております。
基本的に最初にスポンサーカラーを纏ったのは
ロータスなんで。
返信ありがとうございます!
私はリアルタイムで見ていませんので、今回はランクインを控えましたが、たしかに黒いロータスイイですよね!
毎年鈴鹿サウンドオブエンジンで観るたびに、「カッコいい!」と心底思います。