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最強マシンはどれだ!F1マシン別勝率ランキング(1987-2023)

【第5位タイ】メルセデス・F1 W05 Hybrid(2014)

出典:https://www.mercedesamgf1.com/en/

勝率84.2%(出走19、優勝16)

第5位は2台のマシンが同率でしたが、その内の1台が2014年のメルセデスW05。

パワーユニット時代初年度のこの年はメルセデス製のパワーユニットがフェラーリやルノーをよりも数段パワーが出ていたシーズンで、ウィリアムズやフォースインディアなど、メルセデスユーザーが軒並み速さを見せていました。

その中で本家メルセデスは他を圧倒。

シーズン序盤からワンツーフィニッシュの連続で、終わってみたらシーズンワンツーフィニッシュがなんと10回!

いやー最強とはまさにこのマシンなのかも・・・へっ5位?もっと強いマシンいるの??

【第5位タイ】メルセデス・F1 W06 Hybrid(2015)

出典:https://www.mercedesamgf1.com/en/

勝率84.2%(出走19、優勝16)

勝率第5位のもう1台のマシンもメルセデスで、W05の翌年のマシンメルセデスW06でした。

しかもメルセデスW05がワンツーフィニッシュ10回に対し、こちらはなんと12回!

他のマシンどうなってんだよ!

【第4位】メルセデス・F1 W07 Hybrid(2016)

出典:https://www.mercedesamgf1.com/en/

勝率90.5%(出走21、優勝19)

そして第4位もメルセデスの2016年マシンW07で、勝率は驚異の90%越え!

ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの積み上げた勝利の数は19回(ハミルトン10勝、ロズベルグ9勝)!

・・・ということは負けたレースは2回(スペイングランプリ、マレーシアグランプリ)だけです。

ほんと2014年からの3年間はメルセデスの独壇場だったけど、このシーズンは特に凄かったですね。

ただ2014年、2015年のハミルトンの独走ではなく、このシーズンはハミルトンとロズベルグのチャンピオンシップ争いが最後まで白熱して、最後まで楽しめたシーズンでした。

そんなガチの同門対決の中、両者が接触してリタイヤとなったのは先のスペイングランプリだけということで、両ドライバーのレベルの高さとともにトト・ウォルフのコントロール能力も特筆すべきだと思います。

イタリアの赤いチームも見習ってほしい!

【第3位】フェラーリ・F2002(2002)

出典:https://www.as-web.jp/

勝率93.3%(出走15、優勝14)

フェラーリの2002年マシン、F2002が第3位になりました。

第3戦のからデビューしたフェラーリF2002は、第7戦のモナコグランプリを除きその他のすべてのグランプリに勝利し、その勝率は驚きの93.3%!

ちなみに敗れたモナコグランプリでも2位に入っており、限りなく全勝に近いんです。

強すぎだろっ!

赤いチームもこの頃は今みたいに『俺たちフェラーリ』が発動することはなく、きっちりと仕事をしてたし、やっぱり先のトト・ウォルフやこの頃のジャン・トッドなど、カリスマ的なマネージャーがいるとチームが最大限に機能するのですよね。

トッドさん、FIA会長も降りたことだし、そろそろ赤いチームを立て直しに戻ってきません?

ちなみにフェラーリF2002は翌年F2002Bとして序盤4戦に出走しましたが、そちらはスペック違いなのでF2002の成績には含みませんでした。

【第2位】マクラーレン・MP4/4(1988)

2019年ホンダコレクションホールにて

勝率93.8%(出走16、優勝15)

1987年から2023年のF1マシンの中で、2番目に勝率が高いのは1988年のマクラーレンMP4/4です。

まあ、ほとんどの日本人F1ファンはご存知だと思いますが・・・。

当時最先端の技術を誇っていたマクラーレンが当時最強のホンダターボエンジンを搭載し、F1界No.1の財力を誇るマールボロのスポンサーシップで当時最強ドライバーのアラン・プロストとアイルトン・セナを招聘・・・勝てないはずがないでしょ!?

しかもこの年はターボ最終年で、ライバルのウィリアムズやベネトンは翌年を見据え馬力の劣るNAにチェンジ。

ターボのフェラーリは燃費など多くの規制が課せられたこの年のレギュレーションで、かなり苦戦をしていた記憶があります。

そう、マシンもエンジンも、そしてドライバーもマクラーレン1強!

そして当時は現代と違いリタイヤするマシンが圧倒的に多かったのですが、そんな中マクラーレンMP4/4のリタイヤは2台合わせて3回のみ(別途失格1回)。

この信頼性の高さも16戦15勝のとんでもない成績につながったと考えられます。

唯一勝利できなかったイタリアグランプリは、プロストがトップ走行中にエンジンブローでリタイヤするも、セナがトップを快走していたが周回遅れのジャン=ルイ・シュレッサーと接触し全滅してしまいました。

この事故さえなければ全勝だったのに・・・。

ちなみにジャン=ルイ・シュレッサーの叔父はホンダF1で事故死したジョー・シュレッサー。

【第1位】レッドブル・RB19(2023)

2023年F1日本GPにて

勝率95.5%(出走22、優勝21)
※中止になったエミリアロマーニャGP除く

F1マシン勝率第1位に輝いたのが2023年のレッドブルRB19。22戦21勝で開幕から14連勝と、記録ずくめの圧倒的な強さのシーズンでした。

超低速のモンテカルロ市街地コースから超高速のモンツァサーキットまでどんなレイアウトのコースでも強く、独走のシーズンでした。

強さを見せたRB18からの正常進化ということで、2022年シーズンから大きなレギュレーション変更がなかったこともこの年の圧勝の追い風となったのでしょう。

ただこの勝率はマックス・フェルスタッペンのドライビングによるところも大きく、現にチームメイトのセルジオ・ペレスは2勝で他のマシンに追い抜かれて表彰台を逃すレースも多く見られました。

まあ頭の極端に入るフェルスタッペンの独特のドライビングに合わせて設計されているので、ペレスにとっては乗りにくかったようですが・・・。

唯一勝利を逃したのがシンガポールグランプリ。

予選から速さがなくQ2敗退。11位からスタートして決勝では徐々にポジションをアップするも、それまでの圧倒的な速さはなく5位フィニッシュと他チームに対し完敗でした。

同じ1敗のマクラーレンMP4/4がトップ走行中に他のマシンに接触されたのに対し、レッドブルRB19は完敗。

そんな意味ではマクラーレンMP4/4よりも劣る成績だという意見もありますが、1988年シーズンよりも2023年は6レースも多く、マクラーレンMP4/4があと6レースで全勝できたかどうかはわかりません。

とにかく22レースをほぼ完璧に走り切ったレッドブルとフェルスタッペン選手の2023年シーズンは凄かった!

・・・ただ、今後は手加減して混戦にしてくれるともっとF1を楽しめるのですが。。。

まとめ

今回は1987年から2021年にF1参戦したマシンの中で通算勝率のトップ10を発表しましたが、まとめると以下のとおりになります。

順位マシン出走優勝勝率
12023レッドブル・RB19222195.5%
21988マクラーレン・MP4/4161593.8%
32002フェラーリ・F2002151493.3%
42016メルセデス・F1 W07 Hybrid211990.5%
5T2014メルセデス・F1 W05 Hybrid191684.2%
5T2015メルセデス・F1 W06 Hybrid191684.2%
72004フェラーリ・F2004181583.3%
82022レッドブル・RB18221777.3%
92020メルセデス・F1 W11 EQ Performance171376.5%
101996ウィリアムズ・FW18161275.0%
112019メルセデス・F1 W10 EQ Power+211571.4%
122013レッドブル・RB9191368.4%

第1位のレッドブルRB19と第2位のマクラーレンMP4/4、第3位のフェラーリF2002は出走したレースで1度しか優勝を逃しておらず、あらためて驚異的な記録だということがわかります。

またパワーユニット時代以降のメルセデスの活躍は目覚ましく、トップ12のうち5台のマシンがランキング入りしており、近年のこのドイツのチームの強さを証明しました。

ランキングを見て思ったことが・・・エイドリアン・ニューウェイのマシンが少なくないですか?

1990年代以降F1でもっとも多くチャンピオンに輝いているのはエイドリアン・ニューウェイが手がけたマシン。

そんな彼のマシンも4台がランクイン。

ニューウェイのマシンは攻めすぎるデザインゆえに得意不得意のサーキットが多く、速さと引き換えに信頼性に不安がありリタイヤも多く、極端に連勝するマシンは少ないと言われてきました。

しかし近年のレッドブルのマシンを見ると、サーキット特性による対応力と信頼性も向上しまさに盤石。これから彼を超えられるデザイナーは現れるのでしょうか。現れてほしいなあ。

私としては独走はイヤだなんです。みなさんももちろんしょうでしょ??

今回のようなマシンが生まれぬよう、各デザイナーさん頑張ってくださいね。そしてFIAさん頼みますよ!(今回のマシンたちを全否定する酷いしめ方・・・)

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。