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GP2/FIA-F2に挑戦した13人の日本人ドライバー

松下信治(2015-2017 2019-2020)

2023年スーパーフォーミュラ第2戦にて
シリーズ参戦年レース最高位シーズン最高位
GP2/F22015-2017
2019-2020
優勝(6勝)6位

松下信治選手は2014年に全日本F3でチャンピオンを獲得すると、翌2015年にARTグランプリからGP2に参戦。バーレーンで行われた開幕戦でいきなりフロントローを獲得します。

オーストリアでは表彰台を獲得すると、ハンガリーでは自身としては初、日本人としては2008年の小林可夢偉選手以来となる初優勝を達成します。

結局ARTグランプリでは3年間で4勝を上げました、メインのレース1では優勝することは叶いませんでした。

2018年は日本のスーパーフォーミュラで1年間を過ごしましたが、2019年にFIA-F2に名称が変わったシリーズにカーリンから再挑戦。レッドブルリンクで行われたレースで念願のレース1初勝利し、モンツァでのレース1でも優勝します。

翌2020年も混戦になったカタロニヤのレース1で優勝するなどの活躍を見せますが、シーズン終盤で残念ながらシートを喪失してしまいました。

GP2/FIA-F2で日本人最多となる6勝を上げた松下信治選手は、現在、国内を中心にトップカテゴリーで活躍しています。

牧野任祐(2018)

2023年スーパーフォーミュラ第2戦にて
シリーズ参戦年レース最高位シーズン最高位
F22018優勝(1勝)13位

2017年にヨーロッパF3に参戦した牧野任祐選手は、2018年からロシアンタイムよりFIA-F2に参戦しました。

シーズン後半のモンツァではグリッド14番手からスタートすると、タイヤ戦略が功を奏し6周目にはトップに浮上すると、そのまま首位を譲ることなくFIA-F2初優勝を達成しました。

しかしその他のレースでは上位フィニッシュすることができず、1シーズン限りでFIA-F2の参戦を終了。

その後国内レースに復帰して、スーパーフォーミュラやスーパーGTなどで、トップドライバーのひとりとして活躍しています。

福住仁嶺(2018)

2025年インタープロトシリーズ開幕戦にて
シリーズ参戦年レース最高位シーズン最高位
F220186位17位

ホンダがF1ドライバー育成プログラムを開始すると、その一員として2016年から2年間GP3に参戦した福住仁嶺選手は、2018年にアーデンからFIA-F2に参戦しました。

活躍が期待された福住仁嶺選手でしたが、チーム力の低さに苦しめられランキング17位でシーズンを終えます。

2019年からは日本に戻り、スーパーフォーミュラとスーパーGTで才能を発揮。2024年にはホンダを離れトヨタ陣営に加入して話題を呼びました。

佐藤万璃音(2019-2022)

シリーズ参戦年レース最高位シーズン最高位
F22019-20228位21位

ヨーロッパを中心にレース活動を行ってきた佐藤万璃音選手。2019年にユーロフォーミュラオープンでチャンピオンを獲得すると、同年の終盤にカンポスからFIA-F2に参戦します。

翌2020年にはトライデントに移籍して2年間所属するも、チーム力が劣るため目立った成績は残せず、2022年にヴィルトゥオーシレーシングに移籍してこの年を最後にFIA-F2の参戦を終了しました。

その後はWECを中心に活躍しています。

角田裕毅(2020)

2023年F1日本GPにて
シリーズ参戦年レース最高位シーズン最高位
F22020優勝(3勝)3位

現在唯一の日本人F1ドライバーとして活躍する角田裕毅選手も、もちろんFIA-F2に参戦しています。

2018年に日本のFIA-F4でチャンピオンを獲得した角田裕毅選手は、この年の末にレッドブルジュニアチームへ加入。ヨーロッパに渡り、ユーロフォーミュラオープンを経て2020年にカーリンからFIA-F2に参戦します。

ラウンド2レッドブルリンクレース1(ヒューチャーレース)では、初のポールポジションを獲得すると、決勝でも2位に入り自身初めての表彰台を獲得。ラウンド5シルバーストンではレース2(スプリントレース)で自身にとって初の優勝を達成します。

ラウンド7スパフランコルシャンではレース1で初めて優勝し、最終ラウンドバーレーンでもレース1で優勝すると、参戦初年度でシリーズ3位に入り、F2最優秀新人賞のアントワーヌ・ユベール・アワードを獲得しました。

ちなみにメインのレース1だけの獲得ポイントでは、2020年全参戦ドライバー中No.1の活躍でした。

シリーズ終了後、2021年シーズンにアルファタウリからF1参戦が決定。2025年現在はトップチームのレッドブルでF1に参戦しています。

岩佐歩夢(2022-2023)

2024年スーパーフォーミュラ第4戦にて
シリーズ参戦年レース最高位シーズン最高位
F22022-2023優勝(5勝)4位

岩佐歩夢選手は2019年に鈴鹿サーキットレーシングスクールのスカラシップを獲得すると、2020年にホンダフォーミュラドリームプロジェクト(HFDP)の育成メンバーになり、フランスF4に参戦してシリーズチャンピオンになります。

2021年からはレッドブルジュニアチームに加入してFIA-F3に参戦し、2022年にFIA-F2に昇格(所属チームはDAMS)。

2022年シーズンはラウンド9ポールリカールのレース2(ヒューチャーレース)で初の優勝を達成すると、ラウンド10ハンガロリンクレース2で初のポールポジションを記録します。

そして最終ラウンドヤスマリーナレース2ではポールトゥウィンを達成し、参戦初年度ながらシリーズランキング5位に入りました。

2023年シーズンもDAMSから参戦。ラウンド3アルバートパークレース2ではポールトゥウィンを記録し、ラウンド6レース1ではモンテカルロ市街地コースで初となる君が代を流します。

その後も、3度の2位表彰台や3度のファステストラップを記録するなど速さを見せ、前年を上回るシリーズランキング4位になりました。

そんな岩佐歩夢選手は現在、レッドブルのリザーブドライバーを務めながらスーパーフォーミュラに参戦。参戦2年目となる2025年のスポーツランドSUGO戦では初の優勝を達成しました。

今後の日本人F1ドライバーの最右翼として、期待が膨らみます。

まとめ

ドライバー参戦年成績F1参戦歴
吉本大輝2005-20062005/16位
2006/15位
山本左近2007-20082007/30位
2008/23位
2006/スーパーアグリ
2007/スパイカー
2010/HRT
中嶋一貴20072007/5位2007-2009ウィリアムズ
平手晃平20072007/19位
小林可夢偉2008-20092008/16位
2009/16位
2009/トヨタ
2010-1012/ザウバー
2014/ケータハム
伊沢拓也20142014/18位
佐藤公哉20142014/27位
松下信治2015-2017
2019-2020
2015/9位
2016/11位
2017/6位
2019/6位
2020/15位
牧野任祐20182018/13位
福住仁嶺20182018/17位
佐藤万璃音2019-20222019/21位
2020/22位
角田裕毅20202020/3位2021-2023/アルファタウリ
2024-2025/RB(レーシングブルズ)
2025-/レッドブル
岩佐歩夢2022-20232022/5位
2023/4位

GP2とFIA-F2はF1の直下カテゴリーという位置付けから、毎戦のようにレベルの高いレースが繰り広げられていて、今回紹介した13人の日本人ドライバーは、その中で戦うことによりレーシングドライバーとして大きな経験を積み羽ばたいて行きました。

トヨタがF1に参戦した時代は、次期トヨタのF1ドライバーの期待を担い、中嶋一貴選手、平手晃平選手、小林可夢偉選手がGP2に参戦し、中嶋一貴選手と小林可夢偉選手が見事に期待に応え、平手晃平選手も国内レースで大活躍しています。

そしてホンダも、松下信治選手や牧野任祐選手、福住仁嶺選手や角田裕毅選手、岩佐歩夢選手をサポート。角田裕毅選手は参戦初年度でありながら3勝を含むシリーズ3位に入り、その活躍は歴代の日本人GP2/FIA-F2の中では群を抜いて、現在のF1での活躍は十分に納得ができます。

その後参戦した岩佐歩夢選手も、しっかりと期待に応える活躍をしていますので、ぜひF1に参戦してもらいたいものですね。

ということで今回は以上。最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。